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2009.10.05

「舫鬼九郎」第2巻 名作はいまだ古びず

 先日めでたく「コミック乱ツインズ」誌上で第一部が終了し、現在は第二部(原作の「鬼九郎鬼草子」)がスタートした漫画版「舫鬼九郎」。その第一部までを収録した、単行本第二巻が発売されました。

 島原の乱の切支丹の残した財宝の在処を巡り、謎の美剣士・舫鬼九郎や幡随院長兵衛、柳生十兵衛に天竺徳兵衛が、死んだはずの明石志賀之助や実は根来忍者の首領・左甚五郎(しかし今考えてもこのチョイスはちょっとすごい…)を向こうに回しての大活劇もいよいよ決着。
 切支丹牢に囚われていた島原の乱の生き残りの争奪戦から始まり、志賀之助・甚五郎の背後の巨大な影の存在を巡る暗闘から、物語は洋上での大決戦を迎え、意外な陰謀の顛末から、黒幕の更なる黒幕までが現れて、まさに息もつかせぬ伝奇活劇のお手本のような内容となっています。

 特に、この第二巻のほとんど後半分を使って描かれる洋上での大決戦は見事な迫力。この場面に限らず、本作は原作にほぼ忠実な内容となっているのですが、しかしこの激突あり爆発あり剣戟ありの大活劇のつるべ打ちについては、やはり絵で見せられるとテンションがより一層高くなります。
 もちろん、ビジュアル化していれば誰でもいいというわけではなく、このあたりは岡村賢二先生一流の筆あってのことなのは言うまでもないお話です。

 もちろん、ストーリーの方も負けていません。終盤で明らかになる、物語構造ががらりと様相を変えてみせる大どんでん返しなどは、やはり高橋克彦先生ならではのセンスでしょう。
 第一巻の感想にも書きましたが、原作は十五年以上前に発表されたものながら、今でも全く古びたところを感じさせない――時代ものだから当然古びることはない、などということはないのはもちろんないわけで――のはさすがと言うべきでしょう。


 さて、一つの事件も解決して、めでたく鬼九郎チームとでも言うべき面々がここに結縁することになりました。
 冒頭で述べたとおり、現在は第二部が連載中。こちらは会津を舞台に、「あの事件」を題材に鬼九郎チームが再びの大活躍を見せてくれる…はず。まだ連載はスタートしたばかりですが、しかし安心して先の展開を待つことができそうです。

「舫鬼九郎」第2巻(岡村賢二&高橋克彦 リイド社SPコミックス) Amazon


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