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2023.08.16

9月の時代伝奇アイテム発売スケジュール

 今年の新刊紹介も、今回を入れてあと四回。残すところあとわずかですが、正直なところ来月は新刊点数自体もかなり少ない印象があります。だからというわけではありませんが、単行本の新刊も交えて紹介する9月の時代伝奇アイテム発売スケジュールです。

 というわけで本当に数の少ない新作ですが、文庫の方で一番の注目は、『無情の琵琶 戯作者喜三郎覚え書』(三好昌子 PHP文芸文庫)。京・芸術・妖・謎と、作者らしい作品のようです。
 そのほかシリーズものの新作としては、『隠密鑑定秘禄 三 下達』(上田秀人 徳間文庫)と『唐国の検屍乙女 水都の紅き花嫁』(小島環 講談社タイガ)が。後者は前作が見る人が見れば――だっただけに、どうなっているか気になります。

 また、復刊文庫化は、『鷹の城』(山本巧次 光文社文庫)と『二十面相 暁に死す』(辻真先 光文社文庫)がオススメ。『青天 包判官事件簿』(井上祐美子 中公文庫)は、先に復刊された『桃花源奇譚』に続いての登場です。


 一方、単行本の方は、数は少なくとも一騎当千という印象。作者久々の新刊である『風と雅の帝(仮)』(荒山徹 PHP研究所)は、タイトル的に――ですが、それだけに何が飛び出すかわかりません。
 また、『真田の具足師』(武川佑 PHP研究所)は、タイトルのとおり、具足師を主人公にしつつ真田を描くという趣向で、デビュー以来ユニークな戦国ものを描いてきた作者らしい作品になりそうです。
 そして『剣、花に殉ず』(木下昌輝 KADOKAWA)は、宮本武蔵最後の決闘相手という説もある雲林院弥四郎を描く物語。作者はこれまで二つの長編で宮本武蔵を描いてきましたが、そちらに連なる作品になるのか? 大いに気になります。

 もう一作、『百鬼園事件帖』(三上延 KADOKAWA)は、タイトルのとおりあの百鬼園先生を主人公としたミステリということで、これは期待せずにはいられません。


 さて、漫画の方はいつも通り時代順に挙げれば、『逃げ上手の若君』第12巻(松井優征 集英社ジャンプコミックス)、『新九郎、奔る!』第14巻(ゆうきまさみ 小学館ビッグコミックス〔スペシャル〕)、『青のミブロ』第10巻(安田剛士 講談社コミックス)、『ツワモノガタリ』第8巻(細川忠孝&山村竜也 講談社ヤンマガKCスペシャル)、『警視庁草紙 風太郎明治劇場』第13巻(東直輝&山田風太郎ほか 講談社モーニングKC)という状況。
 数が少ない中で、半分以上の作品に顔を出している斎藤一は何者なのでしょう。

 そのほか、海外を舞台とした作品では『千年狐~干宝「捜神記」より~』第10巻(張六郎 KADOKAWAMFコミックスフラッパーシリーズ)、『黒博物館 三日月よ、怪物と踊れ』第5巻(藤田和日郎 講談社モーニングKC)が楽しみなところです。


 と、数についてはネガティブなことばかり書いてしまった気がしますが、内容自体はかなり楽しみな作品が並ぶ9月であります。



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