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2014.07.13

「いかさま博覧亭」単行本未収録分復活!

 両国の見世物小屋を舞台に、ちょっとおかしな人間たちと妖怪、付喪神たちが引き起こす騒動を描いたお江戸コメディ漫画「いかさま博覧亭」。掲載誌の終了によって無念の無期限停止絶となった本作には単行本未収録分があったのですが、この度それを意外な形で読むことが出来るようになりました。

 それがAndroidアプリ「【マンガ全巻無料】いかさま博覧亭」であります。
 タイトル通り、「いかさま博覧亭」全巻をダウンロードして読むことができるこのアプリ、前作に当たる「怪異いかさま博覧亭」全5巻に、「いかさま博覧亭」の既刊2巻の全7巻が読めるのですが…そこに何と8巻目の表示が。

 この幻の8巻目こそが単行本未収録分――といっても、実際は40ページほど(大体普通の単行本の1/4程度)なのですが、それでもこうして読めるようになったのは本当に嬉しいことであります。
 何しろ本作が掲載されていた「電撃コミックジャパン」はwebコミック誌。紙の雑誌であれば、単行本未収録分も探せば手に入る可能性がありますが、webでは公開停止となってしまえばそれまでなのですから…

 今回の公開形式がベストなものであるかは私には判断できませんが(私はそうでもありませんが、無料ゆえアプリ中に広告が多いことやアクセス権限を気にされる方もいるでしょう。そこは自己責任で)、どんな形でもこうして復活してくれたことは、本作の大ファンとしては本当に嬉しいことであります。

 さて、今回の未収録分は十一幕、十二幕に相当する2つのエピソードから構成されています。

 十一幕で描かれるのは、付喪神の一人にしてある意味本作では珍しい正当派ヒロイン(?)の八咫メインのお話であります。
 熊野牛王の起請文に描かれた烏たちが変じた八咫。主人公・榊にベタ惚れしつつも照れ屋でなかなか行動を起こせなかったものが、自分でも気付かなかった秘密を知って…
 と、いかにも本作らしい、きわどくなりそうで全くならない、微笑ましい一幕です。

 そして十二幕の舞台は、年の瀬の四ツ目屋。博覧亭や両国の見世物小屋の面々が、年末恒例の餅搗きのバイトに励む中でのエピソードです。
 こちらは(人間の)レギュラー陣ほぼ総登場のところに、また何とも面倒な新キャラが登場しての、こちらもまた実に本作らしい楽しいお話でありました。


 これまで幾度も復活してきた本作…ということはそれだけ苦難の道を歩んでいるということではありますが、しかしそれでもちゃっかり復活してきたのは、本作に登場してきた妖怪たちの生命力や、何よりも榊たちのしたたかさを思わせてくれます。
 今回の復活が、今後に繋がるか――それはもちろんまだわかりませんが、私にとっては、これからも待ち続ける格好の燃料となったことは間違いありません。



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コメント

こちらでも紹介された「アバンチュリエ」も一旦はイブニング側から終了を宣告されましたが作者ご自身がツイッターを通して早めにそのことを告知、編集者に営業かけて(笑)移籍先を探したことが功をなして『月刊ヒーローズ』へと移籍できましたから、諦めたらそこで試合終了だと思うので(笑)頑張って欲しいものです。

投稿: ジャラル | 2014.07.13 13:32

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