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2012.11.16

「笑傲江湖」 第39集「心の魔」/第40集「鴛鴦の譜」(その二)

 ドラマ版「笑傲江湖」感想、これが最後の最後、ラスト一話であります。

 さて、華山の外に寧中則を葬り、恒山に戻った令狐冲と盈盈。しかし二人が見たものは、無惨に殺された門弟たちの姿――すわ日月神教の襲撃か、と思いきや、犯人は岳不群。主立った門弟たちをさらい、黒木崖に向かったという岳不群は、五嶽を率いてついに魔教との決戦に臨まんとしていたのでありました。
(にしてもラスト2回は恒山・華山・黒木崖の行き来が異常に多く…野暮ながら位置関係が気になるところであります)

 その頃、黒木崖では、任我行が盈盈の家出に怒り心頭。実は令狐冲が去って以来、毎日「武林で一番強いのは誰だ?」と盈盈に確かめていたという任我行。力に溺れる者は力を恐れるということでしょうか…
 それはともかく、任我行をなだめていた向門天は、思い出したように五嶽の襲来を報告します(そっち先に言おうよ!)

 たちまち黒木崖を舞台に始まる正邪――いや両派の壮絶な死闘。その中でついに任我行と岳不群が対峙することとなります。
 まさに武林で一二を争う遣い手二人、吸星大法と辟邪剣法、二つの秘術の限りを尽くした天秤は、しかし次第に岳不群の方に傾いていきます(考えてみれば同じ技の東方不敗に四人がかりでやっとだったわけで)。

 この場に駆けつけた令狐冲ですが、さすがにどちらの味方もできず、見守るのみ。その間に、助太刀に入った向門天は片腕を失い瀕死の状態、盈盈も深傷を負い、そしてついに任我行が無惨な最期を…
 一番強いのは私だ! と高らかに宣言する岳不群。その前に立ったのは――言うまでもない、令狐冲!

 高らかに名曲「人心無窮大」が流れる中、ついに始まる最後の戦い。任我行との激闘の疲れも見せぬまま令狐冲を追い詰める岳不群ですが、令狐冲も負けるわけにはいかない。独孤九剣が岳不群の髭――おそらくこれは、岳の偽君子としての姿の象徴なのでしょう――を削り取り、ついに勝負あった!

 が、さすがに止めを刺すのは忍びず、自決を促して去ろうとする令狐冲。…もちろん、ここで黙って自決するようでは悪役の名折れ、後ろから襲いかかる岳不群!
 その剣に貫かれ、壁に縫い付けられた格好となった令狐冲。助けに入った恒山派の尼僧たちも一撃で岳に吹き飛ばされ、手にした剣が宙に舞う――が、ここで吸星大法!
 吸い寄せられた体に尼僧たちの剣が次々と突き刺さり、壁に貼り付け状態となって岳不群はついに最期を遂げるのでありました。奇しくも恒山派の復讐を受けた形で…


 力に取り憑かれた者たちが斃れ、ようやく平和を取り戻した武林。恒山派は儀琳が掌門を継ぎ(えっ)、令狐冲と盈盈は望み通り二人隠棲することに。
 武林最強となった令狐冲に一抹の不安を感じる冲虚道長ですが、方証大師は「令狐冲は心が武林最強」と、うまいことを言って信じている様子。

 物語は、令狐冲と盈盈が「笑傲江湖」を――力に溺れた人々に引き裂かれた者たちの象徴であったこの曲を――仲睦まじく奏で、物語は大団円を迎えるのでありました。


 …長きに渡って誰得に続けてきましたが、「笑傲江湖」紹介もこれで終了。
 TV放送と同じく、毎週2話ずつ見ることを半ば習慣にしてきましたが、最後の方は2話しか見れないのがもどかしいほどで、自分が武侠ファンであることを抜きにしても、完全にはまった状態でありました。

 さて、このドラマ版は、原作に比べると様々な相違点・変更点があります。原作未読の方のために伏せますが、中盤の少林寺襲撃と恒山派掌門就任の順番が前後していたことの他、キャラクターの生死も実は色々と変わっている点があります。
 最大の違いは、終盤の展開(ボス級のキャラの死に様)がほとんど全く異なっていることで――この辺り、特に作品のテーマを考えると、原作での任我行のあまりに皮肉な扱いが変わったのはちと残念ですが、ドラマとしての見栄えを考えると、やむを得ない変更かとは思います。
 何よりも、ラストバトルは溜飲下がりましたしな!

 しかしそのような変更が加わった後でも、原作に流れていた、一個人の自由を愛し、権力者の暴威を憎む――まさに「笑傲江湖」の精神は、その諸所に溢れていたと感じます。
 原作読者であっても裏切られることない(むしろ変更点の意外性が楽しい)見事なドラマ化であったと感じる次第です。

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