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2022.10.09

『ゴールデンカムイ』第三十七話「あばよロシア」

 再び行動を共にすることになった杉元とアシリパ(あと白石)。ロシア領を後にして敷香の町に立ち寄った一行だが、そこに何者かの狙撃が始まる。一方、阿寒湖付近に潜伏する刺青囚人・関谷を追う土方と牛山が消息を絶ち、門倉とキラウシが捜索に出ることに……

 原作も完結したし、そういえばこれまで紹介していなかった――というわけで、唐突ではありますがアニメ版『ゴールデンカムイ』の紹介であります。今回は第4期の第1話、通算第37話になりますが、第3期でその大半が描かれた樺太編を受け、舞台は北海道に向かうことになります。
 その前に第4期のOPですが、杉元が歩み、走る姿に各陣営の姿が重なり――というのはある意味定番ではありますが、途中の白石・谷垣・牛山のダンス(?)、炎の中で悪鬼のように暴れ回る土方・牛山・永倉、そして謎の全裸ポーズを決める菊田・有古・坊太郎と、格好良さとオカシさがないまぜになった映像は実にらしいと思います(特に最後)。


 さて、今回の前半は原作の第21巻の第201話から第203話――第3期のラストからストレートに続く展開ですが、ここで(再)登場するのは頭巾ちゃんことヴァシリ。尾形を追ってやって来たはいいけれども、問答無用で白石の足を打ち抜き、他の面子を釘付けにするも、杉元の急襲に遭い――と、原作通りの展開となります。
 ここでヴァシリのモノローグが結構入るのですが、原作も後の方になるとフンフン言っている印象が強く、ヴァシリが(内心とはいえ)喋った!? と違和感ありましたが、これは原作通りの描写です(忘れていました)。

 原作通りといえば、鯉登の鏡や、白石と雀などのギャグ描写もそのままなのですが、漫画でヒトコマで描かれるのと、アニメで声と動きで描かれるのでは、やはり後者は話の流れを切るなあ――というのはこれは本作に限った話ではないのですが。
 もう一つアニメならではといえば、尾形の行動が話題になる時、野生の山猫の姿が映されるオリジナルの演出は、直球ではありますが印象的ではありました。


 さてそして後半ですが――ここで少々驚いたことに、原作18巻で登場した関谷和一郎戦がスタート。つまり(原作に比べれば)遡っての物語展開になりますが、元々樺太編の合間に土方チームが刺青囚人と戦うエピソードは独立性が高かったわけで、杉元たちが北海道に帰ってきて再び土方たちに合流する前であれば、少々タイミングをずらしても大丈夫なのだな、と思わぬところで感心させられました。

 とはいえ、わざわざここでその独立性の高い関谷のエピソードを入れなくとも――いや、原作に忠実な方がよいのかもしれませんが、既にオミットされたキャラがもいるわけで――という気が正直なところするのですが、考えてみれば関谷も、今回(原作第18巻の第171話終盤と第172話に相当)既に描かれたように、頭脳戦だけで土方と牛山を無力化した強豪ではあるわけで、印象的なキャラではあります。
 しかしそれ以上にここで関谷のエピソードが入ったのは、もしかして門倉の凶運っぷりがはっきり描かれたからでは、という気もします。密かに接近した関谷がキラウシに渡した毒入りのシシャモが――という何度見てもオカシイ場面はもちろんのこと、関谷の凶悪さを語っていたのに、結局門倉のトンチキぶりに繋がるくだりなど、原作通りなのですがやはり何度見ても愉快で、その後最終的に物語の核心まで迫ることとなった彼の豪運伝説(?)はここから始まっていたのだなあ――と、今から思うとちょっと感慨深いところでもあります。


 そしてEDは、「北海道金神新聞」なる新聞の紙面を模して、各陣営のキャラ紹介――といっては怒られそうな内容なのがよく見るとわかるのも楽しい――が次々と映されるという趣向。「コンセプトデザイン」として原作者がクレジットされているのを見るに、これはかなり原作者の意向が入っているように思いますが、いずれにせよぜひグッズ化してほしい楽しさであります。

 しかしこの紙面を見ると、やはり第4期はサッポロビール工場決戦まで描かれるようですが、果たして話数は足りるのかしら――と思わないでもありません。


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