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2010.01.05

「AKABOSHI 異聞水滸伝」第2巻 挑む相手は梁山泊

 義賊「替天行道」の一員・戴宗が活躍する一大アレンジ水滸伝「AKABOSHI 異聞水滸伝」の第二巻であります。
 不安が的中して連載はアレしてしまいましたが、やっぱり単行本でまとめて読んでみると面白いんだよなあ…と今更ながらに感じる作品であります。

 第一巻では、王進を仲間に引き入れる任務を与えられた戴宗が、王進を守るため林冲と組んで関勝と対決するまでが描かれますが(第二巻では冒頭のみの登場となった王進ですが、林冲にそれでもやっぱりひたすら格好良い)、この巻では、梁山泊を奪取するため、戴宗と林冲が内部に潜入することに。そこに怪力美少女の扈三娘が絡み、梁山泊の頭領たちとのバトルあり、首領・王倫の暗躍ありという展開となります。

 キャラクター設定・描写の点で、少年漫画らしい豪快なアレンジが施されている本作ですが、実は基本的なストーリー展開自体は原典準拠。王進・林冲の受難から続き、林冲の梁山泊入り(そして梁山泊奪取)というのは、原典通りの順番であります(その後に晁蓋の生辰綱奪取がほのめかれておりますし)。

 もちろん、そのディテールは本作ならではの超アレンジの連続。原典ではこの段階では登場していない戴宗はもちろんのこと、扈三娘も登場して…というのはさておき、入山試験のため彼らが挑むこととなる梁山泊初期頭領――朱貴・杜遷・宋万――のパワーのインフレぶりが潔いほど凄まじい。
 朱貴はともかく、杜遷と宋万なんて、王定六ですら変換できるグーグル日本語入力でも変換できないのに…という各方面に失礼な表現はさておき、梁山泊で目立たないことでは筆頭格だった二人が、林冲をバトルで苦しめることとなるとは、ある意味水滸伝ファン瞠目の展開であります。

 そんなアレンジの一方で、随所に折り込まれるギャグ描写もまた楽しい。本来であれば殺伐としたものになり過ぎる、あるいはバトルだらけになりそうな内容を、メリハリの効いたものとする効果を挙げているのは評価できます。
 何よりも、結構テンポが良くて楽しいのです(虎(?)と化した林冲の咆哮とか大好き)。


 ――尤も、こうした本作ならではのアレンジは、いずれも裏を返せば真面目な水滸伝ファンからは眉をひそめられかねないものであるのは事実。本作が短命に終わった理由の一つに、その辺りもある…というのは言い過ぎですが、諸刃の剣となってしまっていたのは間違いのないところでしょう。

 と、湿っぽいことを今言っても仕方がない話。残すところあと一巻、戴宗vs梁山泊の戦いの行方を、素直に楽しむといたしましょう。

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