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2012.02.10

「逃亡者おりん2」 第04話 おりんに迫る兄弟槍!

 軽井沢宿で誠之助の密告により捕り手に捕まり、念書を奪われたおりん。飯盛女のおしのに匿われたおりんは、病気になった娘に会うというおしの足抜けを手伝うことになる。追っ手の破落戸を蹴散らしながら故郷の村に辿り着いたおりんたちだが、再会したおしのの母がおしのを刺殺する。既に剣草の刺客が老婆とすり替わっていたのだ。さらに襲いかかる肆ノ刺客の槍兄弟を倒したおりんだが、誠之助は老婆に念書を奪われた後だった…

 おりんが誠之助の密告で捕り手の群れに囲まれるという前回の衝撃のラストから続いての今回のエピソードは、宿場町全体を使ってのおりんの逃走劇から始まります。
 通りがかった旅籠で飯盛女が見せた媚態に捕り手が見せたちょっとした隙に、縛られたまま逃げ出したおりん。さすがに並みの人間には遅れを取りませんが、しかしこれだけの捕り手が出ていては…と思いきや、匿ってくれたのは先ほどの飯盛女・おしの。

 おりんは吉原に火付けした濡れ衣で追われていたわけですが、吉原に火付けしたおりんは女郎の救い主…という理屈のようです。
 しかしもちろん、それだけではなく、おしのの目的は、自分の足抜けをおりんに手伝ってもらうこと。田舎の母のもとに残してきた娘が病になったと知った彼女は、足抜けしてでも戻ろうとしていたのです。

 おりんとしても、道連れがいれば捕り手の目を欺くことができる、というわけで、女二人旅が始まることとなります。しかしその背後には、剣草肆ノ刺客、榊と樒の影が――

 一方、前回ラストの姿が嘘のようにヘタレぶりを発揮して旅を続ける誠之助は、途中で出会った老婆を背負って、彼女の家に向かうことになります。
 聞けば、彼女の娘は軽井沢宿に身売りし、その娘は病で亡くなったと…えっ、それってもしや、というこちらの思いをよそに、誠之助は暢気に食事を振る舞われるのでした。

 さて、旅を続けるおりんたちに襲いかかるのは、宿場からおしのを追ってきた破落戸たち。珍しく強そうなおりんさん(でも油断しておしのを人質に取られたりしましたが無事救出)はこれをあっさり蹴散らして、ようやくおしのの故郷に辿り着きます。

 そして、おしのが駆け寄った母は、やはり先ほどの老婆――と思いきや次の瞬間、おしのの胸にはクナイが!?
 一体何が起こったのかとおりんだけでなくこちらも驚きましたが、実は既に老婆は殺され、剣草の刺客がすり替わっていたのであります(嗚呼、死神おりん健在)。

 既に念書を奪ったという老婆は、榊と樒に後を任せて撤退。槍兄弟のコンビネーションに苦しめられるおりんですが、合羽の端を槍で止められたと思いきや、次の瞬間、合羽だけ残して兄弟の後ろからレオタード姿で登場! だんだんズバットに近づいて来ました。

 しかし、戦闘スタイルになっても二人を相手は厳しい。思ったよりいい勝負を繰り広げますが、竜胆を叩き落とされてピンチ、と思いきや、ここで榊に対して手鎖一閃!
 …が、腹を刺された榊は手鎖を押さえて、その隙におりんを殺せと弟に促します。

 動けないおりんは今度こそ大ピンチ。と、樒の槍が彼女の髪をかすめた次の瞬間、彼女の左腕にはもう一つの手鎖が!
 今度こそ「手鎖御免!」――「最終章」で暴走状態の道悦を倒した、あのもう一つの手鎖がここで炸裂であります。

 今回の刺客はちょっと地味かなと思いましたが、フィニッシュの流れはなかなか面白い。なんだかんだで毎回の殺陣に趣向を見せてくれるのが、やはり楽しいのです。

 …が、今回の真のサプライズはこの後。
 アヒャヒャヒャヒャヒャと笑いながら夜道を爆走する老婆。その変装が解けた真の姿は――お、お前だったのか!!
 もう、おしのを喪ってしんみりした余韻ぶち壊しの壮絶なラストであります。

 そして毒を盛られて念書を奪われた誠之助無残…新月の晩まであと11日。


今回の剣草

 肆ノ刺客で自称「槍兄弟」の兄。双方に伸びる鉄槍の使い手。冷静沈着らしい。
 二人がかりでおりんに襲いかかるが、最初に手鎖を食らう。それでも手鎖を押さえておりんの動きを封じるが…


 肆ノ刺客で自称「槍兄弟」の弟。伸縮自在の槍の使い手。せっかちらしい。
 二人がかりでおりんに襲いかかり、兄が命懸けで作った隙に襲いかかるが、もう一つの手鎖の前に倒された。


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コメント

おりんが役人の手を逃れた後、軒下で苦悶の表情を浮かべながら縄抜けをする場面があるがその前に塀を乗り越えるとき着地の直前に両手は自由になっていることがわかるシーンがチラッと写っている。最近のドラマは後ろ手に縛っている場面ではたとえみえなくてもしっかり縛っているものが殆どなのにおりんのシリーズではしっかり縛っていないのが殆どだ。これはシラケます。些細なことかもしれないがそんなところからリアルさを追求して欲しいものだ。

投稿: 石崎誠一 | 2012.02.29 16:13

石崎様:
やや、恥ずかしながらその部分は見落としておりました。
ありがちとはいえ、それは著しく興を削ぎますね。
「大きな嘘はついてもよいが、小さな嘘をついてはいけない」という言葉を思い出しました。

投稿: 三田主水 | 2012.03.03 23:22

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