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2012.03.03

「逃亡者おりん2」第07話 「お前のせいだ」と、言われる日

 誠之助と二人で美濃に向かうことになったおりんは、薮原宿の仙蔵親分に道中手形の手配を依頼する。仙蔵はかつて娘のおちかをおりんに救われていたのだ。しかし、仙蔵の賭場に潜入した剣草の奢我と忍冬は、誠之助を嵌めて念書を奪おうとする。おりんの壷振りで窮地をくぐり抜けたものの、本性を現した奢我と忍冬は仙蔵たちを殺害。怒りのおりんに二人は倒されたものの、遺されたおちかは悲しみに暮れるのだった。

 気がつけば早くも後半戦に突入していた「逃亡者おりん2」。前回のラストで豪快に転がり落ちてきた岩をくぐり抜け、まだツン分を残しながらも誠之助と同行することとなったおりんは、薮原宿を訪れます。
(ちなみに岩を落としたのは酉兜幽玄先生たちなのですが…格好いいこと言いながら二人を見送るのは何というか)

 この先の関所を越えるためには手形が不可欠、そこでおりんは土地の親分・仙蔵のもとを訪れます。かつて仙蔵の娘・おちかが事故に遭ったところを命懸けで救ったおりんを、仙蔵は快く迎え入れ、手形の入手も請け負うのでした。
(ちなみにここでおりんさんが「おひかえなすって」と作法通りに仁義を切るシーンが、何だか懐かしくも微笑ましいのです)

 助けた時は子供だったおちかも、今ではすっかり大人。代貸しの伊佐と惚れ合っているとおりんに恋バナを始めるくらいですが――何だか盛大に悪い予感がしてきましたよ…

 その間に仙蔵の好意で賭場に招かれた誠之助は、初めてにもかかわらず思いがけない大勝ち。これはビギナーズラックか、と思いきや、壷振りと目配せした怪しげな博徒が、誠之助にサシの勝負を申し出ます。
 言うまでもなくこれは剣草七ノ刺客・奢我と忍冬コンビ。いかさまで誠之助を勝たせた二人は、今度はいかさまで誠之助を身ぐるみ剥ぎ、念書を奪い取ろうとします。

 しかしこの念書こそは、美濃八幡藩で行われる年貢の横流しの証拠が記されたもの。誠之助はこの証拠のために江戸に派遣されてきたのです。
 この念書が次の新月の晩までに藩に届けられなければ、百姓一揆で多くの人々に被害が出ることになってしまうのです。

 と、ここで赤と黒の着物も艶やかな博徒バージョンのおりんさん登場! もちろん胸にはサラシを巻いて、念書を賭けての最後の勝負の壷振りを申し出ます。
 そして勝負の結果は(もちろん)誠之助の勝ち――なのですが、本性を現した二人は仙蔵一家を相手に大暴れ。大乱戦の中で仙蔵が、伊佐が命を落とすこととなります。

 ここで怒りに燃えたおりんさんの着物が天に! 一瞬おりんを見失った忍冬が、照明弾(?)付きの矢を放てば、その火花の中にすっくと立つのは戦闘スタイルのおりん…
 怒りに燃えるおりんは、遠距離と近距離、それぞれを得意とする相手に果敢にアタック。忍冬の懐に飛び込んで矢を封じると竜胆で一撃! そして後ろから突っ込んでくる奢我には、竜胆で塞がった右手に代わり、左手で「手鎖御免!」と完勝であります。

 しかし、それでも死んだ者たちは帰ってきません。「おりん姉さんが来なければ…」と泣き叫ぶおちかを前に罪の意識に苛まれながらも、おりんと誠之助は、親分の残した手形を手に、前に進むのでした。


 おりんさんの仁義や博徒スタイルなど、楽しい部分もありましたが、一転してラストはずーんと重い今回。これまでもおりんと関わった人々の多くが命を落としてきたわけですが、今回初めて「お前のせいだ」と、そのことを責める人間が出てきたことで、その重さが一層胸に迫ることとなります。
 その一方で剣草二人があっさり倒されたのは残念ですが、やくざの集団相手に大暴れするシーンがあったので良しとしましょう。


今回の剣草
奢我

 忍冬とコンビを組む七ノ刺客。両手のサイが得物。
 仙蔵親分の賭場に潜り込んで誠之助を嵌め、密書を奪おうとするが、おりんとの勝負に敗れるや本性を現して暴れまくり、仙蔵らを殺した。おりんの左の手鎖にあっさり倒されたのは、武術よりもイカサマの方に自信があったからか。

忍冬
 奢我とコンビを組む七ノ刺客。弓矢を得物とする。前回のPVでは弓に仕込んだ刃で接近戦もこなしたが、本編では披露せず。
 奢我とともに(略)。おりんにあっさりと懐に潜り込まれ、竜胆(短刀)で倒されたのは(以下同文)。


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関連サイト
 公式サイト

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コメント

女賭博師といえば江波杏子。ところでこの江波杏子が1969年大映製作の勝新太郎主演の「悪名一番勝負」に旅の女賭博師役で出演しているのだがその役名が「おりん」。これははたして偶然なのか?

投稿: 石崎誠一 | 2012.03.04 05:44

薮原宿に掲げられたおりんの人相書きの貼られた高札。よく見ると人相書きの左側に逆賊石田治部少輔の文字さらに慶長五年九月二十二日京都所司代奥平美作守の署名がはいるとゆう160年の時を超えてやってきたタイムスリップ高札。さすが超アクション時代劇。あまりの見事さに思わず拍手パチパチパチ。
因みに宝暦11年の京都所司代は阿部伊予守正右であります。

投稿: 石崎誠一 | 2012.03.09 17:13

石崎様:
何と! それはもう何というか…>石田三成
ずいぶん物持ちがいいですね(色々な意味で)

ちなみに第9話で「三年前の郡上一揆」という台詞が出てきたので舞台は宝暦7年なのかな…と思い込んでいましたが、終わった年から考えると宝暦11年になるんですね

投稿: 三田主水 | 2012.03.17 00:52

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