「快傑ライオン丸」 第14話「さすらいの怪人ネズガンダ」
獅子丸抹殺をデボノバに命じられるも黙殺するネズガンダ。しかし獅子丸の実力を知って俄然興味を持ち、獅子丸に挑もうとする。足を怪我した獅子丸と正々堂々戦うため、対決を延期しようとするネズガンダだが、ペットのハツカネズミをデボノバに盾に取られ、やむなくライオン丸と対決。死闘の末、ライオン丸の一刀を受けたネズガンダは海に消えるのだった。
今回はどうみてもゴースン怪人側が主役の異色編。さすらいのガンマン怪人・ネズガンダの登場であります。
悪事に興味を持たず、卑怯な手を嫌い、強敵と正々堂々戦うことのみを念願とする敵キャラクターというのは、ヒーローものの定番ライバルキャラではありますが、本作のネズガンダはまさにそれ。
デボノバの命令にも全く耳を貸さずに気ままに旅を続け、しかし獅子丸が強敵と知るや、余人を交えず一対一の決着を望む。しかも、獅子丸が怪我をしていると見るや、傷が癒えるまで見逃そうとする…
あまりに見事なライバルキャラぶりですが、しかしそれがネズミ怪人――それも巨大な耳に髭面(ネズミの髭ではなく、顔の下半分を覆う鍾馗髭)という辺りにピープロの尋常ではないセンスが光る。
むしろちょっと可愛い系のビジュアルのネズミ怪人が、渋い声と専用BGMで現れ、茶店で団子を注文したり、野原で豪快に昼寝したり、ペットのハツカネズミを可愛がるというのは、荒唐無稽ではあるものの、現実にビジュアルとして突きつけられると、有無を言わさぬ迫力があります。
内容としては、デボノバを追う獅子丸と、その獅子丸を倒させようとするデボノバの間にネズガンダが立つというシンプルな内容ですが、しかしこのようなネズガンダの存在感がとにかく面白く、正当派ヒーローの獅子丸と、無頼派ネズガンダの対決に向けて、かなり盛り上がります。
とはいえ、一端はドクロ忍者(二刀流の上に刀で太陽光線を反射するという妙に強い)に足を斬られて手負いの獅子丸を見逃そうとしたにもかかわらず、結局戦うこととなったのが、ペットのハツカネズミをデボノバに人質、いや鼠質に取られたから、というのは――シチュエーション的には定番ではあるのですが――いかがなものか。
獅子丸とのファーストコンタクトの時も、盛り上がってきたのにハツカネズミが腹を減らして鳴き出したら、途端に戦いを止めてしまったりと、沙織さんが「ヘンな怪人ね」とズバリ言ってしまうのも頷けます。
そもそも、ネズミ怪人がハツカネズミをペットにしているというのも異様にシュールですが…(しかしこの辺りの言動といい、茶店に平然と入っていく辺り、ネズガンダ、元は人間だったのじゃないかしらん…と想像してみるのも楽しい)
とはいえ、その実力はやはり本物。小助の帯を吹っ飛ばしたり、沙織さんのふとももに傷を付けたり(!)と獅子丸を挑発した末、変身したライオン丸と、アーチのようになった海岸の岩の上で対決であります。
ここで面白いのが、双方のイメトレの模様が入るところ。ライオン丸は頭上高くジャンプして銃弾をかわし、ネズガンダを斬ろうとするのに対し、ネズガンダの方はそれを読み、上空からの攻撃をかわし、背中の太刀でライオン丸を斬る構えです。
そして実際の戦いは――イメトレ通り、背中の太刀を抜くまでいったネズガンダですが、それをよけて海に落ちた…と思ったら海面を踏んでジャンプ(!)して戻ってきたライオン丸の刃が彼の胴に一閃!
いつものフィニッシュで爆発させようとしたライオン丸ですが、その前にネズガンダは海に転落して消息を絶つのでした。
(この場面、ライオン丸のマスクが本当に呆然としているように見えて秀逸)
ちなみにネズガンダの拳銃は、銃と言いつつも細長い手裏状の刃を撃ち出す特注品。時代劇ナイズ(?)されていてなかなか面白いアイディアです。
しかし、獅子丸の背後の板を連射でくりぬいた時に「ネズガンダの人形(にんぎょう)撃ちだ」って言ってますが、これって「ひとがたうち」じゃ…
今回のゴースン怪人
ネズガンダ
ペットのハツカネズミをつれたガンマン怪人。二丁拳銃から手裏剣状の弾を撃つ銃の達人。黒いマントに丸い笠、背中に太刀を背負い、気ままに旅を続けるが、強敵には目がない。
ハツカネズミを盾にデボノバに脅されてライオン丸と対決、僅差で敗れて海に消えた。
「快傑ライオン丸」(アミューズソフトエンタテインメント DVDソフト) Amazon
![快傑ライオン丸 カスタム・コンポジット・ボックス [DVD]](http://ecx.images-amazon.com/images/I/51gM7X8Q0YL._SL160_.jpg)
| 固定リンク

コメント
ガキの頃、ネズガンダを見て、当時放映中だった世界のミフネが出ていた『荒野の素浪人』の「五連発の旦那」こと鮎香之介(大出俊)を連想しました。時代劇に出る連発銃使いで少しキザな所が特に(笑)。
投稿: ジャラル | 2011.02.02 20:11
いやあ、ネズガンダはカッコいい。敵だが、卑怯な振る舞い、外道はしない。
こんなキャラがではじめたのも、この「快傑ライオン丸」からですかね。
それにしても、ネズガンダのかわいがってるネズミを、殺すとライオン丸との
戦いを強要するデボノバは最低。自分では、何もせずに危険な戦いを
部下に強要。やることなすこと、卑劣で姑息。こんなやつ実社会の上司でも
通用しませんぜ(笑)
投稿: エージェント・スイス | 2011.02.03 20:35
ジャラル様:
時代劇に拳銃キャラというのは、はやり少しキザという印象がありますね…
これで普通に悪役だったら卑怯すぎるからでしょうか。
エージェント・スイス様:
デボノバは登場回からしてロクなことしてませんからね…まあ、部下もヘンなのが多いですが(笑)
しかしネズガンダのペット馬鹿ぶりもちょっとすごかったような…茶店で獅子丸放り出して鼠の世話をするシーンはインパクトありました
投稿: 三田主水 | 2011.02.05 23:51