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2010.02.14

「機巧奇傳ヒヲウ戦記」 第07話「守れ! 秘密の華と雪」

 何者かに追われる華と雪を助けたヒヲウたち。二人と同行することにした一行は町外れの宿に泊まるが、マチたちは、母親を殺され国元に向かう新月藩の姫だという二人の素性を疑う。それを裏付けるように宿から消えた二人。しかし二人を信じるヒヲウは、隠し部屋に捕らわれていた二人を発見。襲いかかる忍びたちからも、アラシの助けもあって逃れることができた。二人を追っていた桑名藩の忍び・服部半蔵は、ヒヲウを信じて手を引くのだった。

 全編を通じての重要キャラ・華と雪が登場する第07話。才谷さんも再登場したかと思えば、風陣側もアラシの子分トリオが登場して、前二回から一転、物語が動き始めた感があります。

 飛騨高山への旅の途中、あからさまに怪しい男たち(実は才谷さんと伊藤ナントカさん)に追われていた華と雪を助けた一行。
 二人は実は越前新月藩の姫君、父は亡くなり、母も機巧を操る連中に殺されたため、国元の叔父を頼っていくという二人と同行することになった一行が、怪しげな宿で騒動を繰り広げることとなります。

 子供たちだけということで町中の宿から宿泊を断られ、ようやく泊まることができたこの宿、実は謎の忍者の一団が仕掛けた罠。
 ご丁寧に華と雪が、実は外を遊び歩いている尾張の姫君だ、というデマを流した上、置き手紙を残して二人を連れ去る忍者たちですが――
(そして彼らとは別口に何やら企む才谷さんも十分怪しいのですがそれはさておき)

 そんな今回のハイライトは、たとえ周囲の状況がどうであっても二人を信じるヒヲウの姿でしょう。
 ヒヲウたちに対し、両親を失ったことを語った華と雪。その境遇は自分たちと同じだと、話したくても話せない心の内があると、涙ながらに主張するヒヲウ――

 二人の言葉が本当かわからない、それこそ噂通りに嘘をついている可能性もあるのを信じるのは、確かに根拠のないことかもしれません。
 しかしそこを理屈抜きで突っ走るヒヲウの姿には、子供というものの善き側面が現れているようで、実に気持ちが良いシーンであります。
(ラストでも、姫であろうと何であろうとどうでもいいと宣言するヒヲウですが、この辺りも、彼が制外の機の民であるという以上に無垢な子供ならではの言葉と取るべきでしょう)

 そこからは、炎vsからくり屋敷の仕掛け(連なった屋根の瓦が鞭のように絡まって炎の動きを封じるのが面白い)→何故か炎を助けてしまうアラシ→ヒヲウたちの前に現れる服部半蔵→半蔵と主君・松平定敬の会話と、畳みかけるような展開。
 様々な登場人物の思惑が、短い中に一気に展開し、そして終幕に向かうという流れも、なかなか気持ち良いのです。

 さて、ラストに正体を現した服部半蔵正義は、ナレーションにもあるように桑名松平家に仕えた実在の人物であります。
 幕末に服部半蔵というのは一見胡散臭く思われるかもしれませんが、江戸時代前期に大久保長安事件の巻き添えで失脚した服部半蔵正重が桑名藩に拾われ、代々家老職を務めたというのは歴とした史実。
 その主君の松平定敬(松平容保の弟で、五稜郭まで行った人物)ともども、実に面白い存在であるのにほとんど時代ものには採り上げられない人物を持ってきたのは、さすがだなあと感心した次第です。


 ちなみに今回のアバンタイトルは忍者。煙幕張ってドロンドロンという忍者像は否定して、忍者がいかに地味なものか語るのですが…からくり屋敷は地味じゃないと思う。
(というか、あの屋根のからくりは本来なんの用途だったのやら)


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