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2009.11.08

「水滸伝」 第21回「巨星、荒野に墜つ」

 北方の豪族・曽狼は、五人の息子「曽家五虎」と共に略奪を繰り返しながら南下していた。彼らが晁蓋の故郷・東渓村を襲ったことを知った林中・花栄・鉄牛は先行して村に潜入し、村人と協力して曽家の軍を撃退する。しかし鉄牛が罠にはまり、女子供を捕らえられたため、林中は引き替えに人質となる。知らせを受けて急行した晁蓋だが、偽りの和議に騙され、曽索の矢に倒れる。梁山泊軍は断腸の思いで、林中を残し、晁蓋の遺骸と共に一旦退却するのだった。

 いよいよ風雲急を告げる「水滸伝」第21回の今回は、原典後半のクライマックス、曽家五虎との戦いの前編。そして、梁山泊を頭領として率いてきた晁蓋の退場編でもあります。

 原典では自分たちが支配する曽頭市で梁山泊を迎え撃った曽家ですが、本作では本拠を飛び出して南下、こともあろうに晁蓋の故郷である東渓村を占拠して、梁山泊に戦いを挑みます。
(ちなみに原典で戦いのきっかけとなったのは、百八星の一人・金毛犬段景住が、曽頭市に名馬・照夜玉獅子を奪われたのがきっかけですが、本作でもその件は登場。ただし、段景住の役は鉄牛が代わっていましたが…)

 それにしてもこの曽家の主・曽狼と曽家五虎は、これまで本作に登場した中でも屈指の悪役ぶり。
 悪党ながらも独自の思想を持ち、悪の大ボスとしての貫禄十分の曽狼以下、五人の息子たちは陰険・粗暴・好色etc.と、それぞれタイプの異なる悪役揃いであります。

 今回はその悪役連中が大暴れのし放題…なのですが、同じ大暴れでも梁山泊の連中と決定的に異なるのは、その行動がどうにも陰惨であることで、見ているこちらにはフラストレーションがたまるたまる。

 妻が手込めにされ、夫は惨殺されるというようなシチュエーションを二度も見せられた上に(しかも二度目は…)、林中は捕らわれの人々を救うため人質になる始末。
 そして手も足も出ない状態の林中の目の前で晁蓋までもが…

 いや、本当に第一回から通して、今回ほど後味の悪い回はありませんでした。
 せいぜい晁蓋が死ぬくらい…と思っていた私が馬鹿でした。というか今回の晁蓋、「脇役にスポットライトが急に当たると危ない」の原則通りの有様でしたが…

 さて、次回梁山泊はいかにして逆襲に転じるのか、そして今回は共倒れを狙って静観を決め込んだ高求の動きやいかに?
 今回のフラストレーションを吹き飛ばす逆転劇に期待します。


 ちなみに今回のゲストキャラは、東渓村の酒場のおかみとして登場の顧のおばさん(顧大嫂)と、その息子(!)の解珍。
 顧のおばさんの方は、原典と登場場所こそ違え同じく肝っ玉おばさんでしたが、解珍の方は一人っ子になった上にごく普通の青年といった印象でした。

 それはいいのですが、許嫁の美少女・青華が曽索に操を奪われそうになったところに割って入ったところをあっさり惨殺され、青華は後追い自殺。さらに二人の生首を曽家によって晒し者にされるという有様で…スタッフは解珍にひどいことしたよね(´・ω・`)

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