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2011.01.13

「御指名武将真田幸村 かげろひ KAGEROI」第2巻 勿体ない至らなさ…

 コンスタントに刊行されているガンガンIXA系の時代・歴史漫画。
 その一作、浅岡しゅくの「御指名武将真田幸村 かげろひ KAGEROI」の第2巻、豊臣家で人質時代の真田幸村と、秀吉ラヴの少女忍者・猿飛佐助の凸凹コンビが難事件を解決するコミカルな作品であります。

 本作の真田幸村は頭脳明晰で推理力抜群、しかし超虚弱体質で引き籠もりという、戦国武将にあるまじき草食ぶり。
 しかしそこは脳金ながら忍者としての腕前は抜群という佐助と二人で補い合い、秀吉に依頼された事件を解決していくことになります。

 この第2巻に収録されているのは、大胆にも秀吉の愛蔵する茶碗・筒井筒を狙う盗賊「石川五右衛門」に挑む前後編と、豊臣秀次が作らせたという隠田にまつわるエピソードの途中まで、そして少年時代の宇喜多秀家とともに柳生宗矩に挑む外伝。
 外伝はちょっと外れますが、いずれも秀吉回りの史実・事績を使って、お話を作っているのが楽しい。

 さらに、各エピソードで黒幕的に何やら暗躍しているのが、幸村の兄・信之というのも、信之ファン的には嬉しいのです。
(後の十勇士に当たるであろうキャラクターたちも、佐助はともかく、信之側についているようなのも面白いところあります)

 が、いかんせん画力が残念すぎるというのが正直な印象。人物の表情描写にも違和感を感じるのですが、それ以前にデッサン自体が時々マズいというのは何とも…

 さらに言えば、悪人や性格の歪んだ人間の描写が通り一遍に過ぎるのも困ったところ。
 一種の探偵物語という性質上、人間のネガティブな側面も毎回のように登場する作品なのですから、この辺りは頑張って欲しいものです。

 厳しいことばかり挙げてしまいましたが、題材自体はかなりユニークなものだけに、この辺りの至らなさが実に勿体ない。
 上記の通り、この巻に途中まで収録された秀次の隠田のエピソードがどう転んでいくのか、そこに期待したいところなのですが…

 設定的になかなか派手なストーリーにしにくい苦しさはあるかとは思いますが、それだからこそ描ける物語に、期待したいと思います。

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