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2013.04.21

「戦国年鑑2013年版」に戦国ものの輪郭を見る(&少し文章書きました)

 久々にお仕事の報告&紹介であります。4月13日に綜合図書から発売されたムック「戦国年鑑2013年版」に少しだけ文章を書いています。「戦国年鑑」の名前に相応しく、戦国時代、戦国ものに絞ってフィクション・ノンフィクションを問わず扱ったユニークなムックであります。

 普段は戦国ものに限らず手当たり次第に読んだり見たりしている私なのでなかなか実感は湧きにくいのですが、やはり世間を見回してみれば、一番人気のある時代は戦国時代ということになるでしょうか。
 文庫書き下ろしはほぼ江戸時代オンリーですが、それ以外の(?)時代小説・歴史小説は圧倒的に戦国ものが多いのが現状。さらに漫画に目を向ければ、やはり戦国ものが相当の割合を占めています(戦国もの専門誌もありますしね)。

 特にここ数年は、プロパーなファンにゲームから入った若い層が加わり、さらにそこにご当地ブーム的な動きが相まって、単純に戦国もの、戦国ファンといっても一括りにするのは難しい状況となっていますが、それだけに、戦国ものの輪郭を「年鑑」という形でまとめるのは意義のあることでしょう。

 そして、本書のメインであり、個人的に一番気になるのは、やはり小説と漫画のランキング企画。
 2012年一年間に発売された作品を対象に、書評家やタレント、書店員等数十人が最大5作品を挙げるアンケート形式の結果を、それぞれベスト20にまとめているのですが――この結果がやはり面白い。
 一年間限定とはいえ、戦国ものブックガイドとして非常に有益ですし、この人がこの作品を、的な読み方もなかなか楽しいのであります。

 かく言う私もこのアンケートに参加しているのですが、漫画の方はさておき、小説の方は空気を読んで思いっきり偏ったチョイスにしたところ、本当に思いっきり浮いてしまって冷汗三斗…(もちろん私なりに真面目なチョイスなのですが!)

 と、自分のアンケート結果はさてくとしまして、このアンケート結果のうち、漫画のベスト20の紹介記事で、重野なおき「信長の忍び」と下元智絵「かぶき姫」の紹介記事を担当させていただきました。
 このブログをご覧になっている方であればご存じかと思いますが、どちらも私の大好きな作品、もちろんアンケートでも投票させていただきましたが、それだけに気合いを入れて書かせていただきましたので、ご覧いただければ幸いです。


 さて、ランキング企画以外にも安部龍太郎・伊東潤・西村ミツルへのインタビューあり、ゲームや映像作品、ライトノベル、実用書の戦国もの紹介あり、2013年の戦国関連イベント・展覧会紹介ありとなのですが、個人的に一番感心させられたのは、小和田哲男による2012年一年間の戦国研究成果解説。
 聚楽第の遺構や信長館の金瓦の発見等、今後の戦国ものに影響を与えそうな発見もあり、個人的にフィクションの方ばかりにかまけていて、それの土台であり柱である史実の方がおろそかになっていた自分を反省しつつ、勉強させていただきました。


 個人的には「戦国もの」の範囲をどこまでとするべきか、色々と考えさせられる部分もあるのですが(特にライトノベルについて)、しかしその点も含めて――そして自分が少しだけとはいえ参加していることを差し引いても――なかなかに刺激的かつ楽しい一冊であることは間違いありません。
 気が早いですが、2014年版にも期待しているところであります。

「戦国年鑑2013年版」(かみゆ歴史編集部 綜合図書) Amazon
戦国年鑑 2013年版 (綜合ムック)

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