『半妖の夜叉姫』 第47話「父と娘と」
理玖の犠牲により、希林理を倒したとわ。一方、麒麟丸は殺生丸との戦いの中で自分を取り戻し、最後の決着に臨む。そして三姫が縁の糸を断ち、りおんを妖霊蝶から解放したかに見えたが、そこに現れた希林の思念がりおんを飲み込む。自分が殺された時のことを追体験させられるりおんに対し、とわは……
久々のアバンでは前回のとわvs希林理の続きから。追い詰められたとわですが、そこにいきなり襲いかかったのは理玖――? おいらは愛する人しか殺さないとこの期に及んでメンヘラ一直線なことを言い出したと思ったら、それは(当然)芝居で、とわに押しのけられた勢いで希林に襲いかかり――と、こんな見え見えの攻撃に引っかかる希林ではありませんが、しかし理玖が一撃を食らったその背後から飛び出したとわの攻撃は躱せず、胸を刺された上に右腕を斬られて、あっさりと消滅します。そして理玖も、かつて理玖は理玖と言ってくれたとわに、心からの礼と別れを告げて消滅することに……
そしてりおんの元に駆けつけたとわも加わり、再び縁の糸を切るたびにりおんの声が聞こえるというイベントが再開。その中でりおんは、麒麟丸の身を案じるあまり、戦い続ける父を止めたいと笑顔を封じたことを語ります。しかし麒麟丸は、そのりおんの笑顔を見るために戦い続けていたのですが……
そんな悲しいすれ違いをしているとも知らず戦い続ける麒麟丸を前に、お前はまるで人間のようだ、お前とは戦うにも値しない、などととと思い切り煽る殺生丸ですが、当然ながらこれに麒麟丸は激昂。しかし敢えて殺生丸がこの場に連れてきたりんの姿に、かつての自分自身の行動を思い出し、妖怪としての自分自身を取り戻します(しかしこれ、一歩間違えたらお前も同じじゃねーか! と麒麟丸が思ってもおかしくないと思います……)。その姿に、殺生丸も正面から戦いを受けて立つのですが――全力を尽くした末、勝利を収めたのは殺生丸でありました。
そしてりおんが伸ばした縁の糸が地に伏した麒麟丸を絡め取り、麒麟丸の体は妖霊蝶の中の彼女の前に。そして麒麟丸の体に触れ、最後の別れを告げようとするりおんですが、既に現し身を失ったその体では触れることができず――と、そんなところに浮かび上がったのは、なんと妖しくきらめく眼鏡! 右腕を斬られて消滅したかと思った希林理ですが、本体は既に眼鏡であったものか(本気にしないように)、その瘴気でりおんを包み込んだ希林は、半妖こそが諸悪の根源と植え付けるように、りおんが半妖に殺された時の光景を再現したではありませんか。
かつて自分を殺した半妖を前に、ただ怯え叫ぶことしかできないりおん。そして彼女の絶望を映したように、外でかごめや弥勒たちが封じていた妖霊蝶も再び瘴気を放ち動き出します。怯えるりおんにに対し、身動きの取れない三姫は、自分の力で戦えと応援するしかないように見えたのですが――しかしその状態からとわは、希林から奪い返した斬星剣で周囲の妖気を吸い取ろうとします。己の魂を危うくしながらもりおんに力を貸そうとするとわの姿に、りおんも自分を取り戻し、自分自身の力で敵の幻を打ち砕き、希林の眼鏡も今度こそ消え去るのでした。
そして妖霊蝶の中に現れた殺生丸とりん、邪見が見たものは、倒れ伏したとわの姿。しかしとわはりおんの魂に自分の体を使えと語りかけ、今度こそ麒麟丸に触れることができたりおんは、満足して父と二人で消え、とわも意識を取り戻したのでした。
そして戦いは終わり、ついに安らぎの時を迎えた一同。母とひしと抱き合うとわとせつな、その姿をどこか満足げな表情で見つめる殺生丸――そして殺生丸は何故殺生丸親子に慈悲をかけたのかという邪見の問いに、それでは娘たちの心が救われぬと答えるのでした。滅茶苦茶丸くなったな殺生丸……
というところで大団円、一巻の終わり――ではなく、もう一回続きます。
麒麟丸と妖霊星・妖霊蝶を巡る物語の決着編であり、そしてサブタイトル通り、物語を通じて描かれてきた父と娘の関係性の結末でもありますが――そういうことではないとわかっていても、毒親に振り回されたりおんが自分の力で戦えと諭される展開には、やはり違和感が強くあります。この場合、そうしない限りは状況は変わらないのは確かなのですが……
まだエピローグ(であろう)次回が残っているので結論は早計ですが、今回の時点では結局親子関係そのものまではメスをいれないのだな(受け容れるしかないのだな)、というのは、正直残念なところではあります。いや、そう描くしかないのはわかるのですが。
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