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2011.12.27

「妖術武芸帳」 第07話「怪異風摩屋敷」

 風摩屋敷の見取り図がある早雲寺で、玄鬼道士が化けた偽住職から幻覚剤入りの茶を飲まされ、崖から転落する誠之介。道士に担ぎ込まれると見せかけて屋敷に潜入した誠之介は、道人を脅して牢を開かせる。丁度その時、自分の目を潰したのが毘沙道人と知った羽化仙女が、覚禅を逃がそうとしていた。道人の制裁を受け死ぬ羽化。覚禅が道士を倒し、誠之介は道人に挑むが、撃退するのがやっとで倒れ伏してしまうのだった。

 今回でちょうど本作も折り返し地点。アバンにダイジェストが入ったり、ラストに妖術コーナーという解説が入ったりと、色々と変化も見られますが、内容の方もかなりの山場であります。

 前回、捕らわれた覚禅を救うため、謎の風摩屋敷に向かう誠之介。北条家の菩提寺・早雲寺の住職から、見取り図を入手しようとしますが、住職は玄鬼道士の化けた偽者――
 道士というより武将のような玄鬼道士は、寺から屋敷に向かう誠之介に襲いかかるのですが、これが見かけ倒しの弱さ。
 が、偽住職に幻覚剤入りの茶を飲まされていた誠之介は、崖から転落してしまうのでした(二週連続で薬入りの茶というのは…)

 しかし、誠之介の捜索を部下に任せ、毘沙道人に結果報告に向かったら、お前が自分で探せと言われる辺り、四賢八僧の中でもやっぱりランクが低いようです…

 さて、道士が住職を殺したことを羽化が咎めたことから、彼女に仏心が目覚めたのではとチクる道士。しかし道人は、彼女は自分が手塩にかけて術を仕込んだのだから裏切るわけがない、盲目でなければ使えない羽化登仙の術のため、目を潰してやったくらいなのだから…と余計なことを喋ってしまいます。

 案の定、その会話を聞いてしまった羽化仙女。自分の目を潰した道人への憤りと同時に、弟・闇童子の将来を案じた彼女は、地下牢に捕らわれた覚禅に、ここ逃がす代わりに、弟を連れて逃げて欲しいと頼むのですが――

 そこに誠之介を担いで道人の前に戻ってきた道士ですが…実は背中の誠之介に刀を突きつけられて脅かされていたというこれまた情けない状態。次いで誠之介は道人に刀を突きつけ、地下牢に案内させるのですが…
 折悪しく、そこでは羽化が覚禅を解き放とうとしている最中。解き放たれた覚禅は怒りの大ジャンプで牢から飛び出しますが、変わって飛び込んだ道人は、言い訳も聞かずに羽化を刺し殺してしまいます。いやそれだけでなく、闇童子に、下手人は誠之介と告げる奸悪ぶりです。

 一方、昇降機に乗って地上に向かう誠之介と覚禅ですが、昇降機が止まったと思いきや、四方の壁から飛び出してくる戦闘員の腕。これを次々と切り落とす誠之介ですが(本当にこの作品、妙に切株描写が多い)その腕が爆発、屋敷は炎に包まれてしまいます。
 炎の中、道士を引き受けて誠之介を先に行かせる覚禅。激しい肉弾戦の末、道士の短刀を、相手の額に叩きこんで倒し、ようやく妖術師相手の初勝利であります(明らかに弱い奴ではありましたが…)

 と、屋敷の回りの堀の上で、道人と対峙する誠之介。道人の妖術・リクオウで放たれた気弾を刀で砕いて防ぎますが、道人は嵐を呼び、堀の水を逆流させ誠之介を襲います。
 さしもの誠之介も奔流とも言えるほどの水の勢いには手も足も出ず、窮地に陥りますが、ここで彼が天に投じた小刀に落雷!
 落雷自体は自然現象ですが、それによって妖術に乱れが生じたということで、嵐を収めることに成功します。
(このリクオウ、婆羅門妖法の中でも主体となる術、雅楽の林邑楽を聞きながら体得するというわかったようなわからないような説明がラストで解説されます。どうも、解説の描写を見る限りでは、気弾だけでなく、その後の天変地異も込みのようであります)

 そして互いの刀と錫杖が交錯、誠之介は地に伏し、道人も大きなダメージを受けたか、その場を退散するのでした。
 そこに襲いかかろうとする闇童子を制止し、真実を告げようとする覚禅ですが、その前に闇童子は逃走。
 覚禅も、意識の戻らぬ誠之介に「貴様のために経を唱えるなんてまっぴらだぜ! 死ぬな、死ぬなよ」と必死に呼びかけながら、その場を去るのでありました――


今回の妖術師
玄鬼道士

 髭面に太い眉、体には小札鎧をまとった道士。罪のない住職を殺して化けるなど、冷酷な性格。首を体の中に引っ込めて刀を躱したほか、術らしい術は使わず、武術も弱い。
 誠之介を罠にはめて殺そうとするが、逆に捕らえられて利用された末、覚禅との対決に敗れて死んだ。

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