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2011.03.09

「快傑ライオン丸」第19話「子連れ怪人 夕陽の対決!」

 子連れ怪人・大ガミラスと小ガミラスの噂を聞いた獅子丸は、その二人がドクロ忍者と戦っているのに出くわし、大ガミラスにの腕前に恐れを抱く。心の乱れから変身不能となった獅子丸だが、沙織たちの危機に心を静め変身に成功、大ガミラスとの対決に臨む。が、血気に逸って襲ってきた小ガミラスをライオン丸が思わず斬ってしまい、大ガミラスは激高する。死闘の果てにライオン丸は大ガミラスを破り、一行は、二人の墓を作って弔うのだった。

 ユニークなエピソード続きだった北海道ロケ編ですが、今回もその例に漏れない佳品。何と親子連れの怪人との対決編であります。

 その親・大ガミラスは、かつてデボノバと並び、ゴースン配下で一二を争ったという強豪。しかし五十年前の決闘で、デボノバの命乞いで目を潰されてしまったという過去の持ち主(ってデボノバ、ゴースンの分身という設定は…)。
 そしてその子・小ガミラスの方は、そんな義理人情に流されやすい父を歯がゆく思い、自分が手柄を挙げてやろうと血気に逸るのですが、腕前はまだまだ未熟…というキャラクターであります。

 実力はあるが出世しない父と、その父を越えようとするまだ未熟な息子というのは、これはドラマなどで普遍的な関係です…が、それを怪人でやってしまうところが本作の凄いところ。
 憎まれ口を叩きつつも、移動の際には必ず父の手を引いてやる子の姿など、冷静に考えるとシュールながら、なかなか良い画であります(が、それがラストに…)

 初登場シーンでは、酒盛りをしている山賊のところに現れ、こっそり魚を盗もうとして見つかり、施しを請うも断られるという情けない姿の大ガミラスですが、しかしその実力はさすがに錆び付いてはいない。
(この時、山賊が大ガミラスを見ても「なんだ×クラか」の一言で済ますのにはひっくり返りましたが、実はこの山賊はドクロ忍者だったらしく、ちょっと納得)

 この山賊、実はドクロ忍者と乱闘になったガミラス父子(ここで子が先に襲いかかり、子がピンチになって初めて父が動くことで、二人のキャラを見せるのがうまい)に行きがかりから助っ人する獅子丸は、その腕に恐れを抱き、珍しくも心を乱して変身不能(金砂地の太刀が抜けない)になってしまうのですから…
 もっともその直後、沙織と小助がドクロ忍者に襲われたピンチに、無我夢中で変身、あっさりスランプを脱出してしまうのはちょっともったいない(?)。

 さて、助太刀の礼に気づかぬふりをして獅子丸を見逃す大ガミラスですが(対して本当に気づいてない小)、デボノバにゴースンのライオン丸抹殺の命を伝えられ、子に対して
「本当の怪人の道を教えてやる」ために立ち上がります。
 この時、珍しくエキサイトしたのか、目が見えないのを忘れて先に立って歩き出した大ガミラスが、子に「でも、目ぇ見えるのか?」と言われてから気付くというベタなシーンなどなかなか面白いのですが――

 さて、そして最後の対決なのですが、そこで小助に襲いかかった小ガミラスが、あろうことか二人揃って崖下に転落という醜態。
 そこで大いに慌てる大ガミラスは実に人間くさくてまた良いのですが(目が見えないので小ガミラスがどこに行ったか彼にはわからないのもうまい)、小助も小ガミラスも、二人とも沙織に助け出されます。

 が、親の心子知らずと言うべきか、小ガミラスは突然ライオン丸に襲いかかり、反射的に繰り出したライオン丸の刃は小ガミラスの体を貫いてしまうのでした(ここで本当に呆然としているように見えるライオン丸ヘッド)。

 さあ大ガミラスの怒るまいことか、とても盲目と盲目とは思えない怒濤の連続攻撃で、ライオン丸も受けるのがやっと。
 これまで変身したらほとんど苦戦せずに敵を倒してきたライオン丸ですが、さすがに大ガミラスは強い!

 ついに大ガミラスの必殺技、鎖のついた枷を投げつける忍法鎖つむじを両手両足にくらい、ライオン丸は動きを制限されてしまいます。
 しかし、もう一度大ガミラスが放ってきた鎖つむじを、自分の腕を縛る鎖で弾いたライオン丸の刃が、一瞬の隙をついて大ガミラスを斬るのでした。

 瀕死の小ガミラスに手を伸ばす、これも瀕死の大ガミラス。これまで父子手を携えて生きてきた二人は、最期にあってもお互いのために手を伸ばすのでした…
 彼らの、生前の姿との悲しいコントラストが強く印象に残るのです。

 と、次のカットで余韻ぶちこわしで激怒するゴースン唇は、いきなりデボノバに死刑宣告。さすがにデボノバのダメっぷりに愛想が尽きたのでしょうか…

 そんな敵側の動きは知らず、二人の墓に手を合わせる獅子丸たちの姿で、この回は幕を下ろします。


 ゴースン怪人の発生について、真剣に悩んでしまうような部分もありましたが、仮面の人間ドラマとでも評したくなる内容は、まさにピープロ作品ならでは…と言うべきでしょうか。


今回のゴースン怪人
大ガミラス

 岩をも砕き雷を放つ巨大な鎌のついた杖と、鎖のついた枷を武器とする達人。枷を投げて相手の動きを封じる忍法鎖つむじを使う。ゴースン配下でも一二を争う強豪だったが、デボノバの騙し討ちで目を潰され、小ガミラスに手を引かれて旅をする。
 ゴースンの命で獅子丸を狙うが、小ガミラスを殺されて激昂、死闘の果てに倒れ、獅子丸たちに弔われる。


小ガミラス
 大ガミラスの子で、同じ武器を使う。まだまだ身技体とも未熟で、功を焦りがち。憎まれ口を叩きつつも父の手を引いて旅する。
 ライオン丸に不意打ちをかけるが、ライオン丸が反射的に出した刃に貫かれる。


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コメント

改めて、この回見直しましたが、いや大ガミラスがまた古武士みたいなキャラで
かっこいいです。...まさに「子連れ狼」ですが、こちらも強豪でした。眼が
よければ、あるいはライオン丸に勝てたかも。味方では、沙織がドクロにガケから、落とされ気絶して冷や汗もの。
一人で、ヒカリ丸に乗り小助、小ガミラスを助けるいい場面もありましたが、彼女こんな回でも
毎回痛い目にあうので、かわいそう。気絶してミニ着物で、足広げて倒れてるのが、何かセクシーでした(笑)

 

投稿: エージェント・スイス | 2011.03.09 19:54

ガキの頃はネズガンダや大ガミラスの方が強いのに、なんでデボノバが幹部なんだと思って見てましたが、大人になって
ライオン丸のシビアさが実感できます(笑)。

次回は大人の事情(笑)で声優のコロコロ変わったデボノバさん最後の巻かな?

投稿: ジャラル | 2011.03.09 22:11

エージェント・スイス様:
強いだけでなくて、どこか飄々としたところもいいんですよね…子との息のあったやりとりは、ラストを考えると泣かせます。
そして沙織さん、本当にいいコトしたのに…もう、一話に一回ヒドイ目に合わせるというノルマがあったとしか

ジャラル様:
いや本当に切ないというか重たいというか…
小ガミラスのはがゆさから(も)くる暴走も、後になってみるとよくわかりますね。

にしてもデボノバさん、客演とかじゃなく一つの番組中で4回声変わるって特撮史上一なんじゃ…

投稿: 三田主水 | 2011.03.16 23:48

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