2017.02.19

3月の時代伝奇アイテム発売スケジュール

 雪が降ったかと思えば四月並みの気温と落ち着かない毎日が続きますが、しかし着実に春は近づいて3月は目前。2月は短いせいか発売点数は少々不満でしたが、3月はかなりの充実度で、春とともに明るい気分になります。というわけで、3月の時代伝奇アイテム発売スケジュールであります。

 というわけで相当の点数が発売される3月の新刊。まず文庫新刊では、霜島けい『九十九字ふしぎ屋商い中 ぬり壁のむすめ ふたたび(仮)』、友野詳『ジャバウォック 2 真田冥忍帖』、紅玉いづき『大正箱娘 怪人カシオペイヤ』と気になる作品の続編が並びます。
 また新作では、第23回電撃大賞銀賞受賞作のさとみ桜『明治あやかし新聞 1 怠惰な記者の裏稼業』も、題材的に要チェックでしょう。

 そして復刊・文庫化でまず注目は、柴田錬三郎『花嫁首 眠狂四郎ミステリ傑作選』。最近絶版となっていて非常に寂しかった眠狂四郎が、まさかこのような切り口で! と仰天&感動であります。
 また、ドクロイヤーということか古巣双葉文庫から刊行の中島かずき『髑髏城の七人』、何故か新刊リストでは作者名が横文字のToru Ishiyama『新八犬伝 起』『新八犬伝 承』、その他、新宮正春『芭蕉庵捕物帳』、平岩弓枝『私家本 椿説弓張月』、浮穴みみ『おらんだ忍者・医師了潤 御役目は影働き』とかなりのラインナップ。

 中国ものでは文庫化続行中の北方謙三『岳飛伝 5 紅星の章』のほか、仁木英之『仙丹の契り 僕僕先生』が文庫化。『僕僕先生』は大西実生子の漫画版第3巻も同月に刊行です。また宮崎市定の古典的名著『水滸伝 虚構のなかの史実』も復刊であります。


 そして漫画の方は、何といっても唐々煙『煉獄に笑う』第6巻、『曇天に笑う 外伝』下巻に注目。そして野田サトル『ゴールデンカムイ』第10巻、霜月かいり『BRAVE10 戯』第1巻もやはり必見でしょう。

 新作ではフカキショウコ『鬼与力あやかし控』、崗田屋愉一(岡田屋鉄蔵)『大江戸国芳よしづくし』が気になるところですが、続巻の方も、吾峠呼世晴『鬼滅の刃』第5巻、たかぎ七彦『アンゴルモア 元寇合戦記』第7巻、宮島礼吏『もののて』第3巻、山田秋太郎『墓場の七人』第2巻、大羽快『殿といっしょ』第11巻、竹内良輔『憂国のモリアーティ』第2巻とこちらも相当の数であります。

 また、こちらは新刊か再録ものかはわかりませんが、『お江戸ねこぱんち 花見舟編』の刊行も嬉しいところです。



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2017.01.19

2月の時代伝奇アイテム発売スケジュール

 楽しかった冬休みもあっという間に終わってしまった……と思うと悲しくなりますが、それでも時は流れて2月は目の前。2月は日数が少ないだけに色々と慌ただしいところですが、せめて楽しい本を読んで過ごしたい、というわけで2月の時代伝奇アイテム発売スケジュールであります。

 さて、日数が少ないから、というわけではないと思いますが、残念ながら気になるアイテムの数はかなり少ない2月。
 文庫小説の方では、新作は上田秀人『表御番医師診療禄 9 秘薬』のみという状況であります。

 また、文庫化も、与謝蕪村を主人公とした連作を中心とした折口真喜子『踊る猫』と北方謙三『岳飛伝 4 日暈の章』くらい。
 細谷正充編のアンソロジー『井伊の赤備え』は気になるところですが……


 一方、漫画の方はそれなりの点数。新登場はコーエーテクモのゲームの漫画化である片山陽介『仁王 金色の侍』第1巻くらいですが、荻野真『孔雀王 戦国転生』第4巻、せがわまさき『十 忍法魔界転生』第10巻、武村勇治『天威無法 武蔵坊弁慶』第8巻、戸土野正内郎『どらくま』第5巻、重野なおき『信長の忍び』第11巻、木原敏江白妖の娘』第2巻と、かなり充実のラインナップであります。

 また、長谷川明『戦国外道伝 ローカ=アローカ』第3巻と横山仁『幕末ゾンビ』第3巻は、残念ながらともにこれで完結。特に後者は、あの状況からどうやってあと1巻で終わらせるのか大いに気になるところ。
 その他、沙村広明の新装版『無限の住人』は来月発売の第14巻・第15巻で完結となるほか、ずいぶん久しぶりな気もする大羽快『殿といっしょ』第11巻なども要チェックです。


 ……が、やはり発行点数が少ない2月。新作のチェックももちろんですが、これまで積んだ作品の消化も考えた方がよいかもしれません。



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2017.01.01

あけましておめでとうございます

 あけましておめでとうございます。本年もよろしくお願いいたします。
 昨年は諸般の事情でおとなしく過ごしていましたが、今年は「自分の好きなものを好きなように好きだという」という原点に戻り、マイペースでやっていきたいと思います。
 そして何だか毎年同じようなことを言っている気がしますが、今年こそ、今年こそは「入門者向け時代伝奇小説百選」を公開いたしますので、本年もどうぞよろしくお願いいたします。
 三田主水 拝



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2016.12.23

大年表の大年表更新

 古代から太平洋戦争期までの、ある年に起きた史実上の日本・世界の出来事と、小説・漫画等の伝奇時代劇その他フィクションの中の出来事、人物の生没年をまとめた虚実織り交ぜ年表「大年表の大年表」を更新いたしました。

 今回の更新で追加した作品名は以下の通りです(五十音順順)。
『海鳴り忍法帖』『江戸忍法帖』『エド魔女奇譚』『衛府の七忍』『桜花忍法帖』『黄金の犬』『大奥怨霊絵巻』『鬼神伝 龍の巻』『鬼を飼う』『女賞金稼ぎ紅雀』『影の火盗犯科帳』『かたづの!』『蒲生邸事件』『からくり探偵百栗柿三郎』『完四郎広目手控』『完四郎広目手控 文明怪化』『ガンズ&ブレイズ』『鬼神の如く』『禁裏付雅帳』『空白の桶狭間』『傀儡に非ず』『紅蓮鬼』『クロボーズ』『月蝕 在原業平歌解き譚』『決戦! 熊本城』『御用船帰還せず』『三人孫市』『真田十勇士(松尾清貴)』『忍びのかすていら』『十三人の刺客』『修羅維新牢』『新鬼武者 DAWN OF DREAMS』『新・御宿かわせみ』『戦国ヴァンプ』『大東亜忍法帖』『血鬼の国』『ドナ・ビボラの爪』『天空をわたる花』『天正真田戦記』『天そぞろ』『燈台鬼』『どらくま』『ぬり壁のむすめ』『信長の棺』『信長さまはもういない』『幕末ゾンビ』『箱館売ります』『はごろも姫』『花はさくら木』『叛旗兵』『飛騨忍法帖』『姫神』『日雇い浪人生活録』『風神秘帖』『ふたり十兵衛』『平安もののけバスターズ』『豊饒のヒダルガミ』『魔性納言』『ミスター味っ子 幕末編』『虫封じマス』『室町無頼』『明治・金色キタン』『明治剣狼伝』『ヤマユリワラシ』『雪花の虎』『吉野太平記』『義元謀殺』『よろずや平四郎活人剣』『乱神』『レイリ』『戦国外道伝ローカ=アローカ』『倭国本土決戦』

 その他にも『悪魔城ドラキュラX 月下の夜想曲』『ウエスタン忍風帖』『王朝の陰謀』『シャーロック・ホームズ 恐怖! 獣人モロー軍団』『シャーロック・ホームズ 神の息吹殺人事件』『シャーロック・ホームズの宇宙戦争』『十五少年漂流記』『書剣恩仇録』『神秘の島』『ソウルエッジ』『ソウルキャリバー』『ソウルキャリバーⅡ』『ソウルキャリバーⅤ』『宝島』『パンの大神』『マイナス・ゼロ』『ヤング・シャーロック ピラミッドの謎』『憂国のモリアーティ』『ライズ・オブ・シードラゴン』』とまあ、なんでもありであります。

 なお、各作品タイトルから、ブログの方での作品紹介記事もしくはamazonの商品ページへのリンクも貼りたかったのですが、さすがに作品数が多すぎるため、今回は断念しております。次回以降にいずれ。

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2016.12.18

1月の時代伝奇アイテム発売スケジュール

 ついに今年も残すところあと2週間ほど。もう過ぎる年のことは忘れて、これから来る新しい年のことを楽しみにしましょう(前向きな後ろ向き)。ということで、2017年の始まりを告げる、1月の時代伝奇アイテム発売スケジュールであります。

 1月のアイテムは数はあまり多くないものの、粒ぞろいの印象。まず文庫小説で何よりも気になるのは、ついに完結の芝村涼也『素浪人半四郎百鬼夜行 拾遺 追憶の翰』であります。「拾遺」というナンバリング(?)が気になりますが、物語の最後を見届けましょう。
 そしてシリーズも佳境に入ってきた長谷川卓『嶽神伝 鬼哭』が上下巻で登場。何やら不穏なタイトルが気になります。

 一方、文庫化・復刊では、吉川英治『江戸城心中』、武内涼『秀吉を討て』第1巻、宮本昌孝『乱丸』全3巻と新旧の名品佳品が並びます。
 またちょっと変化球では岡田秀文の暗黒明治ミステリ『黒龍荘の惨劇』、菊地秀行の平安伝奇『大江山異聞 鬼童子』が。また、北方謙三『岳飛伝 3 嘶鳴の章』も順調に刊行中であります。


 さて、漫画の方も同様に数こそ多くはないもののユニークな作品が並びます。
 楠桂『鬼切丸伝』第4巻、東村アキコ『雪花の虎』第4巻、ほおのきソラ『戦国ヴァンプ』第3巻、宮島礼吏『もののて』第2巻、吉川景都『鬼を飼う』第2巻――

 そんな中でも特に気になるの作品が二つあります。一つは宮川輝『買厄懸場帖九頭竜 KUZURYU』第3巻。これで完結ですが、前2巻と異なり、原作と離れた独自路線に注目……というよりビッグゲスト登場の最終回に驚け!
 そしてもう一つ、殿ヶ谷美由記『だんだらごはん』第1巻はタイトルから察せられるとおり、新選組+料理ものですが、これがかなり面白い。一見際物めいた題材ですが、新選組ものとして見てまずよく出来た作品なのです。

 その他、日本以外を題材とした作品では皆川亮二『海王ダンテ』第2巻、川原正敏『龍帥の翼 史記・留侯世家異伝』第3巻が登場。
 また、沙村広明『無限の住人』新装版も第12巻・第13巻と順調に刊行を続け、終盤にさしかかっています。



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2016.12.04

シミルボンにレビューを投稿していました

 実はこの数ヶ月間、本のレビューやコラムの投稿サイト「シミルボン」に、レビューを投稿していました。今年の5月にも投稿していたのですが、今回は三ヶ月弱の比較的長期にわたり投稿させていただきました。と言っても内容的には新規ではなく、このブログに以前投稿した記事の再録という形になります。

 このシミルボンというサイトの紹介文を引用すれば、「ユーザーの皆さまが “いい本”を互いに教えあったり、好みの“読書人”に出合ったりすることのできる、プラットフォームです。」とのことで、つまりは口コミサイトということになるでしょうか。
 こうした本の口コミサイトは、以前から幾つもありましたが、私がシミルボンを面白いと思ったのは、その形式がかなり改まったものであったからと言いましょうか……冒頭にレビューやコラムと書いたように、単純な投稿よりもある程度かっちりした、投稿者の顔がわかるようなシステムであった点です。

 このブログはこのブログでもちろんそれなりにかっちりとしたもののつもりですが、あくまでも個人ブログとして、気安さというか、良くも悪くも自由度があります。それに対して、投稿者が皆同じ形で投稿するシミルボンに記事を投稿してみるのもよい刺激になるのではないか……と思ったのです。
 幸い、このブログからの再録でもOKとのことでしたので、宣伝になるかと思い(まァこちらの方が大きな理由ですが)、投稿してみた次第です。

 ただもちろん漫然と再録しても私もご覧になる方も面白くない。再録するのであれば、その価値がある作品を、そしてそれなりに自分でも少しはまともに書けたかな……という記事を再録することにしたのですが、しかしこれが実は大変でした。
 何しろ読み返してみれば、その時はいいことを書いたつもりでも、誤字脱字が多かったり、論旨一貫してなかったりともうガタガタ。こんなものをそのままコピペしたらいい物笑いだ、と青くなって、自分の文章を読み返して、かなり手を入れる羽目になりました。

 上で述べたようにやはり個人ブログゆえの気安さ、油断があったということでしょうか、これまでこんな文章を読まされてきた方々には大変申し訳ないと頭を下げつつ、改訂版として投稿しました。
 そこまで言うのであればブログの方も修正した方が良さそうですが、これはもう、自戒を込めて残すこととさせていただきました。(ただ一つ、明らかに元の作品に対する事実誤認、大きなネタバレがあった記事については、ブログの方も修正しています。作品タイトルの方はご勘弁を……)


 と、こちらの事情の話ばかりになってしまい恐縮ですが、やはり他の読者の方々、それも少なからずプロの方がいる場にレビューを投稿するのはよい勉強になりました。まあ普段が普段だからして読む方を選ぶ記事ばかりになってしまったのは、まあこれはもう仕方ない。
 何はともあれ、また機会があればレビューを投稿(再録)したいと思っておりますので、その際はご笑覧いただければと思います。少なくともその時には、最初の版よりはマシなものになっているかと思いますので――



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2016.11.20

12月の時代伝奇アイテム発売スケジュール

 いよいよ2016年も残すところあと一ヶ月。まだ少々気が早いですが、今年もあっという間の一年だった、という印象です。しかし私のような人間にとっては、最後の最後まで面白い作品が発表されるかが気になるもの。というわけで、2016年最後の、12月の時代伝奇アイテム発売スケジュールです。

 さて、忙しい年の瀬ということもあり、発売点数も少ないのでは……と思っていたところですが、12月はかなりの充実ぶり。

 文庫新刊で注目は、何と言っても作者初の文庫書き下ろし時代小説という菊地秀行『宿場鬼』。タイトルからは作者らしさを感じますが、さて……
 また、森川楓子『国芳猫草紙 おひなとおこま』、諸星崇『猫忍』上下巻と、猫ネタ時代小説が続くのが面白い。もう一作、立花水馬『世直し! 河童大明神』も、『虫封じマス』の作者の作品だけに気になります。

 そしてシリーズものの新刊では、山本巧次『大江戸科学捜査 八丁堀のおゆう 千両富くじ、根津の夢』、上田秀人『百万石の留守居役 8 参勤』、高橋由太『もののけ本所深川事件帖 オサキと江戸のおまんじゅう』、廣嶋玲子『妖怪の子預かります 3 妖たちの四季』とバラエティに富んだラインナップ。
 さらに復刊・文庫化は、鈴木英治『備中高松城目付異聞 湖上の舞』、京極夏彦『書楼弔堂 破暁』、高井忍『蜃気楼の王国』、垣根涼介『光秀の定理』、北方謙三『岳飛伝 2 飛流の章』と、これも必見の作品揃いであります。

 一方、漫画の初登場作品で注目は、やはり朝日曼耀&富沢義彦『戦国新撰組』第1巻。11月に黒人ボクサーを戦国に送った原作者が、今度は新撰組を戦国に送るという、ありそうでなかった作品であります。
 また、『豊饒のヒダルガミ』のちさかあやが、富樫倫太郎の人気シリーズを漫画化した『早雲の軍配者』第1巻、10年の時を経て復活したゲームが題材の片山陽介『仁王 金色の侍』第1巻も気になります。

 そしてシリーズの続巻は、山口貴由『衛府の七忍』第3巻、吾峠呼世晴『鬼滅の刃』第4巻、梶川卓郎『信長のシェフ』第17巻、鎌谷悠希『ぶっしのぶっしん 鎌倉半分仏師録』第5巻、『ThunderboltFantasy 東離劍遊紀』第2巻(佐久間結衣&虚淵玄(ニトロプラス) 講談社モーニングKC)と、これも個性的な作品が並びます。

 復刊の方では、11月に単行本未収録作品を収録した第1巻に続く波津彬子『幻想綺帖』の第2巻が登場。この巻は一冊丸々、岡本綺堂の『玉藻の前』であります。また、実写映画のキャストも発表された沙村広明『無限の住人』は、新装版も第10巻・第11巻と順調に刊行が続きます。



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2016.11.13

作品集成を更新しました

 このブログをはじめとして、私が運営しているサイトで取りあげた作品データを掲載しているデータベース「作品集成」を更新しました。なんと昨年9月分から本年10月分までと、実に一年以上更新をサボっていたため、大変な分量になってしまいました。作成に当たっては、今回も、EKAKIN'S SCRIBBLE PAGE様の私本管理Plusを利用させていただいております。
 なお、これまでデータを置いていた@niftyのホームページサービスが終了するため、サーバーを引っ越しました。そのため、アドレスが変更になっております。また、ページのデザインや機能を一部簡略化しておりますが、とりあえず移行期間ということでご容赦いただければと思います。

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2016.10.15

11月の時代伝奇アイテム発売スケジュール

 暑さ寒さも彼岸までとはよく言ったもので、もうすっかり気温も落ち着いてきました……いや、それもそのはず来月はもう11月。本当にあっという間に時は過ぎていきますが、本を読む時間は持っておきたいものです。というわけで11月の時代伝奇アイテム発売スケジュールです。

 10月は少々寂しい印象のあった新刊ですが、しかし11月は新作を中心に、なかなかの充実ぶりという印象です。

 まず文庫新刊では、高井忍『名刀月影伝』が気になるところ。松平定信の命で名刀の真贋を見定める二人組の旅を描くという本作、時代ミステリの名手だけに、ただではすまない印象です。
 また、平山夢明がIN★POCKETに連載していた久々の時代もの『大江戸怪奇草子 どたんばたん(土壇場譚)』、鈴木英治が明石掃部を描くと思われる『大坂城の十字架(仮)』が楽しみなところであります。

 また、シリーズものの新刊では、風野真知雄『女が、さむらい』第3巻と上田秀人『日雇い浪人生活録』第2巻と、ベテランが活躍。
 文庫化では、畠中恵のしゃばけシリーズ『すえずえ』と、柴田ゆう・萩尾望都など豪華執筆陣によるしゃばけのアンソロジーコミック『しゃばけ漫画 仁吉の巻』『佐助の巻』が登場します。

 そして中国ものでは、今年2月に全17巻で完結した北方謙三『岳飛伝』がついに文庫化スタート。大水滸伝完結編として、見逃せない作品です。


 そして漫画の方でも新作に注目。黒人ボクサーが信長の時代にタイムスリップするという奇想天外なたみ&富沢義彦『クロボーズ』もいよいよ第1巻が登場、また、玉井雪雄『怨ノ介 Fの佩刀人』第1巻、室井大資&岩明均『レイリ』第1巻・第2巻なども要チェックでしょう。
 1巻ものでは、先日ついに完結した下元ちえ『焔色のまんだら』、蜷川ヤエコによる薬屋シリーズ(?)第4弾『モノノ怪 鵺』が楽しみなところです。

 また、シリーズものの新刊も、灰原薬『応天の門』第6巻、野田サトル『ゴールデンカムイ』第9巻、永尾まる『猫絵十兵衛 御伽草紙』第17巻、樹なつみ『一の食卓』第4巻、鷹野久『向ヒ兎堂日記』第7巻と目白押しであります。
 再刊では、波津彬子が様々な作家の小説を漫画化した『幻想綺帖』第1巻が文庫化。沙村広明『無限の住人』新装版も第8巻・第9巻と快調に刊行中です。

 最後に気になるのは、三好輝&竹内良輔『憂国のモリアーティ』第1巻。タイトルどおり、あのシャーロック・ホームズのライバルを主人公に、彼の若き日の姿を描く物語ということで、ホームズファンとしては注目であります。



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2016.09.12

10月の時代伝奇アイテム発売スケジュール

 まだ暑い日が続きますが、暦の上ではもう秋。そして来月になれば今年も残すところあと3ヶ月……と、恐ろしいことに気がついてしまいました。そんな今年もカウントダウンに入った10月ですが、とりあえず読書の秋を前向きに楽しみましょう。というわけで10月の時代伝奇アイテム発売スケジュールです。

 と言ったものの、意外と発行点数は少なめの10月。

 まず文庫小説の方で気になるのは、平谷美樹の新シリーズ『草紙屋薬楽堂ふしぎ始末』。戯作者と版元が怪異の謎を解く物語のようです。
 また、シリーズの続巻としては、鳴神響一『影の火盗犯科帳』第2巻、上田秀人『禁裏付雅帳』第3巻、かたやま和華『大あくびして、猫の恋 猫の手屋繁盛記』が楽しみなところです。

 もう一点、新作では友野詳『ジャバウォック 真田邪忍帖』が気になるのですが……これはあらすじを見た限りでは、パラレルワールドもののようでもあります。

 一方、文庫化では何と言っても北森鴻のデビュー作が、幻の続編とともに帰ってくる『狂乱廿四孝/双蝶闇草子』に注目。また、
田中啓文『シャーロック・ホームズたちの冒険』は、タイトルどおりホームズもののパスティーシュ集ですが、時代伝奇ファンにも興味深い作品が少なくありません。

 また、『この時代小説がすごい! 時代小説傑作選』が気になるところですが、こちらはおそらく新作ではなく、過去の名作を集めたアンソロジーとなっています。


 さて、漫画の方は、ほぼ既存シリーズの新巻という印象。
 杉山小弥花『明治失業忍法帖 じゃじゃ馬主君とリストラ忍者』第9巻、吾峠呼世晴『鬼滅の刃』第3巻、川原正敏『龍帥の翼 史記・留侯世家異伝』第2巻、森野きこり『明治瓦斯燈妖夢抄 あかねや八雲』第5巻辺りが気になるところです。
(なお、『あかねや八雲』はこれで完結)

 また、『お江戸ねこぱんち傑作集でござる!』と『ThunderboltFantasy東離劍遊紀アンソロジー』も、収録作品はわかりませんが気になる企画であります。



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