« 松本救助&あかほりさとる『めんへら侍』第4巻 浪士討ち入り! 八方塞がりの末の天下泰平 | トップページ | 和泉桂『陰陽師一行、平安京であやかし回収いたします』 おかしなトリオ、山海経に挑む »

2023.06.05

『地獄楽』 第9話「神と人」

 妻と再会するため、佐切たちを置き去りにして、ただ一人島の中心に向かう画眉丸。ついに蓬莱の門にたどり着いた画眉丸だが、その前に天仙・朱槿が現れる。死力を尽くした戦い末、ついに画眉丸は朱槿を叩き潰したかに見えたが、朱槿は巨大な怪物に変化して襲いかかる……

 あまりに辛かった前回から放送の都合により一週間空いて、何となくよかったような気がする今回。前回、前々回と死罪人&浅ェ門相手に猛威を振るってきた天仙たちですが、今回ついに主人公と激突、知らなければかなり驚く展開が待ち受けます。そしてそれと合わせて、天仙たちが勢揃いし、そして木人ほうこの口から天仙の顔ぶれと名前が説明され――と、天仙に関する情報が一気に集約された感があります。

 そんな今回において、やはりメインとなるのは画眉丸と天仙・朱槿の激突。朱槿自体は前回も登場し、視聴者のヘイトを一身に受けましたが、今回は連投ということになります。しかしまことに申し訳ない表現ながら、典坐に比較して戦闘力そして耐久力という点では遙かに上回る画眉丸であれば――と思えば、そのとおり、画眉丸は朱槿と互角以上の戦いを繰り広げることになります。
 この辺りのアクション描写は今回の見所の一つで、超スピードで動き回りながらの格闘戦をきっちり見せてくれるわけですが、その中で二人の――というより人間と天仙の戦い方の違いが見えてくるのはやはり面白いところであります。

 様々な処刑に耐えきったり、体から火を吹き出したりと超人的な能力を見せても、あくまでも画眉丸は人間。それに対して朱槿は、燃やされても体の一部を破壊されても(この天仙特有の不気味な再生描写は何度見ても印象的)再生し、そして攻撃面でも不可視の飛び道具を放ってくるという、明らかに人間以外の能力を見せるのですから。

 しかしここで接近戦に持ち込んで手数で叩き潰そうという画眉丸も、メンタル面では十分に人外級ですが(しかしここまではまあ、前回典坐も近いことをやったわけですが)、ここから朱槿が鬼尸解――要するに怪獣化するインパクトたるや、見ているこちらも仰天ましたが、対峙する画眉丸はなおさらでしょう。
 と思いきや、わりあい普通に真っ正面から殴りに行くのはさすがにどうかと思いますが――さすがの愛妻パワーも尽きるレベルだったのですから、やはり天仙恐るべし、と言うほかないでしょう。
(しかし鬼尸解の直前、体中の傷口から花が咲き乱れるというビジュアルをカラーで見ることができたのはアニメならではの描写で良かったのですが、全身を初めて見せるシーンはもう少しサイズ感を考えて欲しかった気が)

 そして今回はこの死闘に加えて、脅威の甲斐田裕子と諏訪部順一だらけの天仙お茶会、そしてほうこが語る七人の天仙の陣容と、冒頭に述べたとおり最初から最後まで天仙だらけのエピソード。この辺り(特にほうこの話は)、原作とは描かれるタイミングが異なるのですが、しかしそれをここでまとめた構成は、正解と感じます。
 その一方で前回、前々回の天仙被害者たちもそれぞれに立ち上がる姿が描かれ、確かにこれは蓮が危惧するとおり、やはりかなり厄介では――というところで、一番厄介なヤツがダイナミックな感じの決意を固めたところに、久々に登場の巌鉄斎と付知が登場。またデスゲームっぽくなったところで次回に引きます。


『地獄楽』下巻(バップ Blu-rayソフト) Amazon

関連サイト
公式サイト

関連記事
『地獄楽』 第1話「死罪人と執行人」
『地獄楽』 第2話「選別と選択」
『地獄楽』 第3話「弱さと強さ」
『地獄楽』 第4話「地獄と極楽」
『地獄楽』 第5話「侍と女」
『地獄楽』 第6話「心と理」
『地獄楽』 第7話「花と贄」
『地獄楽』 第8話「弟子と師」

賀来ゆうじ『地獄楽』第3巻 明かされゆく島の秘密、そして真の敵!?
賀来ゆうじ『地獄楽』第4巻 画眉丸の、人間たちの再起の時!

|

« 松本救助&あかほりさとる『めんへら侍』第4巻 浪士討ち入り! 八方塞がりの末の天下泰平 | トップページ | 和泉桂『陰陽師一行、平安京であやかし回収いたします』 おかしなトリオ、山海経に挑む »