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2015.02.07

『ガーゴイル』第2巻 続く土方の異能バトル、そして新たな一歩へ

 異能の新選組が、京の闇を舞台に同じく異能力者たち死闘を繰り広げる幕末バトル漫画『ガーゴイル』の第2巻であります。新選組を挑発するかのような行動を見せる敵・八瀬童子に対し、鬼の副長自らが出陣することになるのですが、意外な敵の能力に苦戦を強いられることに……

 池田屋で長州藩の不逞浪士たちを斬った新選組。しかし長州の背後には、彼らを操り何ごとかを企む八瀬童子があり、新選組と八瀬童子、同じく異能を持つ者たち同士の暗闘が勃発することになります。

 緒戦は新選組優位に進んだものの、しかしまだまだ底の見えない八瀬童子の戦力。そんな中で新選組に好意的な会津藩士が惨殺され、さらに新選組隊士、それも土方に似た男が僧侶を殺したことで、新選組は精神的にも社会的にも追い詰められていくこととなります。

 しかしそれで黙っているわけもないのが鬼の副長・土方。半ば相手の挑発に乗るように、斎藤一、島田魁とともに飛び出していくのですが――
 果たしてその前に現れたのは八瀬童子八大金剛が一人・逢是。その奇怪な能力の前に斎藤、島田があっさりと斃され、土方も大苦戦を強いられるのでありました。


 ということでこの巻は9割以上が土方と逢是のバトル。飛礫を自在に操り、土方の鋭い斬撃をも文字通りねじ曲げる謎の力を操る逢是に対し、土方は鬼面の剣士としての己の力を解放し……と、一進一退のバトルが丹念に描かれていくこととなります。

 第一印象としては、○人衆クラスとはいえ、敵一人に副長たる土方がここまで時間をかけなくとも……という余計な心配もしてしまうのですが、しかしバトルものとして面白かったのは事実。
 逢是も、多彩過ぎる攻撃手段が面白く、やはりここでこんなに出し惜しみしなくとも……とこれまた余計な心配もしてしまいますが、敵として不足なし、であります(ただし、下品なだけのキャラ造形は興ざめですが)。

 島田と斎藤の能力も面白く(特に斎藤の能力は、本作のプロトタイプと言うべき『サンクチュアリ』と同じようでプラスαがあるのが心憎い)、また彼ら能力者の背負う代償も明かされて、一種の設定紹介編的な趣もあるため、やはりこれだけの分量が必要ということでしょうか。


 その意味では、これからが本番なのでは……というのは言いすぎかもしれませんが、『サンクチュアリ』が2巻で完結となってしまったことを思えば、それを超えて踏み出すここからが新しい第一歩。その先の物語に期待、なのであります。


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