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2016.02.17

『牙狼 紅蓮ノ月』 第18話「星滅」

 討滅された炎羅を吸い込んでいく紅の月。その正体は、かつて安倍家の先祖によって作られた封印の結界であり、その鍵が何処かへ失われたことを知る雷吼。一方、道摩の呪詛を消すため熊野に籠もっていた星明の前に晴明が現れる。しかし祖父の力でも解けぬ呪詛に、単身星明は道摩のもとに向かう……

 後半戦に至り天空に出現した謎の紅い月。タイトルともなっているその紅蓮ノ月の正体が、ようやく明かされることとなります。

 火羅たちに力を与え、そして討滅された火羅たちが紅い光となって昇っていく謎の月。その光の中に星明の紋章を見た雷吼は、番犬所の稲荷にその正体を問い質します。そして明かされたその正体とは――月のようで月ではないもの、「紅蓮ノ月」。遙か古に安倍家の者が作った結界でありました。
 しかしその結界の鍵は何処かへ喪われ、それを探すために、都から魔戒騎士や法師たちは姿を消していたのであります。が、その結界が何を封印しているかまでは、稲荷は答えず……(尤も、すぐに語られるのですが)

 一方、雷吼の前から姿を消した星明は、自らにかけられた呪詛を解くために道摩法師を探し、都で凶行を働いていた道満と対決するものの逃げられる羽目に。そして自分の体内の闇に苦しみながら、熊野の山中に向かった星明の前に現れたのは、祖父・晴明……
 星明が熊野に来たのは、安倍家の聖地たるこの場所で身を清めるためですが、晴明が現れたのは、紅蓮ノ月を見張るため。その紅蓮ノ月に封印されていたのは、古の騎士や法師が束となっても敵わなかった火羅・ルドラ……晴明もまた、封印の鍵を探していたのであります。

 が、とりあえず今は星明にかけられた道摩法師の呪詛を解こうとする晴明。しかしその術は晴明の命を削るものであり――それどころか、術が効果を発揮する前に星明の中の闇が暴走、晴明に襲いかかるのでありました。
 辛うじて晴明の身は式神が守ったものの、正気に返ってしまった星明にとってはそれはなお辛い事実。星明はその地を離れ、先に道満と対峙した際につけておいた目印を辿り、道摩のもとに向かいます。

 そこで道満と対決することとなった星明。自分の望みはこの世を無明の闇の世界に変えること、そしてそれこそが道長への復讐だと嘯く道満に対し、雷吼への想いを胸に戦う星明も一歩も引きません。そしてついに星明の渾身の一撃が道満を捉えたかに見えたのですが……しかし道満の逆転の刃が星明を貫きます。

 そして道満の凶行は留まることを知らず、その傷から湧き出た闇は師たる道摩法師をも喰らうことに――そしてついにその時、ルドラが目覚めます。
 それを見つめるのは雷吼や金時をはじめとする都の人々。そしてもう一人、赫夜もまた……


 というわけで、星明主役篇とも言うべき今回のエピソードにおいて、ついにというかようやくというか動き出した物語。星明の闇堕ちは予想通りではありますが(魔戒騎士ではなく、陰陽を合わせ持つ陰陽師だからこそ……という道摩の言葉に納得)、しかし紅蓮ノ月の正体は相当に意外かつ納得の展開であります。
 月の封印の在処は、まあ何となくわかるような気がしますが……

 そしてこれも予想できたとはいえ、ついに師にまで牙を剥いた道満はどこに向かうのか。これまでも散々突っ込んできましたが、言うことの大きさの割りには非常に打たれ弱いキャラだけに、先行きが気になるところです。
(今回も星明の拳にあわや屈するところで……まあ、星明はある意味素手が一番強いような気もします)


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関連サイト
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