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2023.06.11

『地獄楽』 第10話「陰と陽」

 鬼尸解した天仙に追い詰められ、メイの助けで辛うじて逃れた画眉丸は、巌鉄斎と付知と遭遇し、打倒天仙のため共闘を申し出る。そして、メイから天仙の力の源である「タオ」の存在を聞く画眉丸たち。その頃、士遠とヌルガイ、弔兵衛と桐馬も、天仙への復仇を誓っていたが……

 このアニメ版も今回を入れてあと四話と、終盤に差し掛かりましたが、今回は少し展開がペースアップした印象。前回は最強の敵である天仙についてのエピソードでしたが、今回の中心となるのは、その力の源であり、本作の世界観そのものを貫く「氣(タオ)」の存在であります。
 現在、主人公(死罪人&浅ェ門)側は、画眉丸&メイ+巌鉄斎&付知、佐切&杠&仙汰&ほうこ、士遠&ヌルガイ、弔兵衛&桐馬の四組に分かれた状況ですが、奇しくも(と言ってよいのかどうか)それぞれの立場から、タオというものに迫っていくことになります。

 自身が強大なタオの使い手(タオを使うと肉体的に成長するというのが、わかったようなわからないような面白さがある)ではあるものの、言葉が拙くそれをうまく伝えられないメイ。ある意味知識の伝授という点では最も適任である(けれども、聞く側が実際に経験していないのであまり伝わらない)ほうこ。実は最初から目覚めてました、というのはどうかと思うけれども、説明上手でイケメンな先生という立ち位置が違和感なさ過ぎる士遠。そして一度タオを前に完膚なきまでに打ちのめされ、今また叩き潰されようとしている弔兵衛。
 それぞれ断片的に知識を聞く・得る側は大変だとは思いますが、視聴者的にはそれぞれを総合できるのが面白い。特に、メイとほうこと内容的には同じことを言っているのに、滅茶苦茶わかりやすい先生の解説。
(解説といえば、伝奇もののそれっぽい設定に対する皮肉な自己言及にも聞こえる仙汰の解説も面白かったのですが、如何せん状況打開に関係ないので、マニアの早口に聞こえてしまうのが何とも)

 しかし天仙側も手をこまねいているはずもなく、配下の人型(しかし顔だけ異形なのが嫌悪感を感じさせる)道士を放ち――というのが終盤の展開で、ここでほとんどやられ(てパワーアップして復活する)役担当の弔兵衛が致命傷を負わされて、今回は引きとなります。
 冒頭に述べたように、残り三回となると、この道士戦が実質ラストバトルかもしれないという気もしますが(その後の画眉丸vs○○○までは入らないか?)、今回はアクションは雑魚怪物相手がほとんどだったので、次回の大バトルに期待したいと思います。


 しかしバトルといえば今回残念だったのは、冒頭の画眉丸と巌鉄斎の対峙シーン。互いにお互いに襲いかかった結果を過激な脳内シミュレーションしてみせる、その剣呑な内容が面白かったのですが、かなりの部分カットされたのは勿体ないところでした。

 もう一つ、全く関係ない話ですがアニメの士遠がやたらと優男に見えるような気がしていたのですが、顔に走る縦横の傷が短めだからなのかも――と今更ながらに気付きました。ある意味、三白眼じゃないヌルガイ以上に印象的かもしれません。


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