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2009.12.04

「水滸伝」 第24回「北京の麒麟児」

 軍資金を無心する梁山泊の手紙が届き、激怒して梁山泊に向かう盧俊義。だがそれは、彼を同志に迎えるための策だった。しかし盧俊義は林中らを認めつつも、入山は固辞する。一方、盧俊義の妻・容花と通じる梁中書は一芝居打ち、容花らを人質に盧俊義に財産放棄を迫る。捕らわれた盧俊義と史進を救うため急ぐ林中。その行く手に地雷が仕掛けられたことを知った鳳仙と桃青は、懸命に地雷を取り除くが、桃青は誤って爆死、鳳仙も命を落とす。林中に救われた盧俊義は梁中書と容花を斬り、ついに梁山泊入りを決意するのだった。

 「水滸伝」第24回は、前回名前のみの登場だった最後の大物・盧俊義がついに登場。原典でも終盤登場の盧俊義ですが、今回は原典の内容をうまくアレンジし、なかなか見応えのあるエピソードを作り上げています。

 その財力と人望を、高求も恐れる北京大名府の玉麒麟盧俊義を演じるのは、日本一の総理大臣役者(?)山村聡。ビジュアル的には、本作の一応原案である横山光輝版の長い髭のイメージが強かったため、初見はちょっと違和感がありましたが、しかしその貫禄はさすがの一言。いかにも包容力ありそうな人物の大きさは、もしかすると原典以上かもしれません(というか確実にそう)。
(ただ、自信家で頭の固いのは原典から変わらないのですが…)

 原典では妻と番頭の裏切りに遭ってしまう盧俊義ですが、こちらで裏切るのは後妻の容花と梁中書。梁中書は、以前晁蓋に生辰綱を奪われて以来久々の登場ですが、容花と結んで盧俊義の財産乗っ取りを図る悪巧みを巡らせます。
(しかし本作の梁中書、高求の妹婿なのですが、その上で盧俊義の妻と通じるとは色々な意味で大した奴だ)

 その一方で、晁蓋亡き後の指導者として盧俊義引き込みを望む梁山泊は、主人の梁山泊入りを望む燕青と組んでのニセ手紙作戦で盧俊義を誘き出してしまいます。この件、原典では上記裏切りの引き金ともなっていて、あまり印象が良くなかったのですが、本作でも裏切りは起きたものの、あくまでもそれとは結果論で、原典に比べるとだいぶ印象は良くなっています。

 さて、そんなこんなの末に、容花と組んでの一芝居で盧俊義を追い詰める梁中書ですが、そこに史進が颯爽と現れてカラクリを暴く! …のはいいのですが、あっさり捕らわれてしまう盧俊義と史進。

 しかし本編の見所はこの後であります。
 牢の中で、(前回)娘の鳳仙を高求の手から救い出したのは林中や史進であったことを初めて知る盧俊義。このことを持ち出せば、自分の心を動かせたかも知れなかったのに黙っていたことに驚く盧俊義に対する史進の台詞が泣かせるのです。
「俺たちはみんなそうなんですよ…特に林中は」
 か、格好良い…この後の、盧俊義梁山泊入りを望む熱い説得も合わせて、あおい史進の面目躍如たるものがあります。

 と、盛り上がったところで今回の裏の見所。桃青を演じた菅井きん爆死。
 いやー、林中を倒すために地雷を埋めておく梁中書も梁中書ですが、それを知って自分たちで掘り出して処理しようとする鳳仙と桃青も無茶すぎる。あまりの無茶ぶりに唖然としていた矢先、ほとんどギャグシーンのようなノリで足を滑らせてあっけなくきん自爆…何の感慨もなく!

 まさに犬死に…どころか主人の鳳仙も巻き添えにして結局殺してしまうヒドさと、悪い意味でのテンポの良さに唖然とすること請け合いの怪シーンであります。

 おかげで、その後の色々が全て吹っ飛んだ感がありますが、何はともあれ盧俊義は晁蓋の後を継いで頭領に就任。あれ、宋江は…まあ、本作の宋江は結構武闘派だし、いいのかな。


 ちなみに今回、上で少し触れたように燕青が登場するのですが…原作での美男子ぶりはどこへやらの、単なるおっさんぶりに、きっと盧俊義もがっかりです。
 設定こそ、泰安州東嶽村の名主というのにニヤリとさせられますが…(泰安州東嶽廟は、原典での燕青の見せ場の一つ、奉納相撲の舞台なのです)


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