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2012.07.28

「常住戦陣!! ムシブギョー」第6巻 意外また意外な展開の連続!

 江戸から八丈島に舞台を移し、謎の蟲奉行を巡って蟲奉行所と蟲狩の全面衝突が描かれる「常住戦陣!! ムシブギョー」第6巻は、戦闘また戦闘、謎また謎の、かつてない盛り上がりを見せる大波乱の一冊であります。

 年に一度、ある目的のために八丈島に籠もる謎の存在・蟲奉行。蟲奉行所の面々は、その蟲奉行を狙う異能集団・蟲狩から蟲奉行を守るため、八丈島に渡ることとなります。
 江戸の守護は武家見廻り組に任せ、一路八丈島に向かう市中見廻り組と寺社見廻り組ですが、先行していた蟲狩の襲撃に早くも分断され、仁兵衛のみが先行するのですが…。

 しかし彼が出会った蟲奉行は、少なくとも見かけは仁兵衛と同年代の少女。持ち前の(?)早飲み込みを発揮して彼女を奉行のお付きの者と勘違いした仁兵衛は、これまた持ち前の武士道精神を発揮して彼女を守ろうとするのですが、これがかえって奉行の力の発揮を阻むことになってしまいます。

 あまりの空気読まなさに、奉行に敵の回し者と勘違いされてしまう仁兵衛はさすがに不憫ですが、しかしそうこうする間に迫る蟲狩たち。この絶対の危機に、仁兵衛の、蟲奉行所の反撃は…


 と、ここからは、意外また意外な展開の連続であります。
 ついに発揮される蟲奉行の真の力と、それに対する蟲狩の策。蟲狩たちの異能に挑む市中見廻り組の奮戦と、唯一蟲狩と互角に戦える、いやそもそも蟲狩の一員であった無涯と古巣の面々との因縁の対決。
 そして、仲間たちの危機に目覚めた仁兵衛の変貌――

 この辺りは、少年漫画のバトルものの基本を踏まえつつも、大混戦・大乱戦を印象づけるように、一つ一つが筋縄では行かない展開を、次々と惜しげもなく投入してくるのが面白い。
 特に、無涯を除けば(と、もう一人隠れた実力者がいるのですが)明らかに力関係では敵側の方が上というハンディキャップマッチも燃えるのですが、そこに全く予想もしていなかった主人公の「覚醒」「暴走」という一大イベントを展開されるという破格ぶりに驚かされます。

 この二つはある意味バトルものの定番であり、そしてそれと同時に使いどころを間違えると一気にご都合主義の展開に堕しかねない諸刃の剣ではありますが、このタイミングでの投入には、素直に感心いたしました。


 そしてこれだけこちらを驚かせておいて、八丈島編のラストには更なるサプライズが――えっ、享保の時代に、この面子が登場するの!? というよりも彼らに何があった!?
 と度肝を抜かれること請け合いのキャラクターが登場。以前、意外すぎる日本地図が示された際に感じた興奮が、再び甦りました。

 そしてラストにはも一つサプライズのキャラクターが。
 これがまた、これまでに登場に伏線が張られていましたが、ここで出てくるか!(もっとも、ここまで動けると色々と台無しな印象があるのですが…) というキャラクターで、いやはや、最後の最後まで驚かされっぱなし、燃えっぱなしであります。

 相変わらずの主人公のモテっぷりには違和感を感じないでもありませんが――特に武家見廻り組の与力は、そこまで仁兵衛に傾倒していたか――この激動の展開の前には小さい小さい。
 この先もどんどんと意表を突いた展開で、こちらを驚かせていただきたいものです。

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