『飛び出す冒険映画 赤影』
昨年は『仮面の忍者赤影』を全話紹介いたしましたが、TVシリーズに加えてもう一本、赤影は存在しています。それが本編終了後に東映まんがまつりで上映された本作。TV本編と同様、Amazonプライムで観ることができるようになりましたので、ここに紹介いたします。
本作はいわゆる総集編、第一部金目教篇から第1・2・5・6話を編集し、50分強の作品にまとめたもの。しかし単純な総集編ではなく、新撮部分を追加し、その部分が立体映画(それゆえ「飛び出す」)となっているのがミソであります。
今でこそ3D映画は珍しくありませんが、本作は赤と青のセロファンのついた専用のメガネを用いるタイプ。このメガネ、赤影の仮面型をしていたとのことで、なかなかニクい趣向であります。
もっとも本作、新撮部分のみが立体のため、その部分になると仮面をつけなくてはいけないのですが、その直前に赤影や白影が仮面をつけるよう、画面のこちら側に呼びかけるのが何とも楽しいのです。
(オープニングの時点で、カラフルな光を背景に赤影のシルエットが語りかけてくるのもイイ)
もっとも、今回観たAmazonプライムビデオ版では、この立体部分は白黒で、他のシーンがカラーなのに対して逆に見劣りしてしまうのが皮肉ですが――
さて、内容の方は上で述べたとおり、4話分の再編集。簡単に挙げれば以下のようなシーンから構成されております。
・金目教の暗躍と赤影・青影の派遣
・赤影vs鬼念坊(新撮)
・赤影vsガマ法師の大ガマ(一部新撮)
・捕らわれの青影を襲う悪童子。白影vs悪童子
・赤影vs傀儡甚内、樹上の戦い
・幻妖斎の罠に捕らえられた青影を救う赤影
・敵の罠にかかった白影。白影vs朧一貫(新撮)
・金目像大暴れ。赤影vs幻妖斎(新撮)。金目像vs三人
バトルシーン中心の編集(そのため数分おきに流れる印象の忍者マーチ)でかなり駆け足ではあります。また、いきなり霞谷近くの寺の住職と娘が登場するなど一部繋がらない部分もあります。
しかし全体としてみれば、夢堂一ッ目を除く七人衆を全員登場させており(闇姫はほとんど顔見せ程度ですが)、なかなかよくできた編集であるかと思います。
そして上でも挙げていますが新撮場面は以下の4シーンであります。
(1) 赤影と鬼念坊との対決。鬼念坊の振り回す金棒がかなりオーバーに大きく見えます。これを躱した赤影が一刀を浴びせると、鬼念坊の写真がビリリと破けるという豪快な演出にひっくり返りました。
(2) 赤影と大ガマの対決の一部。おそらく大ガマの吐く炎が飛び出すのだと思いますがシーンとしては短め。
(3) 単独行動の白影を襲う朧一貫。下忍を蹴散らされた一貫、白影を置いて崖の上に登ったと思ったら、そこから下駄を手に飛び降り、飛び出した文字通りの下駄の刃で襲いかかる忍法はげたかを披露します(一度攻撃した後、バタバタ羽ばたいて上に登っていくのが愉快)。しかし見切られて破られ、ペラペラの紙に――
(4) 金目像から楓を救い出した赤影の前に現れた幻妖斎、忍法風水雷で猛烈な嵐を起こし、赤影たちを圧倒。さらに崖まで崩れ絶体絶命の赤影……が、仮面の宝石が輝けば重力反転(フィルム巻き戻し)、驚く幻妖斎は岩に潰され息耐えた(?)のでした。
というわけでなかなか見応えのある新撮シーンですが、これが実質最後となった出演者たちの熱演が嬉しい。
特に新撮部分の幻妖斎は、もんのすごいオーバーアクト(特にアップはほとんど顔芸レベル)が実に楽しそうで、やはり幻妖斎は行者姿がイイなあ……と再確認したところです(あと、妙にもみあげがワイルドな赤影)。
そしてラストは赤影がこちらに向かっていきなり拳を突き出し、これに驚かなかった人は忍者の素質があるよ、ハハハと笑っておしまい。
これが最後の赤影かと思うとかなり寂しいのですが、しかし最後まで赤影は笑っていたと思えば、それはそれで素敵なことだと思うべきでしょうか。
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