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2009.09.27

「為朝二十八騎」第1巻 原初の武士の活躍に期待

 佐野絵里子先生の新作「為朝二十八騎」の第一巻が発売されました。
 主人公は源為朝、「保元物語」等の軍記物語や、「椿説弓張月」で知られる平安時代の英雄ですが、この第一巻ではその少年時代が、瑞々しく描かれています。

 佐野絵里子先生と言えば、やはりまっさきに浮かぶのは平安ファンタジー「たまゆら童子」。
 平安時代の有名無名の人々を主人公に、様々なエピソードを描いてみせた佳品ですが、その内容もさることながら、特に印象に残ったのは、その絵巻物タッチの絵柄でした。

 本作でもその絵柄はもちろん健在。
 絵巻物の絵がそのまま動き出したような――それでいてもちろん、佐野先生ならではの優しさを感じさせる――絵の描写は、この平安時代のヒーローを描くに、これ以上のものはない、という印象であります。

 まだまだ幼さを残した為朝の様々な表情、強弓に矢をつがえて射る際の迫力、そして物語の随所に登場する馬たちの姿…いずれも、この作品世界と登場人物に全く違和感なくはまっています。

 特に、謎の敵に襲われた為朝が、これを迎え撃つ騎射シーンの迫力は見事…
 残念ながら現代での知名度はさほど高くないと言える為朝ですが、ここに最良の描き手を得た――というのも、決してオーバーではないでしょう。


 さて、題名となっている「為朝二十八騎」とは、為朝が九州から都に上った際に、彼の傍らにつき従っていた一騎当千の二十八人の武士のこと。
 まだまだ為朝と彼らの京での活躍――そして挫折――が描かれるのは先のことかとは思いますが、戦国時代とも江戸時代とも異なる、原初の武士の姿を見せてくれることを、期待しています。

 ちなみに、この第一巻では「椿説弓張月」でも活躍したあの人物(のモデル)が早くも登場するのには思わずニヤリです。

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為朝二十八騎 1巻 (BEAM COMIX)

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