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2009.11.25

「水滸伝」 第23回「策略に散る歌姫の恋」

 徽宗皇帝が李師太夫に溺れ、政治を蔑ろにしているという噂を探りに向かった史進と魯達。太夫の客となって接近した二人は、真に帝のことを想うのであれば別れて欲しいと彼女を説得する。一方、高求は強引に太夫を宮中に入れようと企み、板挟みになった太夫は帝の眼前で自ら命を絶つ。帝の声懸かりで捕らわれるのは免れたが、高求配下の敬天柱と試合することになった二人。魯達は死闘の果てに敬天柱を破るが、二人が梁山泊の人間と知った兵が襲いかかる。二人は駆けつけた林中とともに兵を蹴散らし、人質として捕らわれていた盧俊義の娘・鳳仙と共に都を脱出するのだった。

 いよいよ残すところわずか四回となった「水滸伝」。今回は、登場するゲストキャラクターは、若き徽宗皇帝とその恋人・李師太夫。
 ここでいう李師太夫とは、原典の李師師のことですが、原典では、梁山泊が彼女を介して帝に接近し、招安を受けるという件を巧みに換骨奪胎。高求の権力の前に無力感を感じる皇帝と、身分違いの恋と知りつつも彼を支えようとする李師の悲恋、そして梁山泊の面々の赤心を描くエピソードとしてアレンジしています。

 原典ではこの李師太夫に近づくのは燕青でしたが、本作では史進と魯達がその役目。二人とも曽家戦には顔を出さなかったなあ…というのはさておき、物語冒頭から登場していた二人がここで活躍してくれるのは嬉しいところ(ちなみにこの二人の脳天気なコンビぶりが本当に楽しいのです。いいなあ、バカで格好良い男たち)。
 なるほど、こういう色男役は史進にピッタリだわい…と思っていたら、むしろ李師太夫に積極的に語りかけるのは魯達というのも面白い展開です。

 しかし可哀想なのは李師太夫。ただでさえ身分違いの恋のところに、高求は自分を利用してさらに帝を骨抜きにしようと企み、魯達と史進からは、帝のことを想うのであれば帝と別れてくれと迫られ――ついに自らの命を絶ってしまうのは、これはある意味定番展開ながら個人的にはあまり好きではないのですあ、「これで私もあなた方の同志…」と魯達たちに語りかける言葉が泣けるのです。

 と、そこから物語は急展開、魯達と史進は、高求配下の敬天柱(やたらイイ体をしつつも台詞の少ないキャラだと思ったら演じているのは遠藤光男でした)との御前試合に挑むことに。
 敬天柱は原典の泰山相撲で燕青に敗れたケイ天柱任原のことだと思いますが(ヘラルド映画の「水滸伝」で燕青とラストバトルを演じたあのキャラ)、ここでこのエピソードを持ってくるとは…

 結局、魯達相手に(こういう時ちゃっかりしている史進)なかなか良い勝負を演じたものの、敬天柱は力余った魯達にぬっ殺され、まぬけにもその時になってようやく二人が梁山泊の人間であることに気付いた高求は大あわて。駆けつけた林中とともに高求の配下をさんざん打ち破って、史進と魯達は都を後にするのでした…


 と、もう一人のゲストキャラを忘れていました。それはミス水滸伝(というのがあったのですね)演じる美少女・鳳仙。彼女の父は北京大名府の大富豪・盧俊義であります。
 天下を動かすほどの財を持ちながら義侠を好み、ことごとく官憲に逆らう盧俊義に対する人質とするため、帝の后候補として招かれた彼女ですが、史進との絡みはあったものの、演技力のアレさもあり、李師太夫のドラマの前に割りを食った感もあります。

 今回は名前のみの登場だった盧俊義ともども、本格的な出番は次回というところでしょう。


 ちなみに今回、徽宗皇帝を演じたのは何と若き日の水谷豊。これがちょっと唖然とするくらいの若さで、いやはや驚きました。
 一方、逆の意味で驚いたのは、鳳仙のお付きのばあや役の菅井きん。これがまた全然変わってなくて…

 あと、鳳仙たちをつけ狙う無駄にキャラの立った暴漢、どう見ても…と思ったらやっぱり阿藤海でした。

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