« 「明楽と孫蔵 友情編」「再会編」「決着編」 幕末御庭番の死闘、遂に完結! | トップページ | 「鬼舞 見習い陰陽師とさばえなす神」 ギャグとシリアス、両サイドとも待ったなし »

2013.07.20

「浣花洗剣録」第29集/第30集 若者たち(と中年たち)の苦しみは続いて

 さて、ついに全体の3/4まで来た「浣花洗剣録」ですが、まだまだ続く若者たちの受難劇。辛うじて砂漠から脱出したものの、木郎神君の奸計に追いつめられていく方宝玉たちに、孫の身を案じる白三空も絡み、事態はいよいよややこしいことに…

 いまだに木郎が錦衣衛であることを信じようとしない脱塵郡主に手を焼きながらも旅を続ける方宝玉ですが、脱塵と奔月を人質に取られてあっさりと木郎に囚われの身に。奔月と二人、それぞれ磔的な形で自由を奪われながらも同じ牢屋に入れられてしまうのですが…それでも死を目前とした状況でようやく奔月に想いを通わせることができたのはせめてもの救いとすべきでしょうか。
 ちなみに宝玉を帰順させようとする木郎ですが、その喩えに出したのが梁紅玉に穆桂英なのが何というか…(この辺り、後述の脱塵への想いが透けてしまったのかしら)

 そしてこの状況で大慌てなのは白三空。可愛い孫の宝玉のためにも朝廷の下で武林壊滅の陰謀を巡らせていたはずが、気づいてみれば宝玉は指名手配犯。慌てて木郎に問い合わせればそれは当の木郎の仕業、怒って脅してものれんに腕押し…どころか、逆に三日以内に説得できなければ宝玉を殺すとまで言われてしまいます。

 一方、脱塵の方は目覚めてみれば故郷の地のような住まいに食べ物、豪華な衣装を身にまとっており、一人木郎に特別扱いされている状況。それでももちろん喜べるはずもなく、否応なしに確認させられた恋人の真の姿にただ嘆くばかり…と、ここでやはり気になるのは、木郎の脱塵に対する想い。宝玉に対する時の悪役ぶりとは打って変わり、脱塵の前では真剣な眼差しを見せる木郎ですが――
 それをどこまで信じて良いものか。彼女を恋人として騙し続けようとしているようにも見えますが、しかし冷静に考えれば敵国の女である彼女がこれ以上利用できるとも思えない。だとすれば彼の想いは、想いだけは本物なのでありましょうか…?

 それはさておき、悩みに悩んだ挙句、ついに宝玉の前に姿を現した白三空。さすがに驚く宝玉に対し、わかったようなわからないような理屈で死が偽装だったことを語る白三空ですが、もちろんそれを喜べる状況ではなく…と、ここで自分が朝廷についたのが、単なる裏切りではないと語り始める白三空。
 実は彼の家系はかつて岳飛(出た出た)に恩義を受けて以来、彼に倣って朝廷への忠誠を誓い、代々武科挙に合格して国に仕えた家柄。しかし若き日に武科挙は廃止され、国に忠誠を尽くす手立てがなくなった白三空は、ある揉め事がきっかけで朝廷の高官・厳崇と知り合い、その命で武林に潜伏して朝廷のために働いていたのであります。
 しかしそうは言われても敬愛していた祖父が武林壊滅を目論んでいたと言われて宝玉が納得できるはずもない。おまけに父と信じていた霍飛騰が父ではないと知らされて踏んだり蹴ったりであります。

 一方脱塵は、宝玉・奔月と再会した目の前で奔月を人質に取って宝玉を脅した挙句、宝玉にショルダーアタックを食らった木郎に愛想を尽かしかけて去ろうとするのですが…これに対し木郎はそれなら死ぬと自分で自分に一撃! さすがにこれにはドン引きしましたが(しかも木郎は軟蝟甲をつけていたのでほとんどノーダメ)、しかしそれでも脱塵は愛する男の元を離れられず、そして木郎も、これまで何度も暗殺指令を出されても彼女を殺せなかったと告白…ダメだこの二人、完全に共依存状態であります。

 結局奔月を救うために帰順を申し出た宝玉ですが、これに対し木郎はニヤニヤしながら忠誠の証として宝玉の腕に焼印を押すという非道な振る舞い。ようやく解放されたものの、文字通り朝廷の犬の烙印を押されては武林で活躍することはもはや不可能、と考えたか、自らの腕を落とそうとする宝玉を必死に止める奔月なのでした。

 そして場面は変わって彼らの親であるは侯風と白艶燭。ともに寄る辺をなくして逃げた二人、二人で爛れた感じになっているかと思いきや、艶燭は呼延大臧への内功治療が元で重い内傷状態。しかも治療したことを侯風に避難されて艶燭がムッとしている辺り、全く進展はなさそうであります。

 と、ここで侯風が食べ物を調達に出かけた隙に現れたのは王巓の腰巾着の李子原と王巓の部下二人。艶燭が弱っていると見るや手篭めにしようとした外道・李子原ですが、侯風がここに駆けつけ一件落着――と思いきや、三対一ではさしもの達人も分が悪かったか、腕を押さえられた所に腹にブッスリと刃が…というところで次回に続きます。


 冒頭で触れたとおり、丁度今回で全体の3/4なのですが、まだまだ苦しめられ続ける若者たち…と中年カップル。果たしてこの先、彼らにいかなる救いがあるのか――残り10話での大逆転を期待したいのですが。


「浣花洗剣録」(マクザム DVDソフト) Amazon
『浣花洗剣録(かんかせんけんろく)』DVD-BOX


関連記事
 「浣花洗剣録」登場人物&感想リスト

関連サイト
 公式サイト

|

« 「明楽と孫蔵 友情編」「再会編」「決着編」 幕末御庭番の死闘、遂に完結! | トップページ | 「鬼舞 見習い陰陽師とさばえなす神」 ギャグとシリアス、両サイドとも待ったなし »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/13655/57831685

この記事へのトラックバック一覧です: 「浣花洗剣録」第29集/第30集 若者たち(と中年たち)の苦しみは続いて:

« 「明楽と孫蔵 友情編」「再会編」「決着編」 幕末御庭番の死闘、遂に完結! | トップページ | 「鬼舞 見習い陰陽師とさばえなす神」 ギャグとシリアス、両サイドとも待ったなし »