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2013.07.23

「仮面の忍者赤影Remains」第2巻 オーバーテクノロジーな活劇全開!

 神崎将臣による新たなる仮面の忍者伝、「仮面の忍者赤影Remains」の第2巻であります。奇怪な忍法を用いて天下を騒がす金目教の甲賀幻妖斎と霞谷七人衆との戦いもいよいよ佳境、この巻では影一族の力のルーツ、そして影一族の元祖の驚くべき正体が語られることに…

 大量の鉄を生み出す黒鉄城を狙った霞谷七人衆との死闘の末、多大な犠牲を払いながら辛うじて城を守った赤影たち。
 彼らが次に挑む相手は、金目教に従わぬ村を次々と襲い、村人を虐殺していく巨大な怨霊・亡霊列団であります。それが通り過ぎた後には破壊と死しか残らぬ亡霊列団、その正体は…

 それがまたある意味赤影らしいというかとんでもない代物なのですが、そこから「仮面の忍者赤影」という作品のほとんど全てのバージョンに登場する蝦蟇法師の巨大蝦蟇との決戦、さらに…と、次から次へとアクションまたアクションが繰り広げられていくことになります。

 途中、影一族の元祖と出会った竹中半兵衛が知る、影一族の正体と幻妖斎との関係、そして赤影の過去を描くエピソードの他は、この第2巻はほとんど一冊全てがアクションという内容。本作の根幹とも言える影一族の、そして霞谷七人衆の忍法の源・魂龍の説明は第1巻で済ませているため、思う存分アクションに専念できた、というところでしょうか。
 こうしたアクションシーンの連続は、一歩間違えると逆に平板な展開になりかねないわけですが、しかしそこを巧みに回避しているのは、さすがにベテランならではの、と言うべきでしょう。


 ただ冷静になってみると、主人公の熱血ぶりとそれと表裏一体の説教くささ(そしてそれはどちらも作者の味なのですが)は、あまり「赤影」らしくないなあ…と感じてしまうのも、事実ではあります。
 もちろんこの辺りは、名作のリメイクには必ずつきまとうものであります。そして本作の考える「赤影」らしさとは、やはり時代劇離れした、ほとんどオーバーテクノロジー的な仕掛けを用いたスケールの大きなアクションなのでありましょう。
(そしてそれは、「赤影」ファンとしても頷けるものではあります)

 いや、本作において「オーバーテクノロジー的」というのは正確ではありません。
 元祖が語った過去を語った際、私は別の横山光輝作品のあるキャラクターに通じるものを感じたのですが、この巻のラストでは、それが当たっていたことが描かれます。そしてそれが同時に本作で描かれるテクノロジーのルーツを示すこともまた…それも、本当にもの凄い形で。

 いやはや、ここまでやられたら、もう感心するしかありません。
 展開的にそろそろクライマックスではないかと思いますが、さてそこでどこまで見せてくれるのか。本作ならではの「赤影」らしさに期待します。


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