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2011.06.22

「快傑ライオン丸」 第34話「殺しのメロディ 怪人パンダラン」

 覚書の次の人物・木目偶人を訊ねて越後国を訪れた獅子丸一行。そこでは既にパンダランが次々と偶人と思われる者を襲っていた。一味と間違われた獅子丸だが、そこに出現したパンダランを、謎の武者人形が撃退する。社で武者人形を守る老人が偶人と見抜いた獅子丸は話を聞こうとするが、パンダランの罠により、偶人は深傷を負わされてしまう。偶人の術に助けられ、パンダランを倒したライオン丸だが、偶人は息絶えるのだった。

 果心覚書に記された、ジャラモンに渡った者たちは残すところあと四名。今回、獅子丸が探すのは、木目偶人(もくめぐうじん)なる人物であります。

 しかしその一方でゴースンも口封じのため、配下の怪人たちを派遣。今回登場する一番手の名は――パンダラン。
 世に怪獣怪人多かれど、非常に少ないパンダモチーフの怪人であります。

 本作が放映された1972年は、中国からパンダが上野動物園にやって来た年ですが、そこにパンダを極悪非道な怪人としてしまうとは、やはりピープロはひと味違う。
 もっともこのパンダラン、体毛が白くて目の周りが黒いほかは、どう見てもパンダに見えないのですが…(鼻、あぐらかいてるし
 尤も、中国出身らしく手にした武器は青竜刀、今回はその青竜刀で、偶人の故郷である越前国松崎村の人々を次々と血祭りに上げるのでした。

 そのとばっちりで、一味と疑われた獅子丸は、村人たちを落ち着けるために自ら刀を差しだしてしまうのですが、そこに現れたパンダランに対して、無手で戦いを挑もうとします(この構えが結構格好いい)。
 しかしそこに忽然と現れたのは、村の守り神だと言われる武者人形…と、人形が巨大化!? そして分身!?
 あまりに意外な展開に翻弄されたパンダランは崖から転落、失神してしまうのでした。
 疑いを解いた村人たちから獅子丸が聞いたのは、昔々、村を襲った野盗の一味を、この人形が倒してくれたという話。
 それを聞いた獅子丸は、人形が祀られていた社にいた老人こそが、偶人と睨みます。偶人とは人形の意、老人が妖術で人形を操っていたのではないか、と。

 しかし老人は、偶人は死んだと答えます。いや、確かに老人はかつて木目偶人と名乗った人物でした。
 ジャラモンで身につけた妖術で出世しようと考え、たくさんの人間を倒した彼は、妖術が、妖術を使う自分が恐ろしくなり、妖術と木目偶人の名を捨てたのであります。

 さて、肝心のゴースンの秘密ですが、偶人が言うには、共に修行を積んだ中にゴースンがいたと…!
 が、そこに駆け込んでくる怪我をした村人。
 獅子丸たちは村人を偶人に任せ、村に向かいますが、それはパンダランの罠、獅子丸たちと引き離された偶人は、パンダランの投げた青竜刀に深傷を負わされてしまいます。

 しかしそれでもゴースンの同門、そんな状態からも人形の妖術で再びパンダランを翻弄する偶人。
 前回、ガメマダラを一度は倒した鼠十郎のように、強くあるべき人物が強いのは、当たり前のことではありますが、きちんと描かれると何だか嬉しくなりますね。

 閑話休題、いいところまで追い詰めながらも、偶人が力尽きたことで人形は消滅。
 パンダランが偶人にとどめを刺そうとした時――ヒカリ丸に乗って獅子丸見参!

 ライオン丸に変身して戦う獅子丸ですが、さすがにパンダランも強い。自分を中心に、両手の青龍刀を風車のように振り回して迫るパンダランを攻めあぐねるのですが…
 そこに再び偶人の妖術、パンダランが人形に動きを止められたところに、飛行返し炸裂!

 しかし最後の力を使い果たした偶人はゴースンの秘密を語ることなく息絶え、獅子丸たちは次の名前を求めて旅に出るのでした。


今回のゴースン怪人
パンダラン

 両手に青竜刀を持ったパンダの怪人で、ゴースンの配下でも腕利きの殺し屋。。オカリナを吹きながら現れる。青竜刀を風車のように回転させながら襲いかかる。
 木目偶人抹殺の命を受けるが、偶人の操る人形に一度は敗北。復讐に燃えて偶人を手にかけるが、飛行返しに敗れる。


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コメント

当時のブームもあって、パンダの怪人が登場。しかし明国(かな?)出身らしくちゃんと青竜刀が武器という点が、いいですね。木目偶人は
隠棲してたらしく、気の毒でした。しかし「妖術を使うことが、おそろしくなった。」などのセリフで、丁寧に人物描写、背景まできちんと説明してくれるスタッフの姿勢がいい。獅子丸たち、ゴースン一味、そして居士、ゴースンのかっての仲間たちが交錯するこの前後は、まさに傑作揃いだと思います。

投稿: エージェント・スイス | 2011.06.27 19:16

エージェント・スイス様:
中国に対する記号をちりばめているのはさすが…なのかなあ(笑)
しかし木目偶人、出番はさほど多くないものの、その言動の陰から色々と想像させるものがあって、良いキャラクターでした。
ベテラン勢を起用しての覚書編の面白さですね。

投稿: 三田主水 | 2011.07.03 23:12

パンダモチーフの怪人は確かに珍しいですが、近年、仮面ライダーオーズのヤミーにも使われました。もっとも、シャチとの合体でしたが。
あと、中国と言えば、後に変身忍者嵐でも、中国から白髪鬼が来ましたね。奴が「ニーハオ」と挨拶するシーンもありました。

投稿: 特撮コメンテーター | 2011.11.12 16:01

特撮コメンテーター様:
シャチとパンダとの合体! それはそれでものすごいですね。
にしてもそれを40年前にやったライオン丸はやっぱりもっとすごかった…
しかし当時の日中関係を考えると、この辺りの中国由来の怪人の存在は興味深いですね。

投稿: 三田主水 | 2011.11.27 22:49

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