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2012.11.05

「孔雀王 戦国転生」連載開始 孔雀、戦国に立つ!?

 第一報を聞いた時、誰もが耳を疑ったであろう「孔雀王 戦国転生」の連載が、リイド社の「戦国武将列伝」の今月号から開始されました。他のなにものでもない、荻野真の「孔雀王」最新作であります。

 「孔雀王」は、「ヤングジャンプ」誌に長期連載された、世の裏で妖魔を滅する使命を持つ裏高野の退魔僧・孔雀を主人公とした伝奇アクション漫画。
 シリーズの方は、第1作終了後に「退魔聖伝」「曲神紀」と断続的に続編が描かれ、つい先日には出版社を変えてエピソードゼロとも言うべき「孔雀王ライジング」の連載が開始されたと思いきや、新作がここでも連載されるとは…

 しかし戦国、の名に違わず、本作の舞台となるのは戦国時代、登場するのは織田信長、木下藤吉郎――確かに戦国ものではありますが、信長の姿は怪しげな美少年、藤吉郎は「猿」の愛称そのままの類人猿さながらの外見と、早くも不穏な(?)展開であります。

 しかし、魔童子然とした信長と対照的に、藤吉郎は外見とは裏腹の好人物。今回はその藤吉郎のもとに、「ねね」が嫁入りする姿が描かれることとなります。
 が、輿入れの当日から、その美貌で周囲の男たちをたらし込む「ねね」の正体は、実は奇怪な姿を持つ妖魔。
 そして、藤吉郎と真のねねを守って妖魔の前に立ちふさがるのは、あの孔雀――!


 というのが第1話の内容ですが、これがビジュアルといい展開といい、良くも悪くも「孔雀王」。
 エロありグロあり(今回登場する妖魔の造形はこの両方を兼ね備えて、いかにもという印象)、そしてラストには活劇あり…昔から「孔雀王」を読んでいる方であれば、想像以上に違和感なく本作を受け止めることができるのではないでしょうか。


 しかし読者にとって最も興味を引くのは、本作に登場する孔雀が、あの孔雀か、ということでしょう。
 本作の孔雀は、藤吉郎の家の居候という設定。無精髭を生やして酒に溺れた、かなりやさぐれた印象ですが、しかしなんだかんだで人が良く、強力な法力を持つ辺りは、我々の良く知る孔雀その人であります。

 この辺りはおそらく、いやまず間違いなく
本作最大の謎であろうかと思いますが、この第1話のラストでの孔雀の「とてつもない呪を与えられこの世界に討ち払われたただの負け犬だよ」という台詞を見るに…どうやら面白い展開となりそうであります。

 いずれにせよ、シリーズ第1作が、1985年と実に約30年前に始まった「孔雀王」。その孔雀が、時を超えここに(いささかやさぐれたとはいえ)登場したというのは、なかなか感慨深いものがあります。


 それにしても「戦国武将列伝」は、本作だけでなく、まだまだ先の読めない長谷川哲也「セキガハラ」の連載が始まったり、次号では楠桂の戦国ホラー読み切りが掲載されたりと、色々な意味で実に面白い雑誌であります。
 この先も何が飛び出してくるのか、大いに気になるところです。

「孔雀王 戦国転生」(荻野真 リイド社「戦国武将列伝」連載)

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コメント

映画化・OVA化もした名作ですが、最近は迷走ぎみのような・・・。織田信長は最初の『孔雀王』にも出てきて、そこでは文字通り第六天魔王=サタンの配下として、孔雀王=ルシファーの化身である孔雀との因縁深き敵でした。OVA版では織田信長は声優が大塚周夫さんだけあって、高野聖千人斬りをしたブッタの遺骨入りの魔剣(密法が無効化!)を使い、聖獣ケルビムを復活させて世界支配をもくろむボスキャラでしたが、今度の信長はどうなるのか楽しみです。

投稿: ジャラル | 2012.11.07 12:18

ジャラル様:
記紀神話の神々との決着もつけて欲しいんですけどね…本文に書こうかどうか迷いましたが、無印の信長との関係は描かれるんでしょうかね…
しかし実はOVA版は見てなかったのですが、そんなものすごい展開だったとは! そちらも気になります

投稿: 三田主水 | 2012.11.24 23:35

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