« 「無限の住人」第29巻 ネオ時代劇、ここに極まる | トップページ | 「海賊伯」第2巻 たどり着いた夢の結末 »

2012.06.02

6月の時代伝奇アイテム発売スケジュール

 楽しかったゴールデンウィークもあっという間に終わり、はや6月…6月は8月と並んで祝日のない月、しかも夏休みとも無縁…と、梅雨の湿気も加わっていよいよ気は滅入りますが、こんな時こそフィクションに逃避しましょう! と力強く怪しからんことを言い放って、6月の時代伝奇アイテム発売スケジュールであります。

 6月の文庫小説は、多からず少なからず…という印象。シリーズものから見てみると、まだお香の怪は続くらしい瀬川貴次「鬼舞 見習い陰陽師と災厄の薫香」、幻の王国を舞台とした冒険活劇としていま最も期待の作品の一つ、平谷美樹「風の王国」第2巻、相変わらず快調な出版ペースの高橋由太のシリーズ最新作「妖怪泥棒 唐傘小風の幽霊事件帖」、そしてシリーズの巻数もいよいよ大台、物語も佳境に入った上田秀人「墨痕 奥右筆秘帳」と、なかなか粒ぞろいの作品が並びます。

 一方、文庫化・再刊の方では、日本ミステリー文学大賞新人賞を受賞した快作、生きていた五右衛門が秀吉暗殺を狙う岡田秀文「太閤暗殺」、武田家滅亡に際しての穴山信君の妻子を巡るドラマ、鈴木英治「大脱走 裏切りの姫」が気になるところ。
 そして、順調に刊行の続く山田風太郎ベストコレクションでは、山風ミステリが二つ、「明治断頭台」と「妖異金瓶梅」が登場。片や明治初期、片や宋代末期と全く時代は異なりますが、どちらも山風ならではの連作ミステリの名作。ぜひご覧いただきたい名品中の名品です(「妖異金瓶梅」は、収録作品がどうなるかも気になるところではあります)。
 また、中公文庫からは岡本綺堂「三浦老人昔話 岡本綺堂読物集」が登場。個別の作品は様々な形で採録等されていますが、一冊の形で登場することは意外と珍しい作品集だけに、未読の方はぜひ。続巻があるらしいのも楽しみであります。


 さて、漫画の方は、個人的に一番大きいのはついに完結となる柴田亜美の明治伝奇アクション「カミヨミ」第15巻。本当にあと1冊で終わるのかしら!? と心配になりつつ、どのように締めくくるのか、楽しみなのです。
 その他、前の巻が絶妙のヒキで終わって続きが気になる(そしてその後の逆転劇でひっくり返ること請け合い)の梶川卓郎「信長のシェフ」第4巻、気がつけばWebアニメも3話まで公開されていた「石影妖漫画譚」第8巻、一時期原作を離れて別の意味で大変な方向に展開していった森秀樹「腕 駿河城御前試合」第3巻と、数こそ多くありませんが、なかなかに気になる作品が並んでいるところです。


 そして実はなかなか充実しているのが映像ソフト。日本の作品では「怪竜大決戦」「劇場版 仮面ライダーOOO 将軍と21のコアメダル」のディレクターズカット版、さらに「THE八犬伝&THE八犬伝 新章」と、バラエティに富みながら非常にユニークなラインナップ。特に「THE八犬伝」は、あの名作が全13話がちょっと驚くくらい(安い)価格でまとめて手に入るため、未見の方はぜひ。
 一方、アジアの方では、古龍の武侠小説のドラマ化「流星胡蝶剣」のDVD-BOX、そして韓国版X-FILESという触れ込みのSF時代劇(?)「ミヘギョル 知られざる朝鮮王朝」のDVD-BOXが発売。非常に気になっていた作品だけに、ソフト化はありがたいお話です。



|

« 「無限の住人」第29巻 ネオ時代劇、ここに極まる | トップページ | 「海賊伯」第2巻 たどり着いた夢の結末 »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/13655/54854115

この記事へのトラックバック一覧です: 6月の時代伝奇アイテム発売スケジュール:

« 「無限の住人」第29巻 ネオ時代劇、ここに極まる | トップページ | 「海賊伯」第2巻 たどり着いた夢の結末 »