« 「白獅子仮面」 第11話「三ツ目の一ツが飛んでくる」 | トップページ | 「嵐ノ花 叢ノ歌」第1巻 エッジの効き過ぎた伝奇活劇 »

2009.08.13

「水滸伝」 第13回「荒野の三兄弟」

 林中と、政敵の宰相・蔡京を一挙に除くため、高求は祝竜・祝虎・祝豹の三兄弟に命じ、税金の運搬隊を次々と襲撃し、梁山泊の名を残させる。祝家荘に潜入した戴宋は、三兄弟の狙いを知るも、見破られて毒矢を受けたところを、扈家荘の燕麗に救われる。それを知った三兄弟は扈家荘を襲撃、燕麗と戴宋の眼前で扈大公は殺されてしまう。林中らも伏兵に包囲され、絶体絶命の危機に…

 いよいよ折り返し地点に来た「水滸伝」。ここで描かれるのは、原典でも山場の一つである祝家荘編。前後編で、梁山泊と祝家荘の対決が描かれます。

 祝家荘の長・祝朝奉は、かつて蔡京と宰相の座を争った政敵という設定。その際、蔡京の片腕となっていた高求により、中央を追われたのですが、しかし今度は蔡京が目の上のたんこぶとなった高求と結ぶ、という生臭い設定が面白いところです。
(そんな過去は感じさせず、飄々と高求と語らう祝朝奉のキャラクターもユニーク)

 にしても五味竜太郎・佐藤京一・黒部進演じる祝三兄弟は、実にドスが効いた悪役ぶりなのがたまりません。
 本作では竜・虎・豹の勇ましい名前は、官軍入りしてから改名したという設定ですが、それが祝家荘に潜入した戴宋の正体バレに繋がる展開も面白いところです。

 その祝家荘に狙われる扈家荘もまた、高求と因縁があったことが、冒頭で明かされます。
 何と高求はかつて扈家荘で無頼の暮らしを送り、長の娘たちを襲おうとして叩き出され、都に流れてきたという過去があったのです。
 本作で扈三娘が林中と出会ったのは、故郷のために高求の元に人身御供として送られたのがきっかけでしたが、その背後にこんな因縁があったとは…扈大公の心中や、察するに余りあります。

 そんなマクロなドラマが展開される一方で、個人レベルで物語の中心となるのは、戴宋と久々に再登場の扈三娘の妹・燕麗です。
 前回の登場時は大胆なコスチュームでしたが、今回は可憐な娘姿で登場の燕麗は、足に毒矢を受けて行き倒れた戴宋を山小屋に匿い世話しているうちに…という展開。
苦しむ戴宋に口移しで水を飲ませて、後でドキドキ…というのは昔のドラマみたいですが(昔のドラマだよ!)、微笑ましくてよろしい。

 しかしそんな淡い想いを打ち砕くように、三兄弟により蹂躙される扈家荘(回復した戴宋が、別れの前に山で燕麗の手料理を食べていて出発が遅れたところに、扈家荘に火の手が…という展開が哀しい)。
 林中・扈三娘・史進も、祝家荘の軍勢に追いつめられ大ピンチ、というところで次回に続く、というのがたまりません。
 祝家荘二万の軍勢に対し、いかに戦う梁山泊!?


 ちなみにエンドクレジットには欒廷玉がいるのですが、今回見ただけでは誰が誰やらわからず。次回では大暴れするんですけどね。



「水滸伝」DVD-BOX(VAP DVDソフト) Amazon
水滸伝 DVD-BOX


関連記事
 「水滸伝」 第01回「大宋国の流星」
 「水滸伝」 第02回「蒼州の熱風」
 「水滸伝」 第03回「熱砂の決斗」
 「水滸伝」 第04回「九紋竜の激怒」
 「水滸伝」 第05回「野盗の叫び」
 「水滸伝」 第06回「梁山泊の夜明け」
 「水滸伝」 第07回「小旋風と黒旋風」
 「水滸伝」 第08回「青州の妖精」
 「水滸伝」 第09回「宋江、危機一髪」
 「水滸伝」 第10回「梁山泊軍、江州に躍る」
 「水滸伝」 第11回「さすらいの勇者」
 「水滸伝」 第12回「二竜山の対決」

|

« 「白獅子仮面」 第11話「三ツ目の一ツが飛んでくる」 | トップページ | 「嵐ノ花 叢ノ歌」第1巻 エッジの効き過ぎた伝奇活劇 »

コメント

毎回楽しみに拝見しています。
今回は折り返しの13回目ですね。私はここらあたりに来るまでに何ヶ月もかかってしまったので、かなりのハイスピードでアップしておられるのに驚き&尊敬です。
私の場合、あらすじの方が主だったこともあったし、原典を熟知していた訳でもなかったので、地名には苦労したのを覚えています。原作にある話ならともかく、オリジナルストーリーの場合、ドコの地名を何と言う名前のつもりでどう読んでいるのか、苦慮したものです。
このペースで最後まで頑張ってください。

投稿: 黒猫亭 | 2009.08.13 09:08

黒猫亭様こんばんは。

どうもありがとうございます。大体一週間に一話アップできれば…と思っています(本当はもっとスピードを上げたいですが、そうすると水滸伝ブログになってしまうので)

DVDの場合、日本語字幕を表示できるのが本当にありがたいです。地名は原典とそれほど大きく変わりませんが、人名については意外なところで意外な人物が出てきたりするので…

後半もどうぞよろしくお願いします。

投稿: 三田主水 | 2009.08.14 23:15

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/13655/45911966

この記事へのトラックバック一覧です: 「水滸伝」 第13回「荒野の三兄弟」:

« 「白獅子仮面」 第11話「三ツ目の一ツが飛んでくる」 | トップページ | 「嵐ノ花 叢ノ歌」第1巻 エッジの効き過ぎた伝奇活劇 »