2017.05.25

『変身忍者嵐』 第15話「血どくろ舟! ザリガニ鬼!!」

 平家の落人村に現れ、水神への生贄に子供を求める修験者に化けた化身忍者ザリガニ鬼。連れ去られる子供を目撃したハヤテはザリガニ鬼と戦うが、水目つぶしによって失明してしまう。なおも生贄を求める修験者に対し生贄に化けて連れ去られるツムジ。ハヤテはツムジたちを救い出すことができるのか?

 冒頭で平家の落人村の財宝を狙うという今回の悪事を説明してくれる魔神斎と骸骨丸。その命を受けて修験者に化けたザリガニ鬼は、村の人々の前で川の中に入り、何やら唱えながら倒れると、いきなりバラバラになったと思えば、次の瞬間に遠くに出現するという意味不明のパフォーマンスで村人の度肝を抜きます。その修験者が求めるのは、水神に備えるという生贄の子供。これまでも何人も生贄に出してすでに子供がいないという村人に対し、平家館の主の子供・つね丸がいるではないかと言い放つと、気丈にもつね丸は自ら生贄になると名乗り出るのでした。

 そして彼が血どくろ舟(という名の船首にどくろがつけられた藁舟)に乗せられてザリガニ鬼に引っ張っていかれるのを偶然目撃したのは、もちろんハヤテ一行。早速つね丸を救い出したハヤテはザリガニ鬼と対決。大回転かかと落としかと思いきや尻尾でぶん殴る血車殺法尻尾打ちを食らったりながらも、生身で格闘を挑みますが、ハサミで捕らえられたところにザリガニ鬼が口から吹き出す血車忍法水めつぶしが直撃! ハヤテが思わずちきしょうと口走るほどのめつぶし、ザリガニ鬼が言うには目玉が溶け、頭蓋骨が腐って脳が飛び出すという恐ろしいものであります。
 変身した嵐を捨て置いて子供を奪い取ったザリガニ鬼ですが、血どくろ舟でのんびり去ろうとしていたところに嵐見参。目が見えなくとも匂いで行方がわかるのだ! という嵐(伏線)にあっさり血どくろ舟から蹴り落とされ、子供を奪還されるのでした。

 さて、さすがに目玉が溶けたり頭蓋骨は腐ったりしないものの、やはり回復しないハヤテの目。一方修験者は平家館に現れ、人身御供を出すか、宝を差し出すかと本音で迫ります。さらに生贄に奪われた子・カミナリ(変な名前……)を見せておいた、再会を喜ぶ父親の前で泡にまみれて消すパフォーマンスで村人たちを煽り、さらにハヤテたちまで排除してしまおうとする修験者。
 さすがにその言葉にすぐ乗ったりはしない長ですが、つね丸はまたも覚悟を決めて自分の身を差し出そうとするのですが……ここで思い切りみぞおちを突いて、入れ替わるツムジ。身代わりになろうという息子を敢えて行かせ、タツマキは自ら(白影以来のセクシー水着で)後を追います。

 そんな中、生贄の到着を待つ修験者ですが――その前に現れたのはハヤテ。またもや匂いと音で察知したというハヤテですが、さすがにおかしいと気づいた修験者の前で、カッと目を見開くハヤテ! そう、目が見えなくなったのは偽り、最初からハヤテは目つぶしをくらっていなかったのであります。なるほど、だから頭蓋骨が腐らなかったのか!
 これに対し、「化身!」の声とともにザリガニ鬼の正体を現した修験者と対決する嵐。その一方で、ツムジとタツマキは血車党の本拠となっていた竜頭鷁首っぽい船に乗り込み、捕らえられていた子どもたちを救い出します。

 そして最後の対決を繰り広げる嵐とザリガニ鬼。奥の手だという毒あぶく(水めつぶしとどう違うのか不明)をものともせず、前回登場したばかりの嵐旋風斬りで粉砕、船もろともザリガニ鬼は大爆発! そしてラストは上座に据えられてご満悦のツムジで終わるのでした。


 血車党が悪事を働いているところにハヤテたちが通りかかって……という、毎度といえば毎度のパターンで始まった今回。しかし顔を除けばかなり格好良い造形のザリガニ鬼の意外なまでの強豪ぶり、そして何よりも味方まで欺いてみせたハヤテの名演技が生んだ大逆転もあり、なかなか起伏に富んだ攻防戦を楽しむことができたエピソードであります。


今回の化身忍者
ザリガニ鬼

 全身が硬い甲羅で覆われ、左手に強力なハサミを持つザリガニの化身忍者。相手の目をつぶす血車忍法水めつぶしをはじめ、毒あぶく、血車殺法尻尾打ちなどを使う。平家の落人村の財宝を奪うため、修験者に化けて子どもたちを生贄としてさらったが、嵐の旋風斬りに敗れる。


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2017.05.19

『変身忍者嵐』 第12話「地獄の怪人! ゲジゲジ魔!!」

 燃える水を採掘するため、村人を強制的に働かせる血車党。そこから逃げた作左を追うゲジゲジ魔の前に立ち塞がるハヤテたちだが、タツマキとカスミ、作左の子が捕らえられてしまう。さらにドクロ館に潜入しようとしたツムジも捕らえられるも、後を追って嵐が駆けつけ、ゲジゲジ魔を倒すのだった。

 今回も労働力として村人をこき使い、今回も逃げられて追いかけ、今回もハヤテ一行に見つかる血車党。燃える水採掘という血車党の目的は冒頭で語られるのみで、後はひたすらハヤテたちと血車党の攻防戦が描かれるという思い切りのいい構成です。
 その今回の中心となるのはゲジゲジ魔……ゲジゲジという怪人広しといっても珍しいモチーフに、カートゥーンのキャラのような良く言えば愛嬌のあるデザイン、そしてフニャフニャした造形と三拍子揃った化身忍者であります(しかしこのモチーフに改造された忍者、本当にかわいそう)。

 しかし意外と芸コマなゲジゲジ魔、脱走した村人・作左が逃げるところを地を這って走る忍法ゲジゲジ走り(たぶんお腹の下に台車を置いている)で追いかけ、小さなゲジゲジに化けて近づくとガバッと襲いかかるのですが……そこに通りかかったハヤテにチョン蹴りをくらって戦闘開始。
 と思いきや、いきなり刀で自分自身に斬りつけ、体をバラバラに! ドン引きするハヤテたちですが、これはバラバラにされても死なないという下等動物の生命力を活かしての六ツ身分身の術。といっても六体分のゲジゲジ魔が登場するわけでなく、映像処理で流している上に、実際には五体は幻に過ぎず、本物はカスミの鏡の反射を眩しがったためにばれてしまうのでした(あれ、だとしたら自分をバラバラにする必要は……)。

 そしてタツマキ・カスミ・ツムジも加わっての大乱戦となりますが、作左を連れて逃げたツムジもすぐに追い詰められて助けを求め、タツマキとカスミは速攻で敵に捕まる始末。血車党は人質を手に入れて退却していったものの、血車党の魔手は作左の家族に向かい、(妙に綺麗な家に住んでいる)妻と子供の与吉に魔の手が迫ります。
 またもゲジゲジに化けて、病に伏した作左の妻のところに現れ、まずはボサッと突っ立っていた与吉を下忍に運び出させるゲジゲジ魔。そして残る奥さんに迫る魔の手……というところで「表に出て正々堂々と戦え!」とハヤテが微妙な発言をしながら駆けつけて事なきを得ますが、与吉はそのまま連れ去られてしまうのでした。
(ここで体をピンと伸ばして水面を引っ張られていく忍法水渡りで逃げ出すゲジゲジ魔の姿がやっぱりおかしい)

 嘆き悲しむ作左は、ドクロ館に向かおうとしますが、これまでドクロ館に向かう際は目隠しをされていて道がわからない。それならばと目隠しをして道を探ろうとする(えっ)彼の前に、近所の女の子・やよが通りかかります。ドクロ館に向かうというやよと一緒に、女の子に化けて潜入しようとするツムジですが、彼女が谷から落ちかけたところで声を上げたことで、あっさり捕らえられてしまうのでした。
 しかしツムジが目印を撒いていたことでドクロ館へ向かうハヤテ。途中鉄砲で撃たれたりしてツムジを見失いながらも何とか切り抜け、ドクロ館で合流して脱出した忍者一家の笛の合図を受けると、ドクロ館に向かいます。そして火攻めにあっていたタツマキたちを助けたハヤテはドクロ館に突入、思い切りよく爆破! 

 残るゲジゲジ魔も、体から油を吹き出して周囲に火をつけるという奥の手の忍法火炎地獄を、大きな布をかぶせるという嵐の忍法火消し布で破られ、刺股を振り回すも敢えなく影うつしに粉砕されるのでした。


 冒頭に述べたとおり、本当にシンプルな内容だった今回。その分テンポが非常にいい(というかよすぎる)のですが、見終わって頭に残るのは、ゲジゲジ魔の顔のインパクト――。そしてツムジの他にも二人出てくる子役の演技の……ぶりも別の意味で印象に残ります。


今回の化身忍者
ゲジゲジ魔

 燃える水の採掘現場を監督するゲジゲジの化身忍者。ゲジゲジに変身する、地を這って高速移動するゲジゲジ走り、自分の体を切り裂いて分身する六ツ身分身のほか、体から油を吹き出して火を付ける火炎地獄など、多彩な技を持つ。が、刺股を手にしての直接対決ではハヤテに及ばず、秘剣影うつしに敗れる。


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2017.05.08

『風雲ライオン丸』 第15話「脱獄囚を追跡しろ!」

 戦闘に特化した怪人ゾリラを造り出したアグダーは、更なる強化のため、腕から刃が飛び出す能力を持つ極悪人・源太を狙う。連行途中で奪回された源太を泳がせてアグダーの居所を知ろうとする錠之助と、源太を助けようとする獅子丸が対立する中、逃亡した源太は三吉を人質にしてしまうのだが……

 いきなり思い切り現代的な手術台が出てきてゲンナリさせられるのはともかく、アグダーが手ずから造り出した怪人ゾリラの登場から始まる今回。久々に登場したにもかかわらず、初めはえらくそっけないマントルゴッドも、地虫忍者五人に楽勝(いや、あまり大したことではないのでは……)のその力に感心するほどの強さであります。
 そしてさらなるパワーアップを図らんとするアグダーが目をつけたのは、死刑場に連行途中の極悪人・源太。唐丸籠で後ろ手に縛られた源太は、通りかかった錠之助に脱獄の手助けを頼むほど肝の太い奴であります。もちろんそれを鼻で笑って往く錠之助ですが、その直後に地虫とゾリラが一行を襲撃、源太はまず自分の手を自由にしてもらうと、その手首から(?)飛び出す刃!

 アグダーの狙うその能力で地虫を斬り倒して逃げ出そうとしたものの、さすがにゾリラには敵わず押さえつけられる源太(ここで「マントルゴッド様に指令を受けた秘密諜報部員だぞ!」と口走るのですが、たぶんハッタリでしょう……なんで源太がマントルゴッドを知っているのかは不明ですが)。そして錠之助は、アグダーが源太を必要としていると知り、その居場所を突き止めるため、連れ去られる源太の跡をつけるのでした。

 と、その途中で獅子丸と出会った錠之助は事情を説明するのですが、獅子丸はこれに反発。悪人といっても見過ごしにはできないという獅子丸と錠之助は素手で取っ組み合いを始めるのですが、一度はダウンした獅子丸が、立ち去ろうとする錠之助を後ろから木の棒で殴り倒すという、ヒーローにあるまじき行動で勝利するのでした。
 そして地虫たちの前に立ちふさがる獅子丸ですが、源太は獅子丸が戦っている隙に逃亡。しかし今度は錠之助がその前に立ちふさがります。刃を振り回す源太に変身して拳銃を突きつけるという、こちらもヒーローにあるまじき行動を見せる錠之助ですが、やっぱり源太に逃亡されることに――

 そしてそこに折悪しく通りかかったのは志乃と三吉、源太は三吉を捕まえると人質にしてそのまま逃げてしまうのでした。そこに追ってきた錠之助は、さすがに志乃に対してすまなそうな顔をしますが、追って現れた獅子丸には「お前が助けた奴がかっさらって逃げた!」と姑息なすり替えを――
 しかし次の瞬間には、いつの間にかアグダーに捕まって手術されている源太。そして獅子丸と錠之助の前に現れたゾリラには、源太の意識が……と、この辺がよくわからない展開です。源太がゾリラになっているということは、源太の脳が移植でもされたのか?

 それはさておき、地虫忍者に捕まって人質状態の三吉を、背中のロケットでひとっ飛びして奪回した獅子丸は、そのまま彼を小脇に抱えてロケット変身! 三吉と志乃を錠之助に任せ、ゾリラと対峙します。すでに源太を泳がしておいても無意味に思われますが、錠之助は源太を殺すなと獅子丸に告げ、獅子丸も殺しはせん! と力強く応えるのですが――
 しかしその直後、獅子丸は崖の上で豪快に爆発を起こし、転がり落ちる無数の岩とともに飛び降りてバッサバッサと斬りつける新必殺技・ライオン千尋落としを披露。さらに刀身から光線まで放ってゾリラを爆破! 言ってることとやっていることが全く違う(いや、手加減できないほどの強敵だったということなのだと思いますが)という何ともすっきりしない展開の末、獅子丸は去っていくのでした。


 獅子丸たちともマントル一族とも異なる立場の極悪人の登場、そしてその男を巡っての獅子丸と錠之助の対立を通じての二人の立場の明確化と、題材だけ見れば非常に面白そうな内容ながら、構成や演出がアバウト過ぎてすっきりしない今回。そもそも源太の腕から刃が出るという能力もよくわからないところで、素直に極悪人の脳が必要だった、という設定で良かったのでは……という気がします。
 ライオン千尋落としなど、ネーミング的にもビジュアル的にも格好良かっただけに、実にもったいない回でありました。


今回のマントル怪人
ゾリラ

 アグダーが手ずから生み出した、全ての能力が戦闘のために作られた怪人。そのままでも無双の怪力を誇るが、極悪人・源太の能力(精神も?)を移植され、腕から岩をも砕く刃を出すようになった。が、ライオン千尋落としで比較的あっさり倒される。


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2017.05.06

『変身忍者嵐』 第11話「血どくろ谷のドクモリバチ!!」

 次々と子供を狙う化身忍者ドクモリバチ。襲われた少年・良太を一度は助けたハヤテたちだが、ドクモリバチに操られた良太の父に、良太とツムジが攫われてしまう。子どもたちを血車党の下忍に変えようとする企てを阻むため、ハヤテは髑髏館に急行、子どもたちを助けてドクモリバチを倒すのだった。

 山中湖から関所を通らず江戸に向かう抜け道がある世附峠……という前フリは特に関係なく、子供が欲しいなどと言いつつ、目の付いた繭(?)の中から現れて村の子供・良太に襲いかかる変質者・ドクモリバチ。
 そこに一足先に村にやってきたツムジが遭遇、良太を庇いますが、もちろん敵うはずもなく、早速ハヤテに救援を要請。さらに謎の爆音とともにムササビの術で白k……タツマキも駆け付け、ひとまず良太を助け出すのでした。

 さて、ドクモリバチの狙いは、子供たちを攫ってきて血車党の下忍として使おうというもの。例によっての泥縄ぶりですが、昨今の国際情勢を考えれば結構シャレになっていない……というのはさておき、よせばいいのに嵐に復讐しようと、ドクモリバチは良太の父に目をつけます。
 山での仕事中、白米の握り飯が置いてあるのに疑いもなく飛びつく恥ずかしい大人ぶりを披露した上に、ドクモリバチの銛に仕込まれた毒にやられる親父。この毒を食らうと、命に別状はないものの、ドクモリバチの言いなりに操られるというのですが――

 そんな中、ハヤテたちの予想は当たり、良太の家を襲撃する血車党。首輪みたいな輪から四方八方に打ち出される連続毒矢撃ちを披露するドクモリバチを蹴散らしたハヤテですが、そこで操られた親父が割って入り、良太とツムジが捕らえられてしまいます(わざわざ子供をリレーするのに水平投げなる忍法を使うドクモリバチ)。
 カスミの毒消しで回復したものの、猛烈に落ち込む良太の父。そんな中、子供が殺されたという知らせが入り、その弔いの行列を追ってハヤテとタツマキが寺に向かうと、棺桶からは人の気配が……思い切りよく刀を突き立ててみれば、中に入っていたのは血車党の下忍であります。

 わざわざハヤテたちを誘き寄せたというドクモリバチを何となく空中戦で撃退したハヤテですが、そんな間もツムジと良太をはじめとする子どもたちに危機が迫ります。ドクロ汁なる怪しげな液体に子どもたちを漬け、下忍に変えてしまうというのですが――
 成り行きをボサッと見てるかと思いきや、他の子供が犠牲になりそうになると、さすがにやるなら俺をやれと名乗りを上げるツムジ。一瞬の隙をついて反撃したかに見えましたが、子供の身の悲しさ、髑髏丸にあっさり捕まって良太ともども首だけを出して埋められ、見せしめとして硫黄責めなる拷問にかけられることに……しかもその周囲には地雷が埋められており、ハヤテたちが助けにくれば大爆発するというではありませんか。

 そこに駆け付けたハヤテとタツマキですが、正面からタツマキが陽動をかけているうちに、ハヤテが大ジャンプでツムジたちのところに到着、むしろ地雷の罠には下忍がかかる始末。そしていつもの滝のところで最後の対決を繰り広げたハヤテは、いつものとおり秘剣影うつしでドクモリバチを粉砕するのでした。


 嵐が都合三度ほど登場と、かなりチャンバラシーンが多かった今回。さすがに東映だけあって剣戟アクションは本当に良いので、これはこれで正しいと思います。
 今回のドクモリバチは、様々な形で毒を操るなかなか芸コマな化身忍者ですが、何か造形的に物足りないと思いきや、背中に羽根がない……まあ、羽根が落ちた蜂もいますが。


今回の化身忍者
ドクモリバチ

 鎖付きの銛を操る化身忍者。首輪から四方八方に毒矢を放つ連続毒矢撃ち、毒煙を吹き出す毒煙攻めなどの忍法を操り、銛の毒で人間を自在に操ることも可能。血車党の下忍に変えるために子供を集めたが、ハヤテたちに察知されて倒された。


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2017.04.30

『風雲ライオン丸』 第14話「父のかたきライオン丸!」

 毒バエによって人々を地虫忍者に変えていくキツネバ。知らずに地虫を斬った獅子丸は、犠牲となった村人の子・一太郎から仇と呼ばれ、躱すことなくその刃を受ける。傷ついた体で戦う獅子丸を見て心を動したものの、キツネバに捕らえられてしまう一太郎。彼を救うため、刀を捨てた獅子丸だが……

 左目から巨大なハエを周囲に放ち、刺された人間を地虫忍者(人間地虫)に変えていくキツネバ。苦しみもがき、地虫に変わった村人たちにタイトルが被る時点で、もう猛烈に嫌な予感しかしません。
 果たして、地虫に襲われ、屋内から派手に屋根を突き破ってライオン丸に変身し、地虫をいつも通りなぎ倒した獅子丸ですが、現れた錠之助が指摘するとおり、目の前でその死体が村人に変わって愕然。しかも犠牲者の一人の子、何故か三吉と瓜二つの一太郎が彼を仇と呼び、刀を向けてくるではありませんか。

 躱しもせずにその刃を受け、殺すならこの場所を刺せと告げる獅子丸に流石にドン引きした一太郎は、本当の仇は別にいるという錠之助の言葉(一太郎を落ち着かせるためだと思いますが、早く言うべきだと思う)に、錠之助から剣を学ぶことになります。
 一方、馬に乗ってその場を離れた獅子丸は、通りかかった志乃と三吉の前で豪快に力尽き、手当を受けます。あっさり錠之助にあらましを聞いた二人に慰められる獅子丸ですが、三吉を見て一太郎を思いだし、罪の意識に苛まれるなどかなり重症であります。

 しかしそれでも現れたキツネバに挑む獅子丸。あっさり地虫を斬り捨てるのでまた同じ悲劇が……ということはありませんでしたが、しかし傷を負った身でキツネバには敵いません。気を利かせたつもりの三吉が、置きざりのロケットを獅子丸に投げるも、キツネバに迎撃されて破壊され、いよいよ窮地に――
 と、その有様を一太郎と共に見ていた錠之助は、一太郎に獅子丸を助けるか問います。獅子丸を助けて欲しいという一太郎の言葉に満を持して変身した錠之助は地虫を一蹴、毒ハエが尽きたキツネバも退却するのでした。

 しかしアグダーからリターンマッチを命じられたキツネバは、無謀にも戦いを挑んできた一太郎を人質に、獅子丸と錠之助を誘き出そうとします。しかし錠之助にはその手の策は通じない一方で、弱みもあって獅子丸にはクリーンヒット。あっさり刀を捨てた獅子丸は、オシシ仮面チックに木に吊され、最期を待つばかりに……
 ここに引き据えられてきた一太郎は、一瞬の隙をついて逃げようとするものの、敢えなく地虫の刃を受けてしまいます。それでも最期の力で縄を切って獅子丸を救った一太郎は、獅子丸に詫びながら力尽きるのでした。

 ……と、眼前であまりの悲劇が繰り広げられた獅子丸は、絶対に許さん! と怒り大爆発。殺陣もへったくれもない無茶苦茶な攻撃でキツネバに襲いかかり、斜面を転がり落ちながらの大乱闘。ついにキツネバを追いつめた獅子丸は、死ね死ねとザックザックと刀を突き刺した上、崖から蹴り落とすという前代未聞のフィニッシュ!
 赤く巨大な夕陽が荒野に沈む中、一人獅子丸は馬を走らせて消えていくのでした。


 視聴者を曇らせることでは定評のある高際和雄の持ち味が大爆発した今回。一般人が怪物に変えられてしまうというのはヒーローものでは定番の展開ですが、普通は怪人が倒され、元の姿に戻ってめでたしめでたしとなるところを、ヒーローがそれを倒してしまうという前代未聞の展開。しかもその子供に仇と狙われるとは!(さらに三吉を見る度に一太郎を思い出すという鬼展開)
 実際には仇呼ばわりされる時間はかなり少ないのですが、獅子丸の眼前で一太郎が殺されてしまうという容赦ない展開も含め、ある意味ヒーローものの極北というべき展開であります。それだけに、ラストの獅子丸の怒り爆発には思い切りシンクロできのですが……

 しかし冷静に考えると、今回かなりタチが悪いのは錠之助。人間が地虫に変えられているのに気付いていたらしいのに獅子丸に教えず、キツネバのことも最初は一太郎に教えず、彼に懇願されるまでは獅子丸を助けようとせず、捕らえられた一太郎を助けようとせず――
 これまでの言動を見るに、獅子丸を見守り、厳しく鍛えようとしているようにも思えるのですが、今回はほとんどヤンデレ感すら漂うタチの悪さでありました。


今回のマントル怪人
キツネバ

 左目のシャッターの中から毒バエを放ち、人々を地虫忍者に変えていく怪人。巨大な刀を得物とする。戦力を増やし、さらに獅子丸を苦しめるという一石二鳥の作戦を展開したが、一太郎を殺されて怒りを爆発させた獅子丸にボコボコにされた末、崖から蹴り落とされた。


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 『風雲ライオン丸』 放映リストと登場人物

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2017.04.29

『風雲ライオン丸』 放映リストと登場人物

 『風雲ライオン丸」の放映リストとキャラクター紹介であります。 放映リストから、各話レビューに飛べます

<放映リスト>

話数放映日サブタイトル監督脚本マントル怪人
0173/04/14飛び出せ弾丸変身!石黒光一まつしまとしあきネズマ
0273/04/21荒野を走る黒豹石黒光一しのだとみおバラチ
0373/04/28火を吹く亀甲車石黒光一まつしまとしあきドカゲ
0473/05/05シトシト爆弾を守れ!手銭弘喜しのだとみおシャゴン
0573/05/12燃える水を奴らに渡すな手銭弘喜まつしまとしあきガー
0673/05/19黒豹よ三吉を助けろ!大塚莞爾山崎晴哉ケカビー
0773/05/26最後の砦大塚莞爾高際和雄マジン
0873/06/02謎の新兵器 ローク車石黒光一山崎晴哉ガズラー、三色仮面
0973/06/09蛇ケ谷にライオン丸を見た大塚莞爾高際和雄ガムジン
1073/06/16うなる大砲 怪人ズク石黒光一山崎晴哉ズク
1173/06/23生きていたタイガージョー!石黒光一しのだとみおザグロ
1273/06/30地獄谷に恨みをはらせ!大塚莞爾山崎晴哉ガン
1373/07/07たてがみかがやくライオン丸石黒光一高際和雄ペルソナ
1473/07/14父のかたきライオン丸!大塚莞爾高際和雄キツネバ
1573/07/21脱獄囚を追跡しろ!大塚莞爾まつしまとしあきゾリラ
1673/07/28忍者の掟に明日はない!!大塚莞爾高際和雄ヤゴ
1773/08/04西から来た男石黒光一まつしまとしあきヤリコウモリ
1873/08/11マントルゴッド悪魔の要塞石黒光一まつしまとしあきズカング
1973/08/18よみがえれ弾丸変身!!大塚莞爾高際和雄オニグモ
2073/08/25敗れたり! ライオン丸石黒光一山崎晴哉ゲジム
2173/09/01危うし! 伊賀の三兄弟石黒光一松本守正ザソリ
2273/09/08南蛮寺の秘密監督まつしまとしあきヒトデロ
2373/09/15ライオン丸アグダーを斬る!!大塚莞爾高際和雄トビゲラ
2473/09/22悲運!! 父との再会!石黒光一高際和雄アブ
2573/09/29マントル地下帝国最後の日!!石黒光一高際和雄マントルテロス


<登場キャラクター>(カッコ内はキャスト) 情報は徐々に追加していきます。

弾獅子丸(潮哲也)
 21歳。兄・影之進をマントル一族に殺され、最期の言葉を胸にマントル一族と戦い続ける。マントル打倒を目的としているため、滅多に厳しい表情を崩さないが、心根は優しく、それゆえに苦しむことも多い。

ライオン丸
 獅子丸が忍法ロケット変身で変身した黄金の剣士。倒した敵を「ライオン風返し」で爆破する。前半は兜をかぶっていたが、途中で兜を脱ぎ、黄金のたてがみを露わにした。

志乃(宮野涼子)
 行方不明の父を探し、弟の三吉とともに幌馬車ビックリ号で旅する少女。ギターのような楽器を奏で、数え歌を歌うのが得意。

三吉(新井つねひろ)
 姉の志乃とともに旅する少年。発明に天才的な才能を示し、好奇心が旺盛。カタツムリが苦手。

黒影兵馬(早崎正樹)
 秘法豹変でブラックジャガーに変身する青年剣士。悪人ではないが金に汚く、生きがいである強いものと戦うため、獅子丸につきまとう。

虎錠之助(福島資剛)
タイガージョージュニアに変身する謎の男。正体は不明だが、悩める獅子丸の前に現れては彼に助言する。錠之進・錠之介等クレジットの名前がしばしば変わる。

マントルゴッド(声:小林清志)
 西日本の地底深くに潜みマントル一族を支配する長。地底に直径1000mにも及ぶ巨大な顔のみを出し、アグターを通じて日本征服を命じる。

アグダー(声:依田英助)
 マントル一族の東部戦線総指揮官。足が不自由なため空飛ぶ六能陣車で移動し、怪人たちに作戦を命じる。


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2017.04.27

『変身忍者嵐』 第10話「死をよぶ! 吸血ムカデ!!」

 血を吸った相手を操る能力で藤沢を我がものにした吸血ムカデ。血を吸われた飛脚と出会ったハヤテたちは、ムカデの企みを調べるためタツマキを江戸に走らせるが、藤枝で罠にはまり、住人たちの襲撃を受けてしまう。捕らえられ絶体絶命のカスミとタツマキを救うため、ハヤテは駆ける。

 旅を続けるハヤテ一行と街道ですれ違った一人の飛脚。お堂の傍らで休憩を取る際、土産の独楽を取り出して、自分を待つ子供に思いを馳せるのですが……
 その独楽が独りでに宙を飛び、お堂の中へ。追いかけて入り込んでみれば、堂の天井の隅にへばりついているというかなりイヤな感じで待ち受けていたのは化身忍者・吸血ムカデであります。名前のとおり血を吸われた飛脚は、青い隈に赤い唇、デカい牙と、今となっては非常に懐かしい吸血鬼メイクに――

 さて、再び自分たちの前を通ったと思えば独楽を落としたので、呼び止めて渡そうとしたカスミに襲いかかる飛脚。もちろんハヤテたちに取り押さえられるのですが、わかりやすく怪しい姿に不審を抱いて調べてみれば、首筋にこれまた怪しい噛み跡があります。
 青く変質しているらしいその血を調べるため、江戸のバンブツ(万物?)先生に聞いてみるというタツマキを見送り、ハヤテたちは飛脚を連れて藤沢で宿を取るのでした。

 と、飛脚の姿を見て、近くの村に住んでいることを教えてくれる宿の主人。しかし主人にも、ツムジとカスミを残してハヤテが向かった先の飛脚の家族も、皆首筋には噛み跡が……。既に藤沢を押さえていた血車党、今回は手強い!
 何とか飛脚の妻と子供の攻撃をかわして宿に戻った嵐ですが、その頃カスミとツムジは吸血ムカデ、そして操られた町の住人に取り囲まれて大ピンチ。大八車まで出してくる下忍相手に豪快な立ち回りを見せる嵐ですが、吸血ムカデが吐いた炎に巻かれる間に見失い、駆けつけた彼が見たものは、倒れ伏した町の住人たちとツムジの姿。カスミは吸血ムカデに襲われ、さらわれてしまったのであります。そして江戸でバンブツ先生に分析してもらった結果、特効薬を持って帰ってきたタツマキも、骸骨丸の待ち伏せを受け、今回も捕らわれの身に――

 タツマキとカスミの目の前で、特効薬の竹筒を海に投げ捨てようとする吸血ムカデ。素直にその場で中身を流してしまえばいいのに……と思っていたら、最後の力でカスミが笛を吹いたことで、嵐が見参、投げられた竹筒をがっちりキャッチ! ツムジによって二人も助け出され、逆光も美しい浜辺の対決で、吸血ムカデも粉砕されるのでした。
 そして特効薬の力か、元に戻った飛脚一家に見送られて、新たな旅に出るハヤテたちでありました。


 悪事を企んでいる or 実験しているところで偶然ハヤテたちに見つかるという毎度毎度のパターンながら、今回は既に一つの宿場町を押さえ、その力で江戸に攻め上ろうとしていた血車党。もうちょっと操った町人をうまく使えば、その物量と、ヘタに攻撃できないことで、ハヤテは相当苦しんだかと思いますが……伝染性はなさそうだし、一人一人吸血ムカデが噛んでいたとしたら仕方ないところでしょうか。
 その吸血ムカデ、微妙に声が強そうではないのですが、思ったよりもスマートな姿も格好良く、この辺りの化身忍者としては良い造形でありました。


今回の化身忍者
吸血ムカデ

 その名のとおり相手の血を吸い、操る力を持つムカデの化身忍者。口から炎も吹く。藤沢の町で仲間を増やして江戸に攻め上ろうとしていたが、一騎打ちでは嵐に勝てなかった。


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2017.04.20

『変身忍者嵐』 第9話「まぼろし怪人! カマキリガラン!!」

 川の下流に流す毒薬を作るため、人々を攫うカマキリガラン。その魔手に旅の巡礼とその妻が囚われ、カスミも行方不明となってしまう。攫われた人々を追うハヤテは髑髏館に潜入するが、カスミを人質にされて囚われの身に。完成した毒薬が流されようとする中、タツマキに助けられたハヤテは決戦を挑む。

 妻子とはぐれてしまった巡礼の男に襲いかかるカマキリガランと下忍たち。彼らの目的は川の下流に流す毒薬を製造するための労働力集めであります。そのくらいは体力ありそうな下忍にやらせればいいのに、と思いますが、かき混ぜているだけで中毒死するほどの毒のようなので、まあ他所の人間を使おうというのはわかりますが……しかし当然ながらそれが元で足がつくことになるのです。
 そのきっかけとなったのは意外にもツムジ。一行と別行動をとって茶店で団子を食っていた彼は、店の老婆が、嘘の道を巡礼の女性と子供(もちろん先の巡礼の家族)に教えているのを耳にして不審を抱いたのです。ハヤテとタツマキを連れて戻ってきたツムジですが……しかし茶店はほとんど廃墟のような有様になっていたのでした。(ここでツムジも攫おうとしないのが血車党の血車党たるゆえん)

 一方、嘘の道を教えられた母子は、森の中に分け入っていくことになりますが、その様子を窺っているのは、髑髏や巨大な眼球と、プロップは今ひとつながらなかなかシチュエーション的には不気味な存在(しかし追ってきたハヤテにあっさり破壊される)。そして母子も夫同様にカマキリガランに襲われて母は捕らわれ、子供は崖から落ちかけるのですが……そこに嵐見参!
 しかし子供を庇いながらのファイトは分が悪い。カマキリガランの鎌の先から四方八方に放たれる弾丸などに辟易したハヤテは、ひとまず忍法岩通し(岩を掘って通り抜ける?)で脱出するのでした。結局、巡礼夫妻は髑髏館の中で再会する羽目になるのですが……しかし、そこには下忍に化けて潜入したタツマキの姿が。

 さて、結局姿が見えなかったカスミはといえば、これがいつの間にか牢に入れられている始末。何とか笛を取り戻して吹くことで、ハヤテに場所を教えたものの牢から脱出できたわけではなく、追ってきたハヤテ相手の人質にされ、二人の命は風前の灯火に……が、ここで「いたぶって殺そうとする」「殺すのは後回しにして作戦遂行を優先する」という二大失敗フラグを立てる骸骨丸とカマキリガラン。毒薬が完成したというので流しにいこうとするのですが……そこで潜入していたタツマキが二人を解放、さらに火薬庫に火をつけて髑髏館は大爆発!
 そして今まさに毒薬が流されようとした瞬間、駆けつけた嵐。毒薬の瓶の蓋が開きっぱなしなのが気になりますが(その後、瓶はフェードアウト)、バッタバッタと下忍をなぎ倒し、カマキリガランと最後の一騎打ちであります。

 ここで毒々しい巨大な物体(卵?)の中に隠れ、ふよふよと下に降りていくカマキリガラン。と、物体が割れた中から現れたカマキリガランは大ジャンプして嵐の前に(降りていった意味なし)。そして最後の剣戟の末、嵐の「見抜いたり!」という言葉と共に放たれた秘剣影うつしに真っ向唐竹割りとなるのでした。(別に消えたわけでもないのに見抜いたりもないものだ、と思ったら、どうも卵から分身して現れるという案だった模様……)
 そして三人ようやく再会し、笑顔で旅立っていく巡礼一家。髑髏館を問答無用で爆破したので、囚われの人たちのことが気になってたんですが……よかったよかった。


 悪事の準備のためにさらに悪事を働いたおかげで露見する、といういつもの血車党のパターンがまたもや繰り返された今回。どこがまぼろしだったのかわかりにくい(ボロボロの茶店や髑髏・眼球はそれっぽかったのですが)カマキリガランは、よく見ると細部の質感などなかなかよいのですが、目と口が間抜けに見えるのと、胴体のデザインがぞんざいというこれまた残念な怪人でした。
(初期の、顔だけ怪人で体は人間の装束というデザインが好きだっただけに……)


今回の化身忍者
カマキリガラン

 右手の巨大な鎌を武器とするカマキリの化身忍者。鎌の先からは弾丸を連射し、卵(?)の中に隠れて攻撃を避けることも可能。川に毒薬を流す作戦のため人々を攫っていたが、それがもとでハヤテに気付かれ、倒される。


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2017.04.17

『風雲ライオン丸』 第13話「たてがみ輝くライオン丸」

 恐るべき威力の連発銃を完成させた伊賀の小太郎。その危険性を説く獅子丸に耳を貸そうとしない小太郎だが、果たして連発銃は怪人ペルソナに奪われ、彼の父・白雲斉が殺されてしまう。父の最期の言葉を胸に、伊賀城を狙うペルソナを追う小太郎。獅子丸とタイガージョーもその後を追うが……

 路傍のお地蔵さんを木っ端微塵に破壊し、空を飛ぶ鳩をみな撃ち落とす威力を見せるガトリング的な連発銃。その開発者・小太郎は得意顔ですが、その試験の様を見守っていた獅子丸は、あれがマントル一族に奪われたら……と憂い顔であります。説得しようとする獅子丸、そしてちょっかいを出しているようにしか見えない自称「名無しの権兵衛」(以降、面倒なので錠之助)の声には耳を貸そうとしない小太郎ですが……果たして怪人ペルソナが銃を狙っていたのであります。
 その頃、伊賀の里を訪れた志乃と三吉は、かつて父とともに鍛冶をしていたという小太郎の父・白雲斉と対面、父の行方を尋ねるのですが捗捗しい返事は得られません。と、そこに入ってきたのは、銃がペルソナたちに奪われたという報。白雲斉は二人を置いて飛び出していきます。

 片足が悪いにもかかわらず、単身ペルソナたちに立ち向かうも、しかし敵うはずもなく地虫たちに斬られて無残に倒れ伏す白雲斉。駆け付けた小太郎は、銃を破壊しろと告げて逝った父の末期の言葉に熱くなって突っ走るのですが……しかし彼をペルソナの腹の目から放たれる赤いペルソナ光線が直撃! 命を取り留めたものの、諌める獅子丸の言葉に耳を貸そうともせず、ひたすらペルソナを追う小太郎。そして獅子丸もペルソナを追い、錠之助はペルソナが伊賀城を狙うことを予想し先回りし……と、三人三様で連発銃を追います。

 そしてペルソナを前に変身して挑む錠之助ですが、連発銃の前にはさすがの彼も手出しはできない状態。そこに駆け付けた獅子丸は、走る馬から飛び降り、そのまま走りながらロケット変身(これが本当に格好いい)! 今回も兜をかぶった状態で登場したライオン丸は、タイガージョーJrとダブルヒーロー状態で地虫を蹴散らすと、ペルソナを追い詰めますが……光線連発にたじろいだところに、さらに放たれた光線が、彼らを閉じ込めてしまいます。
 そこに現れて連発銃に迫る小太郎。しかし敵うはずもなくあっさりと斬られるのですが……しかし彼が最期の力で放った松明が火薬箱の上に落ち、連発銃もろとも大爆発!

 一方ライオン丸は、タイガージョーの助言で兜を脱ぎ、たてがみの力で光線を突破。怒りの一撃がペルソナを倒すのでした。そして余韻もなく今日も去っていく獅子丸――


 ある意味ヒーローもの定番の、超兵器を開発してしまった技術者話。しかし現代を舞台とした物語ではたいがい技術者は自分の行動に苦悩し、後悔するのに対して、戦国時代という戦がすぐ隣にあった時代らしく、自分が使う気満々なのが実に本作らしい。それを断念するのが(そしてそれが自分の死を招くのが)父の死というのがまた本作らしい苦さなのですが……
 そんな中、すんごい唐突に(再)登場した感のある兜を脱いだライオン丸。たてがみの力でバリアー突破とはいったいどういう理屈なのか……そしてそれを知っていた錠之助も謎ですが、彼の場合、氏素性から行動原理まで謎に満ちているのでそれどころではありません。それでも、前作ではごくわずかしか観られなかったライオン&タイガーの活躍を観ることができるのは嬉しいといえば嬉しい。

 そしてもう一つ印象に残るのは、今回の怪人ペルソナ。仮面の名にふさわしく、ミイラ男めいた包帯の下から、もう一つ黄色の仮面が覗くという不気味なデザインですが、腹の包帯の間から見える巨大な目がおぞましく、相変わらず造形は微妙ながら、デザイン的には出色と言えるでしょう。
 そしてペルソナ配下のみなのか、大量のまつぼっくりに変身して転がり落ちてくる地虫忍者も妙に印象に残るのでした。


今回のマントル怪人
ペルソナ

 先端に三日月刃がついた西洋剣を持つ包帯姿の怪人。腹の第三の目から赤いペルソナ光線を放ち、光線の中に相手を閉じ込めることも可能。小太郎が開発した連発銃を強奪し、伊賀の人々を殺すが、光線バリアーから脱出したライオン丸には敵わなかった。


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2017.04.09

『変身忍者嵐』 第7話「妖怪! トゲナマズ!!」

 タツマキたちが逗留した村で怖れられる存在・血車様。禁を破ってその姿を見たツムジはその正体がトゲナマズによる武器輸送だと知るが、報復に旅籠の一家が襲われ、主人の娘が攫われてしまう。さらにタツマキたちも囚われる中、ハヤテは単身髑髏館に潜入、トゲナマズと最後の戦いに挑む。

 いつもと少々趣を変え、いきなり旅籠の主人とその孫・およしが「血車様」なる存在に恐れおののく姿から始まる今回。血車様が表を往く時には、人々は家の中で息を潜めていなければならないというのは、西国に伝わる「片輪車」の伝承に通じるものがありますが――その禁を何も考えずに破ったのがツムジ。表に出てみれば、宿の前の道を行くのは、血車党の荷車……そしてそれを宰領するのは化身忍者トゲナマズであります。
 慌てて戸を閉めたツムジですが、正体を知ったからには許しておけぬと、油まみれの体によって隙間からすり抜けて入ってきたトゲナマズ。さらにその油まみれの体で刀も手裏剣も効かないトゲナマズに、タツマキたちは大苦戦であります。

 そこに駆けつけたのは、旅籠に向かう途中、主人の娘(つまりおよしの母)と出会って血車様の存在を知ったハヤテ。ツムジの巻き添えを思い切り食って下忍たちに攫われた旅籠の一家をタツマキたちに任せて嵐に変身、トゲナマズと対決するのですが、やはりぬるぬるの体には苦戦することになります。が、油まみれだったら……と閃いた嵐が火をつけてみれば、過剰に炎に巻かれて苦しむトゲナマズ。トゲナマズが這々の体で逃れた隙に、嵐は囚われの一家を救い出すのでした。

 さて、騒動の隙に荷車の荷をかすめ取っていたツムジですが、その中身は液体の入った瓶。酒の匂いだと喜んでいきなり口をつけるタツマキですが、しかしそれはいかがなものかとツッコミを受けて慌てて離せば、液体は大爆発。実は中身は液体火薬……血車様の正体は、武器弾薬の輸送だったのです。
 と、そんな中、およしの母が自分のことを嵐と知っていたことに不審を抱いたハヤテは、「これは血車忍法人形あやつり!?」と看破。なるほど、催眠術か何かで操られていたのかな? と思いきや、いきなり彼女を捕まえて吊り橋から下に投げ落とすハヤテ! 彼女は落下するや爆発し、本当に人形だったことがわかったものの、しかし実は本人だったらどうする気だったのか……(いや、古巣の術はよく知っているのだと思いますが)

 しかしツムジの短慮によって血車党に目をつけられ、娘が投げ落とされる衝撃映像まで見る羽目になった旅籠の主人は怒り心頭。およしも一緒になってツムジを責め立てるのですが、これは全く以て尤も、というかライバル会社だったらこの程度では済まないはず……というのはさておき、落ち込むツムジを励ますハヤテは、タツマキたちに血車様の目撃情報を集めることを依頼します。集まった情報から髑髏館の位置を割り出し、およしの母の救出に向かうハヤテですが、しかしツムジが先に突っ走って囚われる羽目に。そしてハヤテ不在の隙に、タツマキたちと旅籠の一家を襲う強烈な地震……見ればトゲナマズが地面でのたうちまわっている。じゃなくてこれぞ血車忍法地震起こしであります。そしてタツマキたちは地割れに飲み込まれて……

 とうとう全員捕まって牢に入れられてしまった一行。まずはウザいツムジからだ! と下忍に処刑を命じる骸骨丸ですが、応じた声はどこかで聴いたような……ともちろんこれは下忍に化けたハヤテ。一行を逃がしたハヤテは、いつも通り嵐に変身していつも通り下忍を蹴散らし、いつも通り秘剣影うつしでトゲナマズを下すのでした(ここであっさりトゲナマズが斬られたのは、火を警戒して油を抜いていたのか……)
 旅籠の一家もすっかり機嫌を直し、まずはめでたしめでたしであります。


 ツムジが色々と腹立たしいのを除けば、ある意味タイトルに偽りない血車様の企み等、なかなか面白いエピソードだった今回。やたら「ハフハフー」鳴くのが鬱陶しすぎるトゲナマズも、ぬるぬる・電気・地震と、ナマズのイメージ全部乗せで暴れ回るのがなかなか楽しい怪人でありました。ただ、あからさまに今回辺りから造形が甘くなるのが……


今回の化身忍者
トゲナマズ

 血車様の名で武器弾薬の輸送を行うナマズの化身忍者。大地震を起こす地震起こし、電気鞭(を投げつける)などの忍法を使い、油まみれの体は隙間から自在に侵入し、刀を逸らす効果を持つ。しかし弱点の火で嵐に撃退され、再戦でも影うつしに敗れた。


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