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2014.06.28

「仮面の忍者赤影Remains」第4巻 そして赤影は行く!

 神崎将臣が「仮面の忍者赤影」に挑んだ「仮面の忍者赤影Remains」の第4巻が発売されました。掲載誌の休刊に伴い、まことに残念ながらこの巻にて終了となる本作ですが、最後の最後まで全く油断できない特大の爆弾をガンガンと炸裂させてくれた、痛快なクライマックスであります。

 自分たちと同じく魂龍の力を操り、金目教を配下に天下を狙った幻妖斎を倒すため、敵の本拠、奪われし罵邉屡(バベル)に突入した赤影・青影・白影。
 最強の力に覚醒した幻妖斎との決戦は、幻妖斎の暴走と、第四の影――伊賀の影丸(!)の乱入により水入りとなりましたが、しかしその頃、既に黒富士党なる奇怪な一団が蠢き始めて…

 と、いわば第二部に突入した本作ですが、しかし主人公たる赤影は先の戦いで大きなハンデを背負ってしまったことが発覚します。
 魂龍を持たずとも、自分や幻妖斎を遙かに上回る力を発揮する影丸に教えを請い、新たな力を身につけんとする赤影。影丸はそんな彼を、封印された秘宝が眠るという自らの里へと誘います。

 その頃、表の世界では、浅井・朝倉連合軍と織田の戦いが勃発。かの金ヶ崎の退き口で奮戦し、見事に生還してみせた藤吉郎と半兵衛は、しかし、何者かに追われて白影と青影を頼ることに…

 果たして藤吉郎たちを追うのは何者か、そして黒富士党の持つ奇怪な力・禍賽と、それを操る者の驚くべき正体とは(いやまったく、この人物だったら何をやっても仕方ない…!)。
 赤影と影丸、白影と青影、二手に分かれた影たちの物語は、意外な形で交錯することになります。


 冒頭に述べたとおり、新展開が始まったばかりでありながらも、惜しくも終了することとなった本作。残念ながら、物語もその途上で完結を迎えることとなります。
 語られなかったもの、これから語られるべきものは、数多くありましょう(特に、影丸が赤影に問う忍びとしての道、彼の戦う理由は、まだまだ掘り下げられるべきものであったかと)。

 しかし本作はそれでありながらも、いやそれでありつつも、最後まで物語を盛り上げに盛り上げ、その最高潮の時点で終了を迎えるのであります。
 ベテランの作者のこと、その気になれば、それなりに整った形で一応の結末をつけることもできたでしょう。しかし小さくまとまることを選ばず、最後まで戦いを挑み続けたその意気やよし。

 特に最終話の展開は、これは連載が普通に続いていたらまた別の形で描かれていたのではないかと感じてしまうのですが、しかし、
「おお、まさかこんな連中が!? あんなキャラも!? やっぱりアレはアレだったのか!? おおおお、まさかここでこれが!」
と、いう気持ちにさせられるのは、むしろ爽快ですらありました。

 もちろん勢いだけでなく、影一族や影丸にあらざる「影」、戦国時代であればむしろ当然に存在した「影」に光を当ててみせたアイディアにも注目すべきであることは、言うまでもないのですが…


 あらゆる意味で、最後の最後まで神崎作品らしかった本作「仮面の忍者赤影Remains」。
 不運に見舞われた作品ではありますが、偉大な原作にいたずらに縛られることなく、自らの道を貫いた跡に残されたものは、決して小さくはなかったのではありますまいか。

 もちろん、その行き着くところを見届けたかったという気持ちはありますが…


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