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2012.04.01

「逃亡者おりん2」 第11話 さらばおりんよ! 望月誠之助よ!

 誠之助とおりんの活躍で一揆はすんでのところで回避され、おりんは誠之助の実家で彼の母・加恵に歓待される。一方、脇田を斬り水谷にすり寄るものの拒否され、狩り立てられる剣草。剣草首領・酉兜幽玄は加恵を殺害、怒りに燃えるおりんは死闘の末に幽玄を倒し、剣草を壊滅させる。加恵の死を涙ながらに誠之助に詫び、藩から出て行くおりん。見送りに来た誠之助におりんが語ったのは…

 ついに最終回であります。ムシロ旗を押し立てた農民たちの前に現れたおりん、(弥兵衛の亡骸を抱いた)誠之助、そして水谷筆頭家老が真実を語ったことにより、一揆はアバンの時点で回避され、一件落着。
 いつものナレーションも「おりんの修羅の旅は終わるのか?」と語るのですが…

 弥兵衛の葬儀が行われる中、家に来てくれとおりんに言う誠之助。せめて母の手料理でも…て、親に紹介じゃないですか!
 一度は黙って姿を消そうとしたおりんですが、誠之助に強引に家に連れて行かれ、そして誠之助の母・加恵に歓待されます。

 娘らしい着物を着せられ、紅まで引いてもらって恥じらいとも喜びとも戸惑いともつかぬ表情を浮かべるおりん…
 彼女の前歴を考えれば、美しい装いも化粧も、幾度も経験したことでしょう。しかしこれほど優しく温かく迎えられたことはほとんどないはず。そんな人のぬくもりに触れたおりんさんは、間違いなく美しい!

 一方、前回のラストで雇い主であるはずの次席家老・脇田を斬った酉兜幽玄は、その髻を手土産に水谷のもとを訪れます。
 しかし、あっさりと主を変えようとする幽玄を水谷は拒否。あらかじめ控えていた警護の侍の槍から幽玄をかばって毒芹は壮絶死、幽玄はいずこかへ姿をくらまします。剣草を逃がすなと厳命する水谷ですが…

 その頃、加恵はおりんに対し、誠之助がおりんを好いていること、自分は病でもう先が長くないと語ります。その言葉にほだされて、しばらく滞在することを肯んじるおりんですが…そろそろ嫌な予感がして参りました。

 おりんが家にいると喜び勇んで出仕した誠之助を見送り(ぎこちない二人の空気が可愛らしい)、野に出た加恵とおりん。水を汲んでくるとおりんが離れた隙に、加恵の前に現れたのは幽玄…
 悲鳴を聞いて駆けつけたおりんが見たものは、幽玄に斬られる加恵でありました。

 薄が生える野原で対峙する、既にレオタード姿となったおりんと幽玄。バックに流れるは主題歌イントロ――
 「竜胆が啼いている…」啼いているのは竜胆だけではありません!

 そして正面から交錯する二人。しかし次の瞬間、竜胆を落として膝を突いたのはおりんの方でありました。
 嵩にかかって襲いかかる幽玄の刃をダブル「手鎖!」を交差させて受け止めるおりん。なおも押してくる刃の防御を右の手鎖一本に賭け、左の手鎖が「御免…」と幽玄の喉を抉る! いつもながらに見事な(?)顔芸で幽玄は斃れるのでありました。
「剣草、全て散らしました…」

 母の死を知って駆けつけた誠之助。涙ながらに加恵に死に化粧を施すおりん。
 しかし誠之助の表情に精彩がないのは、母の死のためだけではありません。おりんを置いておけなくなったという彼の言葉に、おとなしく従うおりんですが…

 国境まで送ってきた誠之助。しかしおりんは、水谷が彼におりんを斬れと命じられたことを察していました。藩の安泰のために知りすぎたおりんの口を封じるために…
 竜胆を抜いたおりんはあえて誠之助を挑発し、彼に斬りかかります。ついに抜き合わせる誠之助に対し、「母親を見殺しにした」と嘘までついて煽るおりん。

 そして振り下ろした誠之助の刃は彼女の頬を掠り、崖の下に転落するおりん…しかし誠之助はおりんの手を掴み、引き上げようとします。あくまでも彼女を生かすために。
 そんな誠之助に「おまえに会えて幸せだった」と涙ながらの笑顔を残し、おりんは自ら手を離して落ちていくのでした…

 そして、街道を一人去っていく渡世人姿の女。彼女はいずこへ――
(今回を含めた全体の感想は次回)


今回の剣草
毒芹

 常に酉兜幽玄に付き従う剣草副将。大太刀を背負っていたが、それを抜くこともなく、幽玄を逃がすために八幡藩兵の槍を全身で受けて斃れる。

酉兜幽玄
 剣草を率いる白髪の男にして最後の刺客。美濃八幡藩次席家老・脇田に雇われ、不正に手を貸していたが、脇田を見限り、水谷に付こうとする。
 しかし水谷に拒まれて逃走、恨み重なるおりんを殺すために最後の勝負を挑むが、ダブル手鎖で刀を受け止められ、左の手鎖に喉を貫かれた。


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コメント

 多分、おりんは国境までの道すがら誠之助が水谷の命令通りおりんを斬るべきかそれとも逃がすべきか決めかねていることを見抜いたのだとおもいます。そして武士の家に育ったおりんには誠之助が自分を逃がせば八幡藩でどんな不利な立場に立たされるかとゆうことが解っていたでしょうし、仮に今ここで逃げたとしても八幡藩はおりんの口をふさぐ為新たな刺客を送ってくるでしょう。そうなればまた関わりのない人の命が奪われることになるかもしれない。おりんとしてはそれだけは避けたい。ならばこの場で誠之助に討たれることが最上の選択だと思ったのではないでしょうか。それが愛する誠之助を守ることもになるのだから。

投稿: 石崎誠一 | 2012.04.01 10:54

石崎様:
まったくおっしゃるとおりだと思います。これまで裏の世界で生きてきたおりんが、こういう場合に権力者が何をやってくるかはよくわかっていたでしょうからね。
それでも逃げなかったということは…でしょうね。彼女には申し訳ないですが、本作にはふさわしい結末だったと思います。

投稿: 三田主水 | 2012.04.01 18:52

おりん2全編かなりハードな物語でしたな。三田様が書かれてるように、キワモノというか特撮物のような感じの作品ですが、何か「風雲ライオン丸」「タイガーセブン」....
我ながら例えが古いな(汗)のようなハードなストーリーでした。しかし三田主水様の
書かれてるように、アラも目立ちますなあ.... 次席家老が、領民を一揆をせざるを得ないほど、悪政をしているのに筆頭家老の水谷がただ書状を、待っているだけ。次席家老が水谷を幽閉し、身動きできないならまだしもわかりますが....しかしこの作品は好きです。次はぜひ1時間でお願いしたいです。

投稿: エージェント・スイス | 2012.04.06 20:46

エージェント・スイス様
本当に、話はそれなりにハードなのに敵方は怪人と言ったほうがよいような連中という、なかなかユニーク(笑)な作品でありました。
時間が30分ゆえの話の喰い足りなさ・描写の甘さは確かにありましたが、その一方でスピーディーな物語展開は得難いものがあったと感じるので、なかなか難しいものですね

投稿: 三田主水 | 2012.04.19 19:16

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