「BRAVE10S」第3巻 十番勝負終結! そして決戦前夜
真田幸村の下に集った十人の勇士の活躍を描く「BRAVE10S」、物語の冒頭から展開されてきた上田城十番勝負もついに終盤戦。そして十番勝負の後に控えるのは、新たな、そして真の戦いであります。
当初は上田城に乗り込んできた幸村の兄・信幸との間で始まった十番勝負。
海野六郎 対 海野七隈
伊佐那海 対 出雲阿国
の第四番まで終了したところで、しかし勝負はとんでもない急展開を迎えることとなります。
何と信幸側の残りの代表選手を倒して殴り込んできたのは奥州の独眼竜・伊達政宗。そのまま強引に続行された十番勝負は、
弁丸 対 弐虎
猿飛佐助 対 風魔小太郎
の第六番まで決着がつきましたが、ここでまたもや急展開。出番の無さに業を煮やした鎌之介の一撃が伊達側の選手を襲い――という場面から、この第3巻は始まります。
この奇襲で素顔を露わにした伊達側の代表選手四人。これを機会に試合形式は変更、幸村と政宗、それぞれの指揮の下、残る選手四人ずつが一気に対決することとなります。かくて――
筧十蔵・根津甚八・由利鎌之介・霧隠才蔵 対 鬼庭綱元・伊達成実・那須与一・御子上典膳
という顔ぶれで始まる最終戦。伊達側は、鬼庭綱元と伊達成実、史実でも政宗の股肱の臣として活躍した二人に加え、かの那須与一の名を継ぐ弓の名手に、何と徳川家の剣術指南役たる御子上典膳(!)と、十勇士側にも負けぬ豪華メンバーであります。
特に典膳は、全く気配なく相手の得物を一瞬のうちに奪い取り、己が武器として自在に操るという夢想剣の使い手。ド派手な技でぶっ飛ばすキャラの多い本作では珍しい部類ですが、しかしそれが逆に良いのです。
もっとも、何故その彼が政宗の下にいるのか(信幸とは縁がないわけではないのでまだわかるのですが)、そしてこの頃は既に小野だったのでは…というのは野暮かもしれませんが。
それはともかく、四対四というある意味面と面の戦いを、主君たちの指揮によって一対一の点と点の戦いに落とし込んでいくという展開はなかなか面白く、こういう見せ方もあるかと感心した次第です。
しかしそれだけに、この戦いのオチの付け方が残念で、一対一のバトル開戦→乱入で対戦相手変更→複数対複数で一気に決着→新展開突入でうやむやのうちに終了というのは、ある意味少年漫画のバトルものでよくあるパターンではありますが、ここでそこまで再現しなくとも…というのは意地悪でしょうか。
しかしいよいよ関ヶ原前夜とくれば、確かにこれは十番勝負どころではないかもしれません。
などと思っていたところに突然(?)登場…というより誕生する真田大助にはさすがに驚かされましたが、さらにラストには久々にあの男が登場。まさに風雲急を告げるとはこのことでありましょう。
ある意味これからが真田幸村のデビュー戦、そして十勇士の戦いの始まりでありますが、さて…
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