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2010.07.29

「真田十勇士」第3巻 結集十勇士、そして…

 原作・柴田錬三郎、漫画・本宮ひろ志による漫画版「真田十勇士」もいよいよ後半戦に突入した第三巻。
 残る最後の十勇士・真田大助が登場し、ついに十勇士が勢揃い、そして幸村主従が大坂城入りします。

 第二巻後半で描かれたのは、八丈島に隠された豊臣秀吉の財宝を巡るエピソード。
 この巻の冒頭では、財宝を手にした幸村主従と、それを待ち受ける柳生但馬守率いる大艦隊との決戦が描かれ、冒頭からいきなりクライマックスであります。
(それにしても、専門外の艦隊戦までやらされる但馬守がかわいそう…)

 そのテンションもそこそこに、新たに展開するのは、幸村を狙う謎の忍びの影…その正体は、木曽大助こと真田大助幸綱! そう、幸村の子であります。
 父の幸村も、実は色々とよくわからない人物ですが、その子である大助は、それに輪をかけて来歴がよくわからない人物です。
 本作ではその大助を、かつて幸村を謀ってその情けを受けたくノ一が生んだと設定。父の情けを知らぬ大助は、暴走を繰り返し、十勇士と敵対するのですが――

 しかしここで、その大助に父の情けを教え、改心させるのが後藤又兵衛というのがうまい。
 又兵衛の一子を誘拐した大助は、又兵衛に旧主・黒田長政に手をついて詫びよと迫りますが…ここで又兵衛のとった行動は、無茶苦茶ながらも実に熱く、これぞまさに柴錬武士道というべきものでしょう。

 個人的に後藤又兵衛は大好きな武将なのですが、今回の扱いには満足であります。
(作中では特に語られませんが、又兵衛が浪人となった理由の一つが、長政の子への仕打ちにあったことを思えば、さらに胸に響くのです)

 さて、ついに揃った十勇士ですが、天下の情勢は、あくまでも豊臣方に不利。九度山を脱出し、大坂城に入った幸村も、大坂城に人なきことを痛感し――十勇士に豊臣秀頼の印象を聞かれて、「ブタだっ!」と切り捨てるシーンが凄まじい――ついにある決意を固めます。

 それは、十勇士たちによる家康暗殺――その一番手として、三好清海が立ち上がります。
 石川五右衛門の遺児として、かつて豊臣秀吉を病の床に就かせ、今またもう一人の天下人を狙う清海…その彼の死闘の行方についてはここでは述べませんが、その結末は、本作随一の名場面と言っても過言ではないでしょう。

 本作も残すところはあと一巻。十勇士たちの活躍を、最後まで見届けたいと思います。

「真田十勇士」第3巻(本宮ひろ志&柴田錬三郎 集英社文庫コミック版) Amazon


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