「機巧奇傳ヒヲウ戦記」 第26話「さらば龍馬! やがて東京と呼ばれる町へ」
竜馬の奔走で大政奉還が実現した頃、ヒヲウたちは十津川郷で暮らしていた。竜馬の誕生日を祝おうと近江屋を訪れたヒヲウは、しかしそこで謎の機巧に襲われ瀕死の竜馬を発見する。「炎はまた舞わねばならぬ」と末期の言葉を残す竜馬。犯人を探すヒヲウたちの前に現れた雪弥は、竜馬が江戸が燃えるかもしれないと語っていたと告げる。折しもマユが江戸に嫁入りするという今、ヒヲウは炎の封印を解き、江戸に向い旅立つ。
半年に渡り紹介してきた「機巧奇傳ヒヲウ戦記」もこれで最終回ですが…これがいつにも増して盛りだくさん。上のあらすじもずいぶん削りましたが、ある意味本作らしく、最後の最後までぎゅっと詰まった回であります(が…)
さて、その最後のOPは、まさかのスペシャル、竜馬バージョン。
いつものOP曲に合わせて、忙しくかけずり回る竜馬の姿に象徴されるように、長州での戦いから目まぐるしく時間は流れ――その中で寺田屋での竜馬襲撃の一件も描かれますが、さすがにおりょうさんは羽織ってましたね――ついに竜馬は、大政奉還を実現します。
その頃、ヒヲウたちはといえば、前回のラストに描かれたように、十津川郷に作った新しい機の民の村で平和に生活していました。
おや、竜馬と十津川郷と言えば…
さて、最初の旅から五年半の時が流れ、ヒヲウたちもずいぶん成長しました。
皆元気ではありますが、それぞれに時間の流れを感じさせる中、一番変わったのはテツでしょう。
マスコットキャラぶりはどこへやら、姿はかつてのヒヲウと瓜二つながら喋りはですます調、グッと優等生チックになった彼は、寺田屋事件の時にも竜馬の傍にいたり、薩摩の志士たちと面識があったりと、一番積極的に世の中に――というより倒幕側に――関わっている様子です。
そんなテツに引きずられて薩摩屋敷に行ったヒヲウは、そこで西郷(弟)たちから、炎を出して欲しいと依頼されます。
どうやらヒヲウによりどこかに祀られた(封印された)らしい炎ですが、薩摩は御印として使おうという腹づもり。
確かに、かつて帝の傍に仕えた機の民の象徴とも言える炎が薩摩につけば、単純な戦力以上の力となることでしょうが…もちろんヒヲウはこれを拒絶します。
さて、折しも時は竜馬の誕生日。近江屋に竜馬が滞在していることを知ったヒヲウとシシは、お祝いに行く約束をしますが…
そして運命の日、近江屋を訪れる十津川郷士を名乗る者…が、扉を破って現れたのは、ムカデヘビ機巧でありました。
そんなことになっているとはつゆ知らず、近江屋を訪れたヒヲウたちが見たものは、朱に染まった竜馬。
竜馬は、懐中に収められていた物をヒヲウに託し、そして「炎はまた舞わねばならぬ」と謎めいた言葉を残して息を引き取ります。
と、犯人を求めて表に飛び出したヒヲウの前に現れたのは、西洋甲冑と駝鳥を合わせたような奇妙な機巧・甲冑恐竜に乗ったアラシ。
実にタイミングよく居合わせたアラシですが、竜馬殺しは否定し、いずこかへ去っていきます。
今回、彼の出番これだけ…
それはさておき、かすかな手がかりを元に、犯人を追うヒヲウたちは、所司代では松平定敬と服部正義、新選組屯所では原田左之助と懐かしい顔には出会ったものの、収穫はなく、かえって自分たちが犯人として疑われていると知ります。
(しかし、十津川郷の者が近江屋を訪れることを知っている者はごくごく限られているはず…と思うと、恐ろしい考えになってしまうのですが今は伏せましょう)
そんな中、ヒヲウたちの前に現れたのは、藩主となった雪弥と、美しい姫君姿の華。雪弥は、かつて竜馬が「江戸が燃えるかもしれない」と語っていたと告げます。
この言葉と、末期の言葉…竜馬の二つの言葉から、ヒヲウは、江戸で戦いが起きようとしていることを悟ります。そして竜馬がそれを止めようとしていたことを…
江戸はこれからマユが嫁入りする地。サイとジョウブも彼女を送って江戸に向います。
彼らを――そして、江戸でごく普通に暮らしている人々の幸せを守るため、ヒヲウはついに炎の封印を解くことを決意します。
その時を窺っていた風陣残党のアカとヌエ(懐かしい!)の機巧を一蹴したヒヲウは、同行を申し出た華を一行に加え、江戸に旅立ち――その場面で、この最終回は、「機巧奇傳ヒヲウ戦記」は幕となります。
…ええっ、これで終わり!? と唖然とした当時の視聴者の顔が浮かぶようですが(というか私も唖然とした)、本作は、いわば第二部の第一話の時点で、終了したことになります。
これは当時、散々批判の声があったこともよくわかりますが…それを十年後に言っても仕方ありますまい。
予想されるその後の展開と、そして本作全体の感想は、長くなりましたので、稿を改めることといたします。
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