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2011.02.16

「快傑ライオン丸」 第16話「忍びよる魔の手 メレオンガ」

 荷馬車を襲うデボノバと戦うライオン丸。しかしデボノバは荷を見るや姿を消してしまう。デボノバの狙いは、別の荷馬車だったのだ。護衛の男たちを一人また一人と殺し、荷に迫るメレオンガ。荷の正体は、隣国で新しい農具を買うための金塊だった。一隊と合流した獅子丸たちは、激しい攻防戦の末、メレオンガを倒すが、一隊はその中で全滅してしまったのだった。

 開幕するや、いきなりライオン丸がデボノバ率いるドクロ忍者の首を景気よく宙に舞わせるという場面から始まる今回。
 荷馬車を襲うデボノバを止めるためにライオン丸が戦いを挑んだのですが、デボノバ殺法「ドクロ爆弾」なる自爆攻撃の間に、デボノバは荷に手をかけてしまいます。
 しかし中身を見たデボノバは、裏をかかれたという言葉を吐くと姿を消すのですが…

 実はこの荷馬車は陽動、本物は別の道を進んでいたのですが、これに襲いかかるのは、デボノバの命を受けた怪人メレオンガ。
 名前からわかるとおりカメレオンの(ような)怪人ですが、全身茶色で、目がアイマスク型となっているためか、あまりカメレオンらしくありません。
 …というのはさておき、地中や水中、時には樹の中から手を出して、護衛を襲う神出鬼没ぶりはなかなか面白い。

 面白いと言えば、最初荷馬車の前後を修験者と托鉢僧が挟んでいたため、これはドクロ忍者の変装だろう、と思いきや、彼らこそが荷馬車の護衛だったという展開にも軽く意表を突かれました。
 そしてこの護衛が強い強い(ライオン丸やデボノバの中の人がいるんですから当然?)。ドクロ忍者はおろか、メレオンガまで真っ向から戦って撃退してしまうのですから…

 悪の組織と戦う力を持つのが、ヒーローたちだけでなく、他の人々も…という場面があると、世界観にふくらみが出ますね。

 さて、正面からでは敵わぬとみたメレオンガは一人一人襲う作戦に切り替えますが、これが功を奏して一隊の中では不協和音が…
 何しろ、リーダー格の八郎太が荷の中身を教えてくれないのだから、これは無理もないかもしれません。

 そこに追い打ちのように襲いかかる無数の火の玉「地獄鬼火」(デボノバの術?)。
 危ういところで追いついた獅子丸は変身してメレオンガたちを追い払い、事情を聞きますが…それでも八郎太は答えない。
 しかしここで、業を煮やした隊の一人が荷を勝手に開けてしまうというのが、なかなかにリアルであります。

 そして出てきたのは何と金塊…自分たちを信用しなかったのかと詰め寄る一行に対し、八郎太はようやく、この金塊は、主君の命で国の百姓衆のため、新しい農具を買いに行くためのものだと語ります。

 なるほど、いい話…であると同時に、この戦いも、農具を買うまでのもの、ということが提示されるのもうまい(まさかデボノバが農具を奪って下取りに出しますまい)。

 そしてここからクライマックスまで一直線。国境に来ているという援軍を呼ぶために使いを出し、自分たちも国境まで一気に突っ走る荷馬車と、そこに総攻撃を仕掛けるドクロ忍者たち。
 ドクロ忍者が集団で登場するのは毎度のことですが、今回はそれを迎え撃つのもまた集団。しかも荷馬車を守って走りながらというシチュエーションでのアクションは、これは実に見応えがある名シーンであります。

 そして使いと共に援軍が到着し、ようやくこれで一安心…と思いきや、一行と別れた獅子丸が、鴉の群れを不審に思って見てみれば、そこには使者の死体が!
 つまり援軍はゴースン一味の変装、哀れ八郎太たちは凶刃の餌食に…

 駆けつけたライオン丸は、地面に潜るとその部分の色が変わるというメレオンガの致命的な弱点を突いて勝利するのですが、既に八郎太たちは帰らぬ人になっていたのでした。
 夕闇の中、荷馬車を引いて去っていく獅子丸たちの姿が切ないのです(きっとこの後、農具を買って届けたのだと思いますが…)

 迫力ある導入部から哀愁漂うラストまで、荷馬車隊の対立といったドラマと、ド派手なアクションまで織り込みつつ一気呵成に描いた、なかなかに出来の良いエピソードかと思います。


今回のゴースン怪人
メレオンガ

 地中や水中などに自在に姿を隠す能力を持つ怪人。刺股を得物とする。
 荷馬車が運ぶ金塊を奪うため、次々と警護の者を襲うが、最後の対決で地中に潜ったところを見破られ、ライオン丸に斬られる。


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コメント

確かに、この回の護衛が、そうそうたる顔ぶれなのに、笑いました。残念ながら全滅
してしまいましたが、こんな脇役の方々でも、ていねいに描く「快傑」の制作スタッフはすごい。ところでこの回の、獅子丸たち三人は、
結局偽の援軍にだまされてしまい護衛の人々を死なせてしまいました。普段は、しっかりして賢い三人ですが、この
回は厳しいようですが、大失敗で果心居士から叱責されても、仕方ないような....

投稿: エージェント・スイス | 2011.02.19 00:05

エージェント・スイス様:
本文でも触れましたが、クライマックスで馬車を守って突っ走りながらの乱闘シーンが本当に格好良かったですねえ。獅子丸たちがどちらかというと傍観者の立ち位置なのも面白い。

ラストの偽援軍は、まあそうそうたる顔ぶれの人たちも騙されたということで…ここで全滅されちゃうのもピープロらしいというか。

投稿: 三田主水 | 2011.02.19 01:51

今回の怪人、獣拳戦隊ゲキレンジャーの怪人の名にありそうな雰囲気ですね(実際はダークヒロインでしたが)。デザイン的にも余りカメレオンに見えないし。
ついでに言うなら、ゲキレンではヒーローが虎でライバルがライオン。逆転しているという点が面白いですね。

投稿: 特撮コメンテーター | 2011.11.12 12:44

特撮コメンテーター様:
そりゃメレ様ですがな(笑)。
確かにおっしゃるとおり、メレオンガは本当にカメレオンらしくないデザイン・造形でしたね。それがまたらしいといえばらしいのですが…

投稿: 三田主水 | 2011.11.20 00:21

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