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2023.06.17

大羽快『新選組といっしょ』第2巻 これにて完結!? ポンコツ新選組伝

 『殿といっしょ』の大羽快が、今度は幕末のヒーローを題材とした『新選組といっしょ』の第二巻です。ついに江戸を離れて京に向かうことになった試衛館の面々ですが、芹沢鴨のあまりの天狗っぷりに近藤はビビるばかり。果たして近藤たちを待つものは――えっ、最終回!?

 かまってちゃんで見栄っ張りだけど、すぐにスネて投げやりになる、かなりアレな近藤勇。彼が道場主を務める試衛館に集まるのも、イケメンなのに近藤が好きすぎてポンコツな土方、ゆるふわ毒舌系で集中力に欠けすぎる沖田、解説役の(そして脱走癖がある)山南、異常に汗かきのドジっ子藤堂、記録マニアでデカい声の永倉と、基本寝ている原田――と、いずれ劣らぬ個性的な、というかポンコツな面々であります。
(そしてそんな中で忘れがちな、唯一の常識人でツッコミ役の源さん)

 講武所教授になりそびれてスネまくる近藤にやる気を出させる(&人の金で旅行する)ため、浪士組の募集に応募した試衛館の面々。しかし浪士組の発案者・清河八郎は誰がどう見ても胡散臭いし、芹沢鴨は自分より天狗な奴に問答無用で鉄拳を振るうバイオレンスすぎる奴――というわけで、前途は多難であります。

 そしてこの巻でようやく京に旅立った浪士組ですが、しかし、目立てば芹沢に制裁されるとビビりまくる近藤は、考えに考えた末に、芹沢の威を借りまくるという最低すぎる対処法を発案。これで芹沢も怖くないし、自分たちもイイ目を見れる! と喜ぶ近藤ですが、しかし宿割りで肝心の芹沢の宿を忘れていて……

 というわけで、この巻前半のある意味クライマックスは、京に向かう浪士組のイベントといえばこれ! というべき(そうか?)本庄宿篝火事件。ただでさえ漫画みたいな事件を、本作ではどう描くかといえば――いや、ここまで最低だとある意味清々しい。
 この事件を芹沢一派と近藤一派の最初の衝突と見て、その勝敗を軸に描く語り口も、この(近藤側の)ポンコツっぷりをさらに際立たせていて、爆笑させていただきました。


 そしてあまりに予想通り過ぎて本当に策士なのか怪しい清河によるどんでん返し、そしてそれに対して進路に迷った末に松平容保に拾われ(乗せられ)て、京に残り、壬生浪士組を結成することになった近藤と芹沢。
 しかしここでも近藤側のポンコツぶりがフルに発揮され――って、近藤がキレイな近藤に!? というサプライズ(?)もあり、京でも相変わらずドタバタ騒動が繰り広げられます。

 そしてその果てに、周囲のあらぬ心配をよそに新たな組織名が決まり――と、タイトルを回収したところで、本作は完結となります。


 ……えっ、ここで終わり!? せめて(多くの新選組漫画の終わりどころである)芹沢の最期までは――という気持ちは強いのですが、本当に終わりは終わり。この先まだまだギャグ漫画映えしそうなエピソードもキャラも多く、本当に残念ではあります。

 今にして思えば、もう少し早く物語が歴史に沿って動き出してもよかったかな、とは思いますが、ここで言っても仕方ないでしょう。。
 少なくとも、本作の近藤の――段々微妙にリアルに感じられてきた――ポンコツっぷりは、新撰組漫画史上に残るものであったことは、記憶に留めておいてほしいと思います。
(いや、真剣に褒めております)


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