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2021.12.28

『半妖の夜叉姫』 第37話「是露の想い」

 怒りに駆られ暴走するとわに敢えて討たれ、りんもろとも死のうとする是露。そこに駆けつけたせつなは、りんが託した夢の胡蝶の中の記憶を見せる。せつなが自分を忘れ去っていた理由と彼女の苦しみを知ったとわと、彼女を「お姉ちゃん」と呼ぶせつな。二人は是露の無念を晴らそうとするが……

 いよいよ第二期の第一クールもこれでラスト、というわけで大盛り上がりとなった今回。登場人物の大半が泣き、観ているこちらも泣くという情緒揺さぶられまくりの回となりました。

 自分の中の孤独と悲しみを煽られて怒りのスーパーモード状態で暴走し、母の命と繋がっていることもお構いなしに是露を殺しにかかるとわ。理玖が割って入りますが、妖怪化したとわには適わず吹っ飛ばされます(第二期になってからこんな役回りの気が)。
 一方、是露の方も殺せ殺せといいつつ虹色真珠を全て自分に戻して全開状態。第一期でわりとあっさりと夜叉姫たちに殺されかけたのはやはり全開ではなかったためなのか、暗黒元気玉みたいなのを連射してとわを迎え撃ちます。

 一方、前回、時代樹に急ぐ殺生丸から振り落とされたところでもろはたちと出会った邪見。竹千代に乗って時代樹に急ぎますが、時代樹は何故か邪見を拒否――時代樹に飛び込もうとガンガン頭から突っ込んでは弾き飛ばされる邪見ですが、シーンが変わったら顔面ボッコボコになっているのはさすがに笑うしかありません。
 そんなところに出てきた殺生丸は、もろはに黒真珠を与え、その中に犬夜叉とかごめが封じられているとサラッと告げるのでした。

 さて時代樹周りは置いておいて、いよいよ決着が近づくとわと是露の死闘。とわの刃がついに是露を――というところで駆けつけたのは、もちろんせつな。しかし彼女を前にしても、りんの命を犠牲にしても、なおも是露を討とうと逸るとわですが――そこでせつなの平手が一閃! そこに前回是露に見せられたかなりフェイクに近い記憶を元に「私のことなんか忘れて楽しく生きてたくせに!」と噛みつくとわに対して、せつなが取り出したのは夢の胡蝶――せつなも後悔に苛まれていたこと、そしてあまりに過酷なその記憶をりんが封じていたことを知り、涙ながらにせつなを抱きしめるとわ。そしてあのクールだったせつなも涙を流しながら「お姉ちゃん」呼び――感動!! 君も泣け! と言わんばかりの展開にこちらも涙が……

 心のわだかまりも解け、そして自分が現代で愛に包まれていたことを思い出して、是露に恨みはなくなったと告げるとわ。おまけにとわの後ろに立って犬の大将(の霊?)にまで礼を言われて憎しみのやりばがなくなった是露は自害せんとするのですが――今こそ力を発揮するのは所縁の断ち切りであります。
 そう、せつなが斬ったのは是露と犬の大将の縁、いや是露の犬の大将への心残り――かつて四魂の玉の予言で犬の大将が命を落とすのを知っていたにもかかわらず(犬夜叉の母への妬心もあって)それを見過ごした是露は、自分が犬の大将を殺したも同然、いや自分が殺した! と思い込んできたのであります。

 その自責の念から解かれ、さらに犬の大将に優しい言葉をかけられた是露は、自らりんとの縁を手放し――あとわずかで呪いが完成するところで、りんは救われたのであります。
 そして半ば自決するような形で理玖の刃を受けた是露。もはや思い残すことはないということでしょうか――最期に彼女は、りおんが半妖の男に殺された記憶をとわとせつなに見せ、麒麟丸の中に残る半妖への敵意の源流を伝えて散るのでした。

 そして辺り一面に広がったのは、是露の満たされた想いを示すかのような一面の白い花……(しかしここ、七星の庭だったのでは)
 その是露の想いを受けたようにかすかに動く時の風車。その頃、りんを抱き留めた殺生丸は彼なりに滅茶苦茶喜色に溢れた優しい表情を見せます。

 一方、あくまでも時空を超えることに執着して阿久留を追いかけてきた麒麟丸は、いきなり黒真珠を与えられて戸惑うもろはの前に現れます。彼女もまた阿久留を見ることができることを知った麒麟丸は黒真珠を奪い取り、阿久留の風車と犬夜叉とかごめの命を引き換えだと悪役ムーブを……


 というわけでこれまで描かれてきた物語に一つの決着がついた今回。妖怪ながら人間と変わらぬ想いを持ちすぎた是露の想いが昇華された姿(そしてりんを抱きとめる殺生丸の姿)に、エンディング曲が重なっていく演出には、非常にグッとくるものがありました。

 しかしそんな姉や娘や分身の想いもよそに、どんどん暴走していく麒麟丸の行方は……
(そしてまたもやらかしたもろはの行方も……)


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