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2022.03.06

『半妖の夜叉姫』 第45話「希林理の妖征伐」

 妖霊星を戦国時代に持ち帰った希林理。りおんの前に現れた希林は、彼女の望みを叶えると称し、吸妖魂の実を用いて妖霊星の中で眠っていた妖霊蝶を羽化させる。一方、現代に残されたとわたちは、育ての親である草太たちと別れを告げ、阿久留が最後の力で開いた時空の穴を通じて戦国時代に帰るが……

 アバンはなしの今回、冒頭で描かれるのは、希林先生が妖霊星を持ち帰り、天にめり込むように妖霊星が固定されたためか、時の穴から無限に妖怪湧きとなった戦国時代の有様。これを見て、この状況は半妖の夜叉姫のせい、みたいなことを言っている麒麟丸には、この人何言ってるの――という気分になりますが、本人は時の穴に突っ込むのに夢中で、その間の戦国の状態を知らなかったから、ということにしておきましょう。その間に、とわから斬星剣をいただいてきた希林先生は妖怪たちを斬りまくっていますが、これでは何かに足りないと思案顔であります。

 一方、時代樹の反応がなくなって現代に取り残された三姫は、引き続き日暮家に歓待されることに(三人を神社で見つけて飛びつく大ママ、所縁の断ち切りに顔ぶつけそうで怖い)。それでも戦国時代に帰らなければならないと力説するとわですが、ひとまず今晩は休むことになります。芽衣に一緒に寝ようと誘われるせつな、大ママに風呂を勧められるもろはと、微笑ましい光景の一方で、草太ととわの間に流れる空気が切ない……
 そして翌朝、時代樹への三姫の懸命な呼びかけによって時の穴が開くものの、力を使い果たした阿久留はとわの手の中で消滅。悲しむ間もなくせつなともろはが穴に飛び込む一方で、とわと草太一家はもしかしたらこれが最後になるかもしれない別れを告げることになります。とわに対し、とわといた十年間、ぼくたちは十分すぎるほど幸せだったと優しく語りかける草太ですが、ここで彼と手をつないだとわが、幼い頃の姿に戻って礼を言うのは、何ともグッとくる演出でしょう。

 さて、血の繋らない親子の深い心の繋がりが描かれた一方で、戦国時代ではりおんが血の繋がった父である麒麟丸を討つために、麒麟丸の船に乗り込みます。が、そこで待っていたのは、当の麒麟丸を眠らせた(……)希林先生であります。再会を異常に喜ぶ希林先生は、りおんに対してあなたが思い描く世界を作ってみませんかと言葉巧みに語り、彼女を味方につけるのに成功します。
 そして希林先生に促されるまま、りおんが吸妖魂の実を妖霊星に掲げれば、砕け散った実から凄まじい勢いで妖気が吹き出し(?)、そしてその中から現れたのは、前回ちらりと姿を見せたあの蛹――さらにそこから姿を現したのは巨大な蝶・妖霊蝶! OPに姿を見せていたのは夢の胡蝶ではなくこれだったようです。

 妖霊蝶と縁を結び(どう見ても伏線)その内部に消えた希林先生とりおん。そして今頃目を覚ました麒麟丸は、その光景を目の当たりにして激怒、中に突入するのですが――そこで見たのは、妖霊蝶に繋がれ、どう見ても自分の意識はなさそうなりおんの姿であります。激昂するまま希林先生に斬りかかる麒麟丸ですが、右腕は私が本物ですからね? と妙に説得力あることを言う希林先生に力負けしてふっとばされた挙げ句、りおんは戦いの場に行きたくなかったと今更気付かされる始末。そして分身に呼び捨てにされたりお前呼ばわりされたりした挙げ句、麒麟丸は殺生丸排除を命じられるのでした。

 一方、丁度戦国時代に帰ってきた三姫は妖霊蝶の誕生と、妖霊蝶が妖怪たちを吸収していくのを目撃するのですが――そこに落下してきたのは、希林先生に用済みと殺されかけて危うく逃れた理玖であります。彼から状況を聞かされたとわは、そこに駆けつけた琥珀と翡翠から菊十文字を託され、せつなともろは、そして犬夜叉・かごめと妖霊蝶に向かいます。その頃、見守るりんの前でようやく意識を取り戻した殺生丸は、刀を手に時代樹から姿を現します。その前に現れたのは、麒麟丸――最後の決着をつけようと望む麒麟丸に対し、殺生丸はりんに「そこで見ていろ。決して退くな」と語り、麒麟丸と対峙し……


 前回異様なハイテンションを見せたかと思いきや、今回は一転して黒幕ムーブ全開の希林先生。りおんの望む世界を作ると称していますが、どう見ても妖怪以外にも色々なものを滅ぼしそうに見えます。一応、人間の作る文明に感動しているので、人間を滅ぼしたり、文明を奪って自然の状態に還したりはしなさそうですが……

 そして登場するたびに色々なものがボロボロと失われていく麒麟丸、実は脳みそは右腕にあったのではという気すらしてきましたが、(十分色々やらかしたとはいえ)是露は正しい引き際だったのだな――と感じさせられます。彼が救われるとすれば、殺生丸との戦いを通じてしかありませんが、犬の大将の言葉に逆らうように、敢えてりんを戦いの場に伴う殺生丸の思惑も気になるところです。


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