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2010.01.09

「大帝の剣」第4巻 激突、怪物vs怪物

 漫画版「大帝の剣」も順調に巻を重ねて、この第四巻より原作小説第二部の「妖魔復活編」に突入。
 新章突入に伴い、万源九郎を食いかねない強烈な、原作でも印象的だった連中が、巧みにビジュアライズされて登場します。

 その新キャラクター一番手は(正確には前の巻から登場していますが)、人と熊と犬が合体した怪人・犬権三。

 凶暴な熊と死闘の末に相打ちとなった猟師・権三と愛犬、三つの体が、謎の怪生物により一つに結びつけられた奇怪なキメラともいうべき犬権三は、ある意味――というより完璧に――時代ものの枠を踏み出した存在ですが、その怪物が、渡海氏のどこか無国籍チックな絵柄にはよく似合っているのです。

 そして、思わぬなりゆきからこの怪物と対決することになるのが、もう一人の怪物と言うべきかの剣豪・宮本武蔵その人であります。
 こちらも原作では相当に個性的なキャラだっただけに、果たしてどう描かれるかと楽しみにしておりましたが、あら、意外と普通…と思ったのは、彼が刀を抜くまで。

 一度仕合に及び、刀を抜いた途端、それまでのむしろ沈鬱とした表情が一変して――というのは、原作のイメージ通りで、こちらもなかなかのものです。

 渡海氏の画は、漫画というより絵物語的味わいが強いのですが、この武蔵と、権三に追われる才蔵が対面する場面など、その感覚をむしろ逆手に取ったような表現をした部分もあって、おっ、と思わされました。

 さてこの巻は、才蔵の策により権三と武蔵が激突したところで幕となるのですが、この二人の桁外れの怪物の戦いの行方がどうなるか――
 原作を既に読んでいる私にとっても、それが画として描かれるのが楽しみなのです。

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