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2009.06.16

「己の信じる道を往け」 ユニークな意欲作ながら…

 「からくり浮世絵アクション」という一風変わった名前で宣伝されていたPSP用ソフト「己の信じる道を往け」をプレイしました。
 一口に言ってしまえば、面クリア型アクションパズルゲームと言うべきこの作品(レトロゲーマーには「バベルの塔」や「ソロモンの鍵」的と言えばよいでしょうか?)ですが、かなりユニークなシステムを採用した意欲作です。

 ストーリー的には、何者かに攫われた姫君を救うために、少年忍者が行く手を行く手を阻む妖たちや仕掛けをくぐり抜け、東海道五十三次を行くというもの。
 しかし、これは本当に味付け程度で、ゲームが始まってしまえばひたすらストイックに面をクリアしていくのですが…(というか説明書にストーリー載ってないのですが)

 それはさておき、このゲームのユニークなところは、自分自身と協力して、面をクリアしていくこと。
 制限時間内に面クリアできなかった場合や体力が0になった場合、1ミスとなって次の自機が登場します。これ自体は珍しくも何ともありませんが、ユニークなのは、次の自機のプレイ時に、これまでの自機の行動が、そのまま反映されるのです。

 たとえば、前の自機Aが開始10秒後にある位置で刀を振っていれば、次の自機Bのプレイ時にも――Bの行動とは別に――Aの残像が全く同様に刀を振り、20秒後にAがスイッチを押していれば、Aの残像が同じ時にスイッチを押し…というように。

 これを利用すれば、一人では倒せないような強敵も倒すことが可能となり、同時に二つのスイッチを押すなど一人では動かせない仕掛けも動かせるようになり…と、過去と未来の自分たちが力を合わせていくことが、本作の特徴であり、魅力であります。

 ちなみに本作は、実は「Cursol10」というフリーゲームをベースとした作品。
 フリーゲームにプラスαして商品にというのは、最近ままあるパターンですが、本作はそのプラスαが、浮世絵をベースとした背景グラフィックであり、妖怪画から抜け出してきたような妖たちであり…と、時代劇、というより和ものという趣向です。
 この辺り、過去と未来の何人もの自分を、忍者の分身の術になぞらえてのアレンジだと思いますが、こうした付加価値の付け方は、個人的には悪くないな、と思います。


 しかし…本作にはあまりにも大きな問題点が一つ。それは、ステージ間に入るロード時間が、相当長いことです。
 元々PSPは読み込み時間が長いゲームは多いのですが、しかし本作はトライ&エラーが基本のアクションパズル。
 つまり、何度もゲームオーバーになって、最初からプレイし直すのがほとんど常態であるのに、そのたびに長いロード時間が入るのには、何ともイライラさせられます。
(同じステージを連続してプレイする際には読み込みなしのような、リトライ機能があれば良かったのですが…)

 これはソフトメーカーばかりの責任ではありませんが、もう少し何とかならなかったかな…とつくづく感じます。
 このロード時間さえなければ、まず良作と呼べる作品だっただけに、実に勿体ないお話です。


「己の信ずる道を往け」(フロム・ソフトウェア PSP用ソフト) Amazon
己の信ずる道を征け


関連サイト
 公式サイト

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